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新しい料理

 昼食は、地元の引き立て小麦を使った、全粒粉の入ったパンと、地元野菜のスープ、卵を使ったオムレツなどだった。

 元々小食なのもあって量が比較的少ない。

 と、そこで一緒に食べるようお願いしたリフェが、


「こんなに少なくて足りるんですか?」

「……私、現在貴方の片手にある、長いフランスパンを焼いて、その間に野菜やらハムやらを差し込んだ大きなサンドイッチが凄く気になるわ」

「年頃の女の子はこれくらい行けますよ。マリナ様が食べなさすぎるのです」

「……」


 そう言って嬉しそうに私の傍でそれを食べるメイドのリフェを見て、この栄養がこの細い体のどこに消えるのだろうと思った。

 やはり胸だろうか? と思ったが、その割にはそこまで大きくない気がする。

 彼女の胃の中はブラックホールか何かになっているのだろうと私は結論付けながら、スープを口にする。


「! 美味しい!」

「“トナ蕪”のクリームスープだそうですよ」


 口の中でほろほろと崩れる蕪の旨みに私は歓喜した。

 ナニコレ、美味しすぎる、ぱくぱく。

 毎日でもこれは食べられてしまう、そう私が思っているとそこで、


「ではこれを食べたら町を案内するのでよろしいでしょうか」

「ええ。……フードをかぶって目立たない格好に私はなるから」

「? どうしてですか?」

「貴族の令嬢が一人……リフェと二人でうろついている、それってとても目立つわよね」

「……一応暴漢は私でも倒せますよ?」

「私も魔法で返り討ちに出来るわ。でもそういった件に遭遇しないようにしたいの」

「それもそうですね~」


 納得してくれたらしい彼女。

 良かったわと思いながら私は食事の後、先ほど作った回復薬を幾つか持ち、リフェと一緒に街に向かったのだった。




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