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妖女 美雪  作者: ぴい


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「第21話」検査

 彩菜の母は緊張しながら、病院に向かう。佳代と美雪が付き添う。



 残りのメンバーは、弁護士さんの家に先生のバーベキューセットを運びながら、バーベキューの準備をする。


 彩菜は弁護士さんに教わりながら火を起こし、大輝と彩菜の父は相変わらず抜群のコンビネーションで食材の準備をする。


弁護士「あなた達、絶対にこちらの生活に合ってるよ。」


彩菜「次は何するの?」


弁護士「川で米を洗おう。」


 米を洗うと、ご飯を炭火と木材で炊く。


彩菜「こんなのでご飯炊けるの?」


弁護士「電気でボタン押して炊くのとは全然違う。美味いぞ。」



※※※


 美雪が外で待ち、佳代が付き添いながら検査が始まる。


医師「あれ?。。。何もない。。うそだろう。俺、もうボケたのか?いや、違うよ。お二人。ちょっと見て。」


医師「昨日の写真だ。この一帯にがんがある。が、だな。。今の写真。何も無いんだ。。何故だ。こんなのあり得ない。今日のほうが慎重に見たんだ。」


佳代「つまりどういうこと?」


医師「健康ということになる。ああ、血液検査していいか?昨日、明らかに異常値があった。」


 先生は採血して、分析機にかける。



医師「何故だ。。」


彩菜の母「私、助かるの?先生。」


医師「助かるも何も。。健康だから。」


 彩菜の母は佳代に抱きついて泣いた。



佳代「はあ。。良かったんでしょうね。先生。。美雪が昨日、お母さんを触ったの。」


医師「えっ。つまり。。そこまで。。あんな状態を一瞬で治せてしまうのか。。んー。。」

 

佳代「お母さん。あのね。とても深い事情があって、今は言えないの。この件は、幸い私達しか知らない。美雪が大人になる前に本人に言うから、この件は私達3人だけの秘密にして。」


彩菜の母「昨日、美雪さんが触った瞬間のあの感覚。。つまり。。美雪さんが治したということなの!」


医師「まあ。。これには、とても複雑な事情があるんだ。今は言う時ではないんだよ。美雪さんの人生に大きな影響を与えるかもしれない。だから、今はあなただけでとどめてくれ。もちろん。美雪も自分の力のことは気づいていない。」


