幽霊屋敷その1
始めてで下手ですがぜひぜひご覧ください。
「なんだろろう・・・」
雷の音で目が覚めると冷たく古い木の床に横になっていた。激しい雨風の音は一向に止む様子がない。辺りは薄暗く周りを見渡すと壁に掛けてある額縁の長方形がいくつか並んでいるのが見える。目の前には白い服の人達が数人いて、その手前に、吹き抜け式の建物によくある落下防止の柵がある。どうやらここは二階らしい。ここが二階となると、柵越しにいる白い服の人たちが「幽霊」であることを確信した。と同時に自分がいかに不可怪な状況にでくわしてるのか再確認した。
吹き抜け式の木製の古い建物に目の前の「幽霊」、おかれている状況を理解した。
今、僕は幽霊屋敷にいる。
幽霊とは・・・死者が成仏できずこの世に迷い出ている姿
ほんとにあんな姿をしてるのか、それとも何か勘違いをしているのか、考えうる全ての可能性を模索してみてもあてはまりそうな事例が浮かばない。ここはどこで何でこんなところにいるのか、他に誰か人はいるのか、考えてても仕方ない。
とりあえず考えることはやめにして、出口を探さなければならない。一階を覗くと大きな扉がある。きっとあそこから出れると階段をかけおり開けようとするもビクともしない。鍵がかかているとかというより、幽霊屋敷なだけあって何か不思議な力で閉じられているというより感じだった。どうすることもできないので、じっとしてるよりはいいと仕方なくここを探索することにした。僕は不可怪この状況に少しばかりの好奇心がないわけではなかったのだった。
玄関の向かいに大扉があった。ここから出口を探そうと扉を開けると、広くていろんな昔ながらのコレクションが置いてある部屋にでた。
「人だ」
二十歳ぐらいの青年を見て、今では珍しいコレクションの数々より先に目に入ったそれを見て驚き、自然と声が出た。
「おまへは誰だ」
青年が驚く様子もなく放ったその言葉に唖然とした。
答えられなかったのだ。
僕はここはどこなのか以前に自分が誰なのかさえわからない状態だったのだ。
自分もわからない自分の姿を見ようとすぐ横にあった姿見に自分の姿を覗いた。だがその姿見は見た人を移映し出すはずの姿見は目の前に立っているはずの自分の姿を映していなかったのだ。
続く