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妖女 美雪  作者: ぴい


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「第76話」過去

 勉強に集中して1週間過ごし、週末に両家は美雪の家に向かった。


美雪「おばあちゃん達。苗植えたんだね。ありがとう。」


彩菜の祖母「勉強はどうだい?」


彩菜「順調よ。でもこれから1年は週末以外は毎日勉強しないといけないわ。だから畑はお願いね。」


長老「任せな。」



彩菜「ねえ。この間思ったけど、火炎小僧って甘えん坊ね。」


長老「火炎小僧はな。小さな頃に両親を亡くしてな。毎日毎日死者の村に行ってな。両親が悩んだ末に来るのを禁じたんじゃ。火炎小僧は愛情が足りないのだろうな。」


美雪「そっか。。胸に顔埋めたけど、いやらしい感じはなかったからな。。何か悪いことしたな。」


彩菜「でも恋人に立候補してたわよ。」


美雪「そういえばそうね。。」


彩菜の祖母「妖怪と結婚は無理ね。歳の取り方が違うからね。」


彩菜「そう考えたら、美雪のおばあちゃんってすごいわね〜。」


美雪「それはお母さんもよ。すごいなー。私はちょっと人間かな。」


長老「一番妖力強いのにな。人間相手だと妖力はそれなりに困るんじゃないか?」


彩菜の祖母「そうね。やっぱり好きになった相手よ。人間か妖怪かは関係ないわね。先に歳とるのを分かったうえで結婚するなんてすごい覚悟だと思う。」



大輝「なあ、美雪。電源装置入れたぞ。」

佳代「使えるかしらねえ。重かったわ〜。」


美雪「ちょっと発電装置つけてくるわ。」

彩菜の父「私も一緒に行っていいか?」


美雪「むしろお願いしたいです。」


 美雪と彩菜の父は先生のところに出かけて行った。彩菜の母は酒のツマミを用意している。


大輝「お母さん。そろそろ熱燗のほうがいいですかね?」


彩菜の母「そうね。雪は熱燗ね。あなた達は?ココアにする?」


彩菜「それでいいわ。美雪は何でも大丈夫だと思う。」


佳代「おばあちゃん。畑見せて。」


彩菜の祖母「私が案内するよ。」


彩菜「おばあちゃん。ライト持ってかないと。」


彩菜の母「彩菜、明日はどうするの?」


彩菜「特に何も予定ないわ。」


彩菜の母「じゃあ。私達家族は新しい家と畑のイメージしに行きましょう。」


彩菜「そうね。家はもう決まってるけど、駐車場や畑はまだイメージ足りないよね。」


 美雪達は2時間くらいで戻ってきた。



佳代「どうでした?」


彩菜の父「動くのは大丈夫。ただ、電源が安定しない時のための保護回路が足りない気がしました。」


大輝「確かに。小さい場合はともかく、電圧上がると壊れるからな。追加するか。」


先生「お腹から胃が診れて、苦しみもない。が、検体が取れないんだ。」


美雪「それは想定してなかった。私、胃は今まで通りの使い方で、脳の中とか診るためのつもりだったから。」


彩菜の父「なるほど。もしかしたら地下潜った装置応用したら可能かもしれないけど。。大事な器官だからあまりにも危険だしな。もう少し考えるか。」


先生「ここにいる方々は苦しくない胃カメラが可能。しかも腸もみんな診れるから画期的なのは間違いない。」


美雪「弁護士さんは?」

 


先生「ん?今日は街に行ってるからな。確かに遅いな。電話するか。」


弁護士「遅くなりました。無理な仕事入れられてね。」


先生「おお。今電話するところだったよ。」



美雪「お母さん。始まるわよ〜。あれ?弁護士さんも畑?」


弁護士「ああ。美雪さんに腰治してもらったからな。来年から本格的にやるよ。街の契約は来年で辞めるつもり。温泉を軌道に乗せないといけないしな。新しい人生だ。むしろ楽しみだよ。」


