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妖女 美雪  作者: ぴい
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「第114話」未来

 美雪と彩菜の父の研究の結果、時間を早めることは実現出来た。

 理論的には未来も過去にも行くことは可能な方法は見つけた。

 さすがに危険過ぎるため、その研究はスマホを装置に取り付けて実験するまでで中止することにした。


彩菜の父「なあ。美雪。まもなく正午だ。昨日撮影したテレビニュースの為替画面は?」


美雪「はい。私達いるんだ。不思議。」


彩菜の父「どこ?」


美雪「テレビ画面に反射してるよ。」


彩菜の父「あっ。本当だ。ということは。まもなく装置が来るのか?」


美雪「あっ、来た。帰っていった。。」


彩菜の父「ドルの値が写真と同じだ。証明されたな。」


美雪「そうね。ただ、タイマー撮影しか出来なかったし、正確に方向を向けるのは難しかった。別の場所に行かせるのなら、更に複雑な瞬間移動を組み合わせないといけないけど、闇と金は水と油だから相当難易度高いわ。」


彩菜の父「まあ、約束通りここまでで区切りにしよう。一番大切な時期だ。温泉に集中しよう。」


 みんなで妖怪に説明や教育を行い、業務分担を決めた。


美雪「妖怪の責任者は、火炎小僧にしようと思うの。」


さよ「大丈夫かな?お兄ちゃん頭悪いから。。」


彩菜「頭悪い分はさよさんが補うのよ。いいと思う。意外とリーダーシップあるし、面倒みるの優れてるから向いてると思うわ。」


医師「適任じゃないか?彩菜さんには絶対服従みたいだし。」


美雪「各業務の責任者は誰がいいかな?自分の担当分野は皆さんに決めて欲しい。」


 全員で話し合い、業務担当と責任者を決定した。


美雪「オープンまで半月ね。どうなるかな?」


弁護士「大繁盛だよ。トラブルもない。」


彩菜「見たの?」


弁護士「ああ、今、見てみたよ。あまり言うと未来変わるらしいから、やめておくよ。」


佳代「つまり。。お腹空いたってことよね?」


彩菜の母「わかりやすくていいわね。今日は私が作るわ。天ぷら蕎麦にしようか。彩菜手伝って。」


美雪「私も手伝うー。」


 美雪が走っていった。


長老「さよ。お前もいけ。男誘惑する前に花嫁修行じゃぞ。」


さよ「うん。」


 さよは楽しそうに料理を手伝う。油でやけどして、彩菜に治療してもらった。

 みんなで夕食を食べると、弁護士さんとさよは仕事をしに行った。


弁護士「あれだけ繁盛すると、街の仕事をしている場合じゃないな。。知り合いに引き継ぐか。そいつが引退する時に、さよに引き継ぐのを条件に譲渡するよ。」


さよ「私はどちらでもいいから任せます。ねえ、先生。私も農業勉強したくて。。普通の勉強はネットや本で学べるけど、農業となると勉強だけでは無理だし。情報も少ないの。それに経験しないと難しいことが多い。だから、大学検定受けて、美雪さんの大学に行こうかと思って。」


弁護士「若いうちにやりたいことはしろ。結婚して子供産まれたら出来なくなる。家族が最優先になるからな。まあ、俺は仕事優先し過ぎて失敗したけどな。」


さよ「そう。今は素敵だけどね。そんな過去もあるわよ。だから今がある。幸せでしょう?」


弁護士「そうだな。さよ、幸せにならないとな。長老が言うように、勉強より料理だ。お前は嫉妬深い。料理上手い女からは男は逃げないんだよ。勉強は既に十分だろう?さあ、仕事終わったから戻りなさい。明日も畑忙しいんだろ。」


さよ「料理も勉強ね。経験の要素も大きいわね。おやすみなさい。明日の夜は温泉経営を考えましょう。」


弁護士「そうだな。一度明確なプラン考えないとな。」



 まあ、さよが幸せになるのは知ってるがな。言うと未来が変わるかも知れないからな。今まで辛かったのはこの先はないからな。



 翌日、さよは畑仕事を午前で切り上げ、畑作業装置を入れる。


 長老達と昼食を食べると、長老と彩菜の祖母は村を歩いて回った。

 

 一方のさよは、パソコンで経営計画と、経費削減対策一覧を作成した。作業が乗ったさよは弁護士さんを美雪の家に呼び説明する。


弁護士「これ、ほとんど完成じゃないか。すごい才能だな。」


さよ「頭にはあったのをまとめただけ。夕食の勉強してくるね。佳代さ〜ん。お手伝いしたい。」


佳代「いいわよ。何にする?」


さよ「鮎の塩焼き。あとサラダ!」


佳代「ちょっと足りないな。」



美雪「ただいま〜。んー。餃子と炒飯は?」


佳代「まあまあ変な組み合わせだけど。。いいか。餃子作るか!」


さよ「うん。」


美雪「おばあちゃん。バケツ。鮎取るわよ。」


長老「分かった。」



美雪「おかず多いから、1人一匹にしましょうか!」


長老「デカいのいるぞ。」


美雪「じゃあ。おばあちゃんのはあれね。」



 2人は鮎を確保すると、美雪が相談する。


美雪「おばあちゃん。開店まもなくだから。お父さんとお母さん呼びたいんだけど。」


長老「しかしなー。万が一のことがあったら。。」


美雪「温泉の中以外は死者の村の異空間でガードする。温泉の最中だけは、万が一のことがあったら死者の村に瞬間移動させるから、死ぬ前に死者の村に移せる。」


長老「まあ。今回だけでその条件ならいいだろう。じゃがな。温泉施設は2時間で1日じゃ。1日経過は死者も避けたほうがいい。何が起こるか分からない。」


美雪「ねえ、今から連れてこようか!」


長老「相変わらず急だな。そういうの好きじゃ。」



 部屋に戻り、鮎を渡す。


美雪「お父さん。お母さん。私の両親連れてくる。温泉入るなら今しかない。ごはん2人追加ね。おばあちゃん行こ!」



大輝「いや、大丈夫か?」


さよ「美雪さんなら、最悪の対策してるわ。ねえ、だったら先生呼ばないと。」


佳代「ダメ。そんなの全員集合よ。鮎足りない。んー。大輝。呼んで来て。」


弁護士「俺、鮎釣るわ。4匹かな?釣れるかな?」


 鮎釣りをしていると、さよが様子を見に来る。


さよ「どう?」


弁護士「4匹は無理かな。。」


さよ「私やるわ。」



 さよは川に入ると手を入れて風の妖力で渦の中に鮎を入れる。


さよ「先生。バケツ。」


 弁護士が投げるとさよはバケツですくい上げる。


さよ「出来た。こんな使い方あるんだ。」


弁護士「多いな。」


さよ「デカいの6匹で逃がそうか。」


弁護士「4匹じゃ。。」


さよ「雪さん達も必要かも知れないでしょう?」


 鮎を確保するとみんな集まってきた。


さよ「鮎の塩焼き教えて。」



 料理の勉強も熱が入るさよだった。


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