佳代「美雪の能力は、大輝と私と先生と弁護士さんしか知らない。そして病気のことは私達と美雪しか知らない。」


医師「では、こうしよう。とても屈辱ではあるが、私が誤診したことにする。美雪には健康で問題ないと言いなさい。」


彩菜の母「必要な時に言ったら教えて下さい。それまでこのことは主人にも言いません。私の命を助けてくれた人を不幸にしたくない。」


医師「しかし。。考えられない。おお、血液検査も正常になってるよ。」



佳代「とにかく先生の見間違え、健康ということで残りを楽しみましょう。」


彩菜の母「そうね。。それしかないわね。」


医師「いかん。準備に行かないと。」


 先生はバーベキューの準備に向かう。佳代達が検査室を出ると美雪が不安そうに待っている。


彩菜の母「先生の見間違いだって。健康そのものだって。」


佳代「美雪。私達しか知らないことだから、余計な心配させたらいけないから3人の秘密ね。詳しく検査したら問題ないのが確認出来たって。」


 美雪は彩菜の母に抱きつき「良かった。お母さん。また下着のこと教えてね?」と言う。


彩菜の母「えっ。。も、もちろんよ。ちょっと心配になったけど、しっかり調べてもらって良かったわ。さあ、バーベキュー行きましょうか。」



 全員集まるとバーベキューを楽しんだ。彩菜の母も晴れやかな気持ちで、食べる違和感も一切ない。思い切り楽しい昼食になった。



弁護士「夜は、ウナギ屋を予約したから、みんなで行きましょう。車2台で行けるな。10分くらい離れたところにあるから、6時半に出発しよう。」


彩菜「すごく贅沢ね。旅館とか行くより遥かにいいわね。」


美雪「だけど先生と弁護士さんは、旅行じゃないか。」



医師「僕達は、先日、大輝さんの家に旅行行ったから大丈夫さ。そのお礼だよ?」



 大人達がバーベキューの片付けをしている間、水着になり、流れの穏やかな目の前の川で水遊びをする美雪と彩菜。


弁護士「しかし。。あれだけの美人で、あの身体は。。ご両親も心配でしょうね。」


医師「水着になると大きいな。。」


佳代「彩菜のお母さんは下着のプロだから、目立たない下着を選んでくれるの。」


大輝「もう2人ともプール禁止だな。」


彩菜の父「それは、本人達が自覚してるみたいよ。だから、今楽しんでるんですよ。」


佳代「プール行かないの?って聞いたら、おっぱいヤバいから行けないって。しかし、畑といい。。あの子達は田舎が本当に好きなのね。」


彩菜の父「彩菜。今月から小遣い要らないって。野菜をフリマで売ったお金で十分だって。美雪さんは、毎月5万円近く稼いでるみたいですね。」


大輝「そうなの?1万くらいだと思ってた。美雪、毎月2万円も土地代と水道代って渡すんだよ?」


医師「子供なら十分なお金だな。でも生きて行くには足りないな。」


弁護士「年間60万円か。ギリギリだな。これ以上稼ぐと課税対象になる。更に稼ぐと扶養から外れてしまう。毎月の収支を小遣い帳で構わないから記録させて。年明けに私が確認するから、必要なら確定申告する。ああ、代金は友人だからサービス。無料だよ。」


彩菜の父「弁護士じゃないですか?」


弁護士「一応、税理士もやってますからね。」


彩菜の父「いや〜。お二人はすごいな〜。田舎でも生きていけるわけだ。。」


弁護士「まあ、若い頃に十分稼いだから、別に今はやる必要はないです。切れない相手だけやってます。有名な事件も担当したし、先生だってかなり有名だったそうだよ。だが、そんなものは何も価値はない。」


大輝「その考えになるのは、ここに来ると良く分かりますよ。夜は車は、私と彩菜のお父さんが出しますよ。」


医師「悪いね。頼むよ。」



大輝「美雪〜!そろそろあがって着替えなさい。夕食に行かないといけないから。」


 

彩菜「はーい。」



医師「2人は、どっちがおっぱい大きいんだ?」


美雪「同じくらいかな?」


彩菜「最近、美雪が追い抜いているかな?興味あるの?」



医師「あまりに立派だからななー。モテるだろうからご両親も大変だろうなって思ってね。」


 

彩菜の母「時間ないから、早くドライヤーで乾かしなさい。」

 

美雪「はーい。」



佳代「こら!そんなところで裸にならない!」


 

彩菜「美味しい物を食べさせてもらったから、特別サービス。減るもんじゃないから。」



弁護士「こりゃ。参ったな。。やっぱりご両親大変だな。。」


大輝「はあ。。」


彩菜の母「減るもんじゃないって何よ。。もー嫌になるわ。でも確かに美雪さん、成長したな~。」


 

 大人達は、水道の水で簡単に汚れを落とすと、皆でウナギ屋に向かった。



 そこらで食べるウナギとは、まるで違う上質なウナギだった。村の雰囲気が余計にそう感じさせるのかもしれない。



 実家に戻ると、大人はアルコールの時間になった。

 子供達は、フリマのメロンの出品の文章を相談している。


 彩菜のお母さんは、安心してお酒を楽しんだ。



彩菜の母「すごく楽しかった。明日の朝は私と主人が朝食作りますよ。皆さんへのお礼させて下さい。8時くらいに食べられるようにします。」


弁護士「嬉しいね。」

医師「大人数の朝食か。なんか楽しそうだな。」


美雪「今日最後の夜だから、みんなで寝たいな。」  


医師「なら、家の鍵かってくるよ。」

弁護士「私も。」


大輝「みんなで2階に布団を運ぼう。」  


彩菜「はーい。」



 みんなで寝ると、美雪も彩菜も幸せだった。



 みんなが寝静まった頃、彩菜の母は1人で泣いた。助けられた命を大切にしようと誓いを新たにした。



 翌朝、彩菜の両親の作った朝食をみんなで頂く。


彩菜の母「先生。玉子がすごいわね。黄身がまん丸じゃない。私、こんなの食べたことないわ。」


医師「金曜日の診察の礼でもらったんだ。美味しいだろう。」


美雪「すごーい。幸せだな。。」


彩菜「本当だ!美味しい。」


彩菜の父「やっぱり将来的には、こっちに住みたいな。」


大輝「本当に。さあ、最終日はお二人のお手伝いしますから、何か。。ああ、先生の家の車庫。ペンキ塗りましょうか。」


医師「それは助かるな。」


父「でしたら、私は弁護士さんの門扉直しますよ。看板の蛍光灯も変えます。」


美雪「私達は弁護士さんの家の草むしりするわ。」


佳代「それなら、お母さん2人は昼食のおかず作りましょうか。」



弁護士「いや、助かるな~。」

医師「ありがたい。」



 みんなでお手伝いすると、また会う約束をして、実家を出発した。


 トドメでステーキを食べて、大満足で帰宅した。

 1週間働けばお盆休み。両家は自宅でのんびり休む盆休みにすることにした。


 不安もあったが、不思議な力で丸くおさまり、素晴らしい旅行になった。


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