町の情報を手に入れた
ちなみに現在お昼頃。
この屋敷のお料理人が、私の食事を作ってくれている頃である。
その間に今後の予定を今日はリフェに話しておくことにした。
「まずはこの近くにある街の商店街に行きたいの」
「何かご入用のものでも? 言って頂ければ私が買ってきますが」
リフェが不思議そうにそう言うので、私は、
「私の住んでいるこの場所、人生の新たなスタート地点のこの場所をよく知りたいのよ」
「でも特に何もない町ですからね。“トトカカ草”という癖もなく甘みが強くて美味しい野菜があるといったものしかありませんね」
「そんなものがあるの? 今度頼んでみよう。その野菜などについても教えて欲しいわ。この地方特産のものとか」
「はあ。……でも確かに商店街に行けばそれらが販売されていますね。実物を見せた方が説明しやすいかもしれません」
「でしょう? というわけで後で少し商店街を案内してね」
「分かりました」
とリフェが頷くのを聞きながら私は、今後の予定を考える。
あれも欲しいしこれも必要……後は、ここ周辺で何がとれるのか、何があるのか、魔物はどういったものがいるのか、などなど。
図書館があればそこをのぞいてみてもいいかもしれない。
その辺りの情報も集めないと。でも、
「ここの別荘は町はずれにあるけれど、町の規模はどれくらいなのかしら?」
「結構大きいですよ。ここ周辺では一番大きいかな」
「そうなの。ここまで移動してくるときは森の中を通って来たから、どれくらいの規模か分からないわ」
「あ~、方向を考えると、あの街道を通ってくることになるので確かにそうですね。中心地は、こんな静かとは程遠い場所で、都市ほどとは言いませんが賑わっていますよ」
と、リフェからこの町の情報を手に入れたのだった。
評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。