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妖女 美雪  作者: ぴい
112/131

「第112話」感情

 日曜の朝、さよは弁護士さんが夜遅く帰ってきたようで心配になり、様子を見に行った。


 弁護士さんは顔に口紅の後をつけ、女の匂いをいっぱいつけて寝ている。



さよ「ちょっと!先生どういうことよ!」


 さよは怒りに震えている。


弁護士「さよ。。おはよう。今日は仕事はないぞ。」


さよ「女の匂い。。不潔よ。そんなことするなら、私に何故しないの?」


 さよは、カッと頭に血がのぼり、弁護士に馬乗りになると服を脱ぎ始める。


弁護士「おいおい。冷静になれ。」


さよ「なれな〜い!大好きだし、恩人だもん。他の女を抱くなら、何故、私を選んでくれないの?」


弁護士「だから、冷静に。さよ。抱いてないから。お金目的の若いお姉さんとお酒飲む店に行っただけ。だいたい、さよは私には我が子のつもりだ。温泉のビジネスパートナーでもある。みんなに迷惑かける関係になってはいけない。服を着なさい。」


さよ「そうなの!へー、そんなお店あるんだ。。お酒飲むだけなの。。いくら使ったの?」


弁護士「30万。おっぱい触らせてくれたよ。」



 さよは、弁護士の手を自分の胸に持っていく。



弁護士「な、何してるんだ!」


さよ「お金払わなくても、タダで触れるのに。。もう!」


弁護士「とにかく服を着なさい。」



彩菜「あらら。。何よ。いつもそんなことしてるの?」



さよ「あの。。いや、これは。。」


弁護士「あのな?さよ。お前は養子で私の子だ。養子を解消しても、結婚は出来ない。」


さよ「えっ!そうなの?」


弁護士「お前、よく試験受かったな。」


さよ「勉強しなかったな。。試験出なかったし。。つまり、私、弁護士さんと結婚出来ないの。。くやし〜い。」


彩菜「さよさん。嫉妬深い女だね〜。美雪の時といい。。弁護士さん困らせたらダメよ。人間になるためには、他に方法なかったのでしょう?だいたい人間は2番目とか言ってるのに、そんなことで嫉妬してたらダメよ。弁護士さんと性を楽しめるようにならないと。ごはんよ。弁護士さんも来たら?」



弁護士「彩菜さんの考え方もすごいな。さよ、昨日の子より柔らかいな。。へー違うんだな。」


さよ「きゃー。何してるの。」


弁護士「嫉妬深いか。。確かにな。お前、そんなことしてたら、いったい何人と。。良くないな。」


さよ「私、直さないといけないのは分かってるの。。」


弁護士「それはそれでいいと思うよ。少しマイルドにならないとな。仕方ない。」


 服を着たさよの頬にキスをする。


弁護士「昨日の女の子より、さよのほうがいっぱいしたぞ。キスされたけどしてないからな。さよだけだ。」



 何故か落ち着くさよだった。



 2人も朝食にやってきた。


長老「さよ。お前、相手が弁護士さんだからいいが、そんな迫り方したら、他の男なら妊娠してるぞ。」


さよ「しないわよ。妖力ない男は妊娠させれないはず。雪さんも言ってたから。間違いないと思う。」


美雪「えっ。。そうなの?。。私どうなるのかな?」


彩菜「そんな相手なら、どうせ妖力入れるでしょう。心配ない。けど。。私達難しいわね。妖怪と妖力のことを隠して結婚は出来ない。美雪、さよさんが振ったから火炎小僧にしたら?」