佳代「温泉の経理はやらないといけないですしね。経理部長。」


弁護士「会社みたいでイヤな呼び名だな。」


美雪「ねえ。彩菜のお父さんとお母さんって。。料理長にならない?たぶん料理だけが仕事にはならないでしょうが。」


佳代「いいと思うわ。私はいろんなアシストする役割と思ってる。」


彩菜「美雪のお母さんには合ってると思う。受付とか向いてそう。それに加えて、先生のところの看護士ね。」


佳代「えーっ。今更。。出来るかな?」


先生「医療事務は?」


佳代「持ってますよ。」

先生「はい採用です。」


大輝「へー俺は?」


美雪「会長が仕事するの?」


大輝「当たり前だろう。零細会社だぞ。遊んでていいヤツなんていないよ。」


彩菜の父「土産屋さんと酒屋じゃないですかね?」


弁護士「酒は儲かると思う。保存期間長いから廃棄損が出ないし宿泊客は注文するからな。土産でも出せるだろう。販売許可は取るよ。」


大輝「確かクリスマスに会社と話し合いするから売却の内容が決まると思います。4月に売却して、すぐに施設着工します。彩菜さんの家は4月に許可申請したら大丈夫だと思う。」


彩菜「ちょっと訳ありで、仮図面で既に許可がおりました。」


彩菜の父「いつ?」


彩菜「連絡は昨日かな?先生から。」



彩菜の母「えっ?どういうこと。。」


先生「彩菜さんが助役に、私の家の隣に引っ越しするって言ったから助役が調べたんじゃないかな?」


彩菜の父「助役が?何で。。」



先生「んー。まあいいか。この仲間なら。。実はな。先週の土曜日に助役の子供がやけどで運ばれてな。。あまりにもひどくて、もう助からないの分かったんだが。彩菜さんが治してしまったからな。」


佳代「えっ。バレたってこと?」


先生「彩菜さんが超能力の研究してるから特別に治したけど国家機密だから、言ったら国に消されるから無かったことにしろって。まあ作戦成功だな。」



彩菜の母「いいことしたからいいけど危ないことするわね。」


彩菜「目の前で死んでいこうとしてるのよ。助けられるのに見捨てるなんて出来ないわ。そんなことするならバレて国に消されてもいい。」


美雪「知らなかった。。やっぱ彩菜のほうが頭いいわ。」


彩菜の母「もとは美雪さんじゃないの?」


美雪「私、妖力使い果たして倒れたから。。治ったところまでしか知らなかった。私、そんなキレイなウソ無理だわ〜。」


弁護士「むちゃくちゃなら美雪さんのほうだな。」


佳代「間違いないわね。」


彩菜の母「何?」


大輝「話すと長くなるから。。簡単に言うと死者の村でクーデターが起こって、美雪が乗り込んで制圧してしまった。」


彩菜の父「そっちのほうが危ないよ〜。社長なんだから頼みますよ。」


美雪「あいつ弱かったからなー。」


長老「違うぞ。妖力村ではいまだかつて誰も勝てない相手だった。あの妖力技を受けて助かるヤツはいない。」


美雪「そもそも私は受けないから。通過しちゃうから。」


彩菜「美雪ってさー。1人で宇宙破壊出来るよね?」


美雪「出来るかもね。あのね、しないから。」



彩菜の父「まあ隠すことだな。軍事利用されたら終わりだ。家族誘拐されて引き換えに協力迫られても不思議ではない。とはいえ、誘拐されても美雪さんなら助け出せるだろうけど。」



彩菜の母「は〜い。弁護士さんも揃ったから始めるわよ。」


弁護士「ほう。熱燗ですか。」


先生「いや〜。しみるね〜。」


大輝「ツマミうまっ。やっぱ料理長だわ。」



美雪「私達はお風呂入って勉強するわ。」



大輝「おお。おやすみ。」


 美雪達は、高校の勉強は全て完了したため、いよいよ本格的に受験勉強を開始した。


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