「第23話」事件
一学期の期末テストも無事終わり、成績も一番と二番だった。
いよいよ夏休みまで1週間となったある日、事件が起こった。
2人で一緒に学校から帰る途中、別の学校の高校生3人組みに、刃物で脅され空き倉庫に入れられた。
2人は全く抵抗出来なかった。
彩菜を1人の男が裸にすると、別の男が後ろから胸を揉む。
男「たまらない胸だな。」
彩菜「やめて!イヤっ。美雪。逃げて!」
もう1人の男が裸になると彩菜に近づく。
美雪は逃げることなんて出来なかった。自分にあいつらを倒せるのか。。分からないが、命をかけてでも倒すしかない。
美雪の憎しみが限界に達する。
美雪が「お前ら、やめろー!」と怒鳴る。
裸の男「待ってろよ。後で気持ち良くしてやるから。」
裸の男が、彩菜の前に立ち、彩菜の足を開いた時に、ついに美雪の怒りが頂点に達し「お前ら、絶対に許さない。。馬鹿野郎!」と言うと、その瞬間に美雪の指先から、尖った氷が飛び、裸の男の足に突き刺さった。
男はあまりの激痛に倒れると、血を流しながら、もがき苦しんでいる。
美雪「てめえら、許さない!」
すぐさま、もう1人の彩菜の横にいた男の足にも氷が突き刺った。
2人の男が床で悶え苦しんでいる。
更に指先から放たれた氷は彩菜の真横に飛ぶと、彩菜の胸を揉む男の両腕に突き刺さった。
裸の男「た、助けてくれ。命だけは。助けてくれ。」
男「痛い。助けて。痛いよ。」
最後に腕に刺った男は一部始終を見て、放心状態になり、座り込んでいる。
美雪は状況が良く理解出来ないが、急いで彩菜を引き離す。
3人は、血を流しながら必死に逃げて行った。
我にかえる美雪。
美雪「えっ?。。あっ!彩菜。大丈夫?体操服着て。」
彩菜「美雪。助かった。。けど、今の何よ!」
美雪「私も分かんないわよ。今の何よ。」
彩菜「氷よね。。あなたから飛んできたわよ。あなたがやったのよね。私は見たから間違いない。」
美雪「私、変よね。。もう。。。友達じゃないかな。」
彩菜「何言ってるのよ!大切な友達よ。今まで以上に大切になった。変とか関係ない。けど、あれは何?」
美雪「私も分からない。。いったい何が起きたの?ただ私。。ものすごく疲労してる。すごく眠い。何か怖い。。どうしよう。私変だよね。」
彩菜「心配しないで。何があっても友達だよ。」
美雪「そんなことより、彩菜ショックだよね。あんな奴に裸にされて、胸揉まれて。悔しかったでしょう。ごめんね。」
彩菜「減るものじゃないから、いいんじゃない?まあまあ平気ね。しかし、笑えるくらいあの3人情けないわね。」
美雪「ねえ、それさー。私の氷よりおかしいでしょう?あなたの家はポジティブすぎるわよ。」
彩菜「ねえねえ。そんなことより、もう一度やってよ。」
美雪が手を伸ばす。
美雪「ん~。。いや、出来ないわよ。いったい何だったの?あっ!とりあえず服着なさいよ。」
彩菜が体操服を着ると、美雪の家に向かった。
彩菜「お母さん。」
佳代「おかえり。。あら彩菜さん体操服?何かあったの?」
彩菜「うん。ちょっとね。男にナイフで脅されて、裸にされて、胸揉まれただけです。」
佳代「えっ!彩菜さん。大丈夫なの?胸だけ?」
彩菜「うん。ただ、それだけ。」
佳代「良かったわー。」
彩菜「ねえねえ。それより、美雪から氷が。。3人の男に飛んでって突き刺さったの。だから助かったんだけど、お母さん。あれ、何?」
佳代「えっ!。。と、とにかく、ご両親に連絡するわ。美雪。リビングに案内して。」
佳代は、ついに伝えなければならない時が来た覚悟をすると、急いで大輝に伝え、すぐに帰るように言った。彩菜の母にも伝え、状況を説明すると彩菜の母は父親を早退させてすぐに向うと伝えた。
大輝が帰宅すると、見守りをお願いして、佳代は金庫から雪さんのスマホと通帳。秘伝書を取り出し、彩菜のご両親を待った。
30分くらいでご両親が到着し、いよいよ来る時が来た。