美雪「考えられない。。でも火炎小僧って、彩菜じゃないかな?何か接し方が違うのよね。」


彩菜の祖母「鋭いわね。村で過ごした時の印象だと、美雪さんは尊敬の目。彩菜は愛情って感じはあったよ。」


さよ「いや!お兄ちゃんはダメ。」


彩菜「また嫉妬して。火炎小僧は無いから大丈夫よ。」


弁護士「しかし。先が思いやられるな。。」


美雪「えっ?つまり、あなた弁護士さんの赤ちゃん。。」


さよ「頭に血がのぼったから。。でも弁護士さんならいいかな。」


弁護士「ダメだよ。先に早く死ぬんだから。一応子供はいるんだ。もう会わないがな。」


さよ「辛い思いしたのね。。大丈夫。私はずっと愛すから。」


長老「お前。妖怪村に閉じ込めるぞ!あまりに危険過ぎる。」


さよ「ごめんなさい。気をつけるから許して下さい。だけど、30万も使うって珍しいわね。無駄遣いしない人なのに。」


弁護士「ああ、あれは先生の奢りだ。何十年も行ってなかった。わしは使ってない。」


美雪「先生にしても珍しいわね。夕食のおもてなしくらいしか贅沢しないわよね。いいことあったのね。ねえ、そんなことに30万円使うなら、誰か抱いてきたほうが安かったんじゃないかな?」


弁護士「目的が酒であって、女はつまみ。競馬で1000万当たって、今まで競馬で使ったお金取り戻したからだとさ。競馬引退出来るって喜んでたよ。」


彩菜「ギャンブルにお金使う人だったの!」


弁護士「宝くじもやらない人だ。競馬だけは男のロマンなんだとさ。よく分からない。」


美雪「私もよく分からないけど。。楽しむならいいんじゃない?」



 大輝達も家からやってきた。


大輝「先生競馬好きなんだ。。いくら賭けたら1000万になるの?」


弁護士「10万1点買いで万馬券とか言ってたな。」


佳代「万馬券に10万って、相当なむちゃくちゃよ。」


弁護士「俺が言った馬に賭けたんだけどね。むちゃくちゃなのか?」



大輝「万馬券にそんな額を1点買いって。。お金捨てるようなものですよ。凄まじい運だな。。」


佳代「ねえ、先週のメインレースよね。これ当てる人はバカだわ。こんなの買わないわよ。」


美雪「詳しいわね。ごはん食べる?」


佳代「ああ、もう食べたからいいわ。私は時々1000円くらいやる程度だからね。ロマンって分かるわよ。」


大輝「佳代はお金目的でやってないよな。俺はロマンは感じなかったから1回で辞めた。」


佳代「お金稼ぐなら真剣にやらないといけないものが始まるから。私は1000円賭けたけど戻ってきたから参加してない。あんなの買うって尊敬するわ。」



さよ「戻ってきた?勝ってないのに?」


佳代「馬が暴れて出走取り消し。お金戻ってきたの。あれなかったら倍率更に上がってたんじゃないかな。ちょっともったいないわね。」


弁護士「ちょっと先生と夜の買い出し行ってくるよ。さよ。行くか?女の監視するのなら。」



さよ「信じて待つ。長老に怒られるし。」


佳代「何?どうしたの。」



 彩菜が経緯を話す。


佳代「あまり良くないわね。。さよさん。1人決めた人だけよ。」


さよ「弁護士さんでもいいけどな。。」


長老「じゃが、その後で火炎小僧にも嫉妬したぞ。あれではダメだな。」


さよ「やっぱり買い出し行こうかな。」


長老「さよ!」


さよ「こんな人数の買い出し大変だよ?手伝いしないと。嫉妬じゃないよ〜。」


大輝「確かに。さよさん。行こう。俺も手伝う。」


佳代「あなたまさか、さよさんが。。」


彩菜「お母さんの嫉妬もかなりね。お父さんにも頼もうか?」


大輝「これ以上行くと荷物が乗らなくなるから大丈夫だ。」


佳代「だって。裸で馬乗りなんて。。綺麗だし。」

 

さよ「もうしないから安心して下さい。行ってきます。」



 弁護士さん達は買い出しに出かけた。



長老「やれやれ。全く。さよと佳代は妖怪村に閉じ込めるか。」



佳代「私もなの!」



 ちょっと納得いかない佳代だった。


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