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妖女 美雪  作者: ぴい
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「第101話」舐瓜

 日曜に収穫したメロン2つ。


 金曜日の夜にみんな集まり、品評会となった。


美雪「まずは先生が食べて。」


医師「そうか。いただく。ん!何故だ。。やっぱり負ける。。」


彩菜「今回はさよさんの愛情が強かったからね。」


佳代「皆さん食べましょう。。。うわ、うまっ!」


さよ「うわ。これ自分達が作ったの!信じられない。」

大輝「おいおい。本当かよ。今年の更にすごいじゃないか。。美雪9800円だ。」


美雪「えーっ!いくらなんでも売れないよ。」


弁護士「んー。一度食べたら。買ってしまう額だな。大輝さんの価格は購入者泣かせの絶妙な金額だよ。」


彩菜の父「これは買うわー。すごいな。」


彩菜の祖母「こんなに美味しいメロンは初めて。すごいわね。」


彩菜の母「これは大丈夫。その金額よ。他では食べれない。長老。大丈夫?調子悪いの?」


長老「もう死んでもいいわい。。最期の晩餐にふさわしい味じゃ。」


佳代「縁起でもないこと言わないの。」



美雪「ねえ。お母さん達に持っていきたいんだけど。。生物は避けてきたから悩むな。。」


彩菜の父「理論的には解明された。恐らく10倍濃い。つまり人間界の100倍だ。時間が遅くなるだけで問題ないだろうとは思う。」


美雪「あれ?誰も試せないから分からないけど。。妖力100倍になると1日で死ぬってこと?」


彩菜の父「それは論理的におかしい。別の要因があるはずだ。その要因が恐らく時を進める原因物質だろう。」



彩菜「そういえば。。おばあちゃんの旦那さんを見てないな。」


長老「それは。。たまにいる。言えないことじゃ。」


美雪「なるほど。言ったようなものじゃない。」

彩菜「人間の死者の村と繋がっているということね。」


彩菜の祖母「彩菜。困ってるでしょう?聞いてはいけないこともあるの。知らないことにしなさい。」


長老「生きた者の村長しか知ってはいけないことだ。妖怪村は村長は死ぬと交替。先にリタイアしたのはわしが初めてじゃ。」


さよ「皆さん。これ、妖怪に殺される情報よ。死者の村の妖怪も総力あげて殺しにくるレベル。私にはどれくらい危険な情報か分かるわ。知らないことにする。分かった?幸せにならないからね。」


美雪「いろいろ疑問あるけど。。まあ、いいわ。聞かなかったことにします。メロン美味しいな。おばあちゃん何個収穫したの?」


長老「2日前に5個じゃ。」


美雪「9800円では簡単に売れないだろうから出品するわ。」


さよ「文章大事だから、出品前に見せて。」


 美雪の下書きをさよは修正し、弁護士に見せる。

弁護士「上手くまとめたな。。買われるかもな。」



 美雪は出品した。


美雪「さよさん。彩菜と先にお風呂入ろうか。」


さよ「うん。」


長老「ここで脱ぐなよ。」


彩菜「やらないわ。この間はみんな酔っ払って盛り上がってたからやっただけ。」



 彩菜達が風呂を出ると大人達を交替で風呂に行かせる。


長老「相変わらず強引じゃな。」


彩菜「風呂入らなくなるからよ。」


彩菜の祖母「酔っ払って風呂入ると死ぬ。彩菜の優しさよ。」

長老「し、死ぬのか!」


美雪「血圧上がるから死ぬ可能性があるだけ。だから飲むと入らないのよ。」


長老「そうなのか。そういえば美雪。メールの音したぞ?」


美雪「みんないる時にメールなんて。。。えっ!。。」


さよ「どうしたの。嫌なこと?」



美雪「いや。。いつも買ってくれる常連さんの1人が買ってくれた。。9800円で?信じられない。8000円の利益よ。幾らになるのよ。」


彩菜「さあ。いっぱいよね。美雪の家でも50個作ったんだから。。相当ね。200以上じゃない?」

さよ「160万。。5人で割ったら。そこそこじゃない?」


彩菜「あのね、個数は控えめに言ったからね。」


彩菜「私、美雪の家に箱取りに行ってくる。」



大輝「さあ。長老達が入ったら飲むか!ん?どうした。」


美雪「お父さん。売れた。メロン。」


彩菜の父「えっ。もう!」



彩菜「美雪大変よ。箱が7個しかない。」


美雪「えっ!八百屋には頼めない数だわ。どうしよう。探さないと」


医師「新村長に頼んだらどうだ?彩菜さんがね。元農協職員だ。」


彩菜「明日行ってくるわ。美雪。何してる?」



美雪「写真撮って追加出品。」


さよ「これは。。ちょっと明日、収穫と出品の計画立てないとヤバいわね。」



彩菜「先生は売らないの?」


医師「わしは食べるためだからな。それにもう、お金要らないし。今年豊作だから、時々やるよ。美雪の家のは全て売りなさい。」


彩菜「おばあちゃん。さよさん。梱包のやり方教えるから隣の部屋に来て。」



佳代「なんか大騒ぎね。ゴキブリ?」


彩菜の父「まあ、似たようなパニックだな。」

彩菜の母「何。どこに出たの。」


彩菜の祖母「メロンが売れたんだよ。」


彩菜の母「えっ!もう?すごいことになるわね。」


美雪「あーっ!また買われた。うわー。ヤバいわ。また出品しないと。」



 さよが大事そうにメロンを持ってきた。


美雪「やり方分かった?」


長老「大丈夫じゃ。しかし、丁寧だな。」


美雪「高いから特別よ。彩菜、宴会始まるから私達でやりましょう。」


彩菜「えっ。また売れたの?」


 宴が始まる中でメロンの梱包をして、家に運び出す2人だった。


※※※


 翌日、彩菜はメロン用の箱を大量に安く手に入れると、5人でメロンの育ち具合を見て予想収穫時期を計画表に記入して出品の計画を練った。

 食べ頃の日付を記入した用紙を作り、計画的に出品することにした。今回はあまりに数が多く、食べ頃を逃すのが怖かったため早めに発送することにした。


 メロンは常連さんが飛びつき、出品する度にどんどん売れて大盛況。あまりに売れるため、新規で買う人も現れ、顧客の取り込みに成功したようだ。


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