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妖女 美雪  作者: ぴい
124/131

「第124話」兄弟

 大晦日に、3人の兄弟は雄太の部屋に集まった。


雄太「今日は久しぶりの家族だけで集まる機会にしてもらったのだから有意義に過ごそう。明日は美雪さんの家に集まることになっている。」


亮太「兄さんは、さすがだな。人材育成や福利厚生で無くてはならない存在になってきたな。」


武「僕は、何も無くなった自分を助けてもらった。まずは皆さんの役に立つこと。お客さんに喜んでもらうことが一番だ。」


亮太「俺は、そんな力はないことは自分でも分かっている。無理しても仕方ないから、温泉は自分の給料以上に働くつもりだが、彩菜を幸せにすることを一番優先したい。だがな。。雄太、まずお前が美雪さんを幸せしないと俺は動けないよ。」


武「まあ、確かに。。雄太はまじめだからな。亮太はチャラチャラしてたから。でも、そのおかけでみんな繋がったから感謝してるよ。確かに、雄太が進んでくれないと遠慮する面はあるな。」


雄太「そうか。。確かにそうかも知れないな。やっぱり偉大な社長だから気兼ねしてな。兄さんは温泉で自分の良さを出せてるからな。そうか自分がみんなを止めているのか。確かにそうかもしれない。。正直、みんな仕事が凄いから、自分がどうしたらいいか分からなかった。確かにそうだな。美雪さんを幸せに。。自分にしか出来ないのはそれだな。他は変わりがいる。亮太の考えは無理なく気持ちに自然だ。今後の自分がどうするべきか見えた気がするよ。」


武「まあ。2人は、まだまだ若い。学べばいいと思う。なあ、昼はどうする?」


雄太「妖怪が作ってくれたものがあるよ。昨日妖怪が買い物いっぱいしてたから、今日は荷物が大量に届くだろうから、仕分けしないといけないんだ。」


亮太「一生懸命作ってくれたし。食べようか。」


武「なんか、すごく心がこもった弁当だな。」

雄太「ありがたいな。なんか妖怪って争いが絶えないって聞いたけど。みんな人間よりまともだよね。」


武「俺の会社の人間のほうが遥かに酷かった。」


亮太「美雪さんの存在だと思うよ。どの妖怪も勝てないらしいし。」

雄太「話は聞いたけど、彩菜さんと彩菜さんのおばあちゃんが心を教えたからだって言ってた。権力や力で抑えられてたら、あんな態度やこんな心のこもった弁当は作れないよ。こっちで争いなんて見たことないし、みんな目が輝いている。」


武「確かにそうだな。心で繋がるのがビジネスの世界でというのは素敵だよ。」


雄太「美雪さんは、出来る限り人間を雇用したくなかったらしいよ。妖怪がバレたら都合悪いし。そういう意味では僕らは貴重な存在だって。」


武「おっ!トラック来たな。行こうか。」


 夕方までにトラックが3台やってきて荷物を受け取り、3人は大量な荷物を名前ごとに仕分けする。


亮太「なあ。一部どう考えても生モノがあるぞ。」


雄太「正月明けではまずいな。社長に相談するか。」


 

 連絡を受けて美雪と長老がやってきた。


美雪「さすがに生モノはマズいわね。」


長老「鰹の刺身か?いいもの買うなー。仕方ない。運ぶか。」


美雪「妖怪ってスマホすぐに覚えたし。やっぱり賢いのよ。おばあちゃん、久しぶりに村まで飛ぶか。荷物が扉通らないからね。」


雄太「手伝います。」


美雪「いいわ。仕分けしてもらっただけで十分よ。3人は妖怪村の掟で、今はまだ村には入れないの。明日は初詣だから、今日は家族で楽しんでね。明日からはどんちゃん騒ぎになるからね。。どうせ今夜からだろうから明日は昼前くらいに来て。」


武「すみません。今日はここに泊まると先生に伝えてもらえないですか?」


美雪「分かったわ。家族団らんね。それもいいと思う。良い年越しをね。夜は。。食べきれないくらいあるみたいね。じゃあ行くね。」



 美雪はまとめて囲うと姿を消していなくなった。


武「凄いなー。」

雄太「本当に物理法則無視だよな。」

亮太「一応無視ではないらしい。量子論と特殊相対性理論の範囲だって。全く分からないけどな。」

雄太「自然界には存在しない特殊な環境の理論だからな。。教授が美雪に質問するくらいだから。」


亮太「兄さん達。明日派手に飲むなら、今日はやめようか。あの方達は酒豪の集まりだし。」


武「何年ぶりかな。年末に休むなんて。ゆっくりしようか。家族でこんな平和なんて夢のようだよ。」



 一方の美雪達は、妖怪村に着くと火炎小僧に荷物を渡す。火炎小僧が買った妖怪に渡す。


 2人は、みんなに挨拶すると戻って行った。


美雪「おばあちゃん。なんか妖怪村。すごく変わったわね。もう平和じゃないの。そういえば雪が全くないじゃない。」


長老「ちょっと驚いたな。雪は火炎小僧が溶かしたらしいぞ。あいつが村のためになんて考えられない。ああなると村長も可能性出てきたな。ああ、美雪。捕まえたぞ!」


美雪「ちょっと、おばあちゃん!もー。。何してるのよ〜。ウナギ屋さん年末年始は休みじゃない?」


長老「えっ?それは困ったな。」



医師「おかえり。あ〜あ。。ウナギ屋やってるかな。ちょっと連絡してみるよ。」



長老「休みなら逃がすか。」


医師「ああ、本当は休みらしいが、天然ウナギもらえるなら作るってさ。今から行こうか。」


美雪「やった〜!いい夕食になるわ。」


医師「3人の分が足りないんじゃないか?」


美雪「妖怪達が感謝でいっぱい作ってあったよ。今日は家族団らんのほうがいい。だから来ないわよ。明日来る。そういえば先生、武さん向こうに泊まるって。」



医師「分かった。じゃあ施錠するよ。さあ、乗りなさい。行こうか。」


美雪「いいけど、帰りは車ごと囲んで一気に帰るからね。出来立てにしたいからさー。」


医師「そうか。車要らないな。」


美雪「要るわよ。見られたらどうするのよ。」



 1時間ほど待ち、ウナギが出来上がると急いで飛んで帰る3人だった。


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