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妖女 美雪  作者: ぴい
109/131

「第109話」準備

 彩菜の父も無事退職をして、すっかり農業仲間になった。


 春休みになると、温泉敷設はほぼ完成した状態になった。


 大輝と美雪は、地面まで伸びた排水管の延長工事に着手した。


 深夜に地下に探索装置を入れて確認しながら、地下1300メートルの水が落下していく場所をモニタリングしながら、妖力で作った配管を繋いだ。


美雪「出来たと思う。水漏れないか、明日確認しましょう。」


大輝「明日の朝から、温泉にお湯を入れるよ。満タンになったら止めるから、声かけるよ。」


美雪「分かった。私は装置を壊すボタンとか取り付けたら寝るわ。」


大輝「壊す装置?」


美雪「やがてみんな死んで温泉も無くなったら、大きな穴が空いてるのと同じになる。私達の手で壊さないといけない時のための装置。あと何が起こるか分からない。逆流防止の弁をつけるわ。」


大輝「しかし、美雪の力がなかったら、そんなもの代わりに作れる人はいないんじゃないか?出来ても。。ものすごく高いはずだ。」


美雪「大丈夫よ。相当きれいに濾過してあるし、水量考えたら、川に流しても水面が1センチ上昇する程度よ。一応川に流す配管もされているじゃない。」


大輝「水質検査もあるからな。その時だけは切り替える。」


美雪「ねえ。お父さん。そっちは逆流防止ついてないよね。」


大輝「ついてない。」


美雪「それなら、この高さまで家のほうに壁を作れば、水害をふせげるわね。この配管管では水量に対応してないか。私が非常用で入り口を作るわ。子供が来たら危険だから、この辺りだけ囲えないかな?」


大輝「そうだな。やるよ。」


美雪「壁も作らないと。しかし、この川って、どこから流れて来てるのかな?おばあちゃんの山ではなさそうね。」


大輝「隣の山のほうみたいだな。妖怪村の川からも合流しているぞ。」


美雪「妖怪の出入り口も作らないといけないわね。」


大輝「宿泊敷設の工事は完了しているから、もう作っても大丈夫だ。引き渡しは3月29日の予定だ。」


美雪「オープンは4月10日よね。春休み中にやらないといけない。畑はみんなに任せるしかないわね。テナントはどうなの?」


大輝「3つとも埋まったよ。コンビニと郵便局と村役場の支店。」


美雪「なかなか便利なものが入ったわね。」


大輝「選んだからな。飲食店がいっぱい打診来たけど、断ったよ。彩菜さんの両親が提供しないと儲からないからな。妖怪への教育は?」


美雪「彩菜とさよさんがやってくれる。あの2人が一番向いてる。今週中に異空間も扉も完成させて来週から妖怪の方への教育を開始しないといけないわね。お客さん来るかな。」


大輝「最初は不安だから4月から予約開始にした。泊まりで来るのは、先じゃないかな。」


美雪「さよさんが価格は決めてくれたからな。あの人がいなかったら、無理だったかもね。すごい複雑な計算している。日帰りも十分儲かるようにしてあるわ。そろそろ寝ようか。」


大輝「遅くまで、悪かったな。」


美雪「夜中のほうが心配ないから仕方ないわ。お父さん。音の遮断解除するわよ。」


大輝「大丈夫だ。戻ろう。」



 疲れた2人は帰宅するとすぐに眠った。



 翌朝、彩菜がやってきた。


彩菜「昨日遅かったの?」


美雪「3時には帰ってきたよ。今日排水装置完成させてくる。終わったら、妖怪村と繋ぐ準備。ねえ、畑。無理じゃないかな。手作業は諦めようかと思って。水撒きや草取りは妖力で装置作ろうか。」


彩菜「手間のかかる作業は妖力に頼るしかないわね。」


美雪「大学行く時間あるかな?」


彩菜「お父さん達が支えてくれるわよ。」




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