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“超・強力回復薬”

 双葉が出てきた、と思うと同時にその植物達は一気に私達の背丈を追い越した。

 目を丸くしてそれを見ているリフェをしり目に私は、


「さて、回復薬に必要な薬草が育てられたわ。ほら、リフェ、これが“アカノ草”“モナ草”……」

「し、知っています全部! うち、薬草も育てていますから。風邪にきくとかで」

「そういえばこういった田舎では自給自足の生活だったわね。その関係で薬草を?」

「それもあるのですが私の祖母がそう言った薬に詳しくて、その関係で……」


 といった話をするリフェ。

 その辺りの設定は、乙女ゲーム内では語られていなかった気がする。

 もしかしたら裏設定ガイドブックのようなものには載っていたかもしれないが私は知らない。


 だがそうとなれば話は早い。


「では、早速だけれど手伝ってもらうわ。はい、はさみ」

「ありがとうございます」

「“アカノ草”だけ、枝分かれした先の方の芽で、後は葉の部分を回収してね」

「? 葉の部分ではないのですか?」

「葉の部分だと必要な魔法成分が少ないから。だからその部分。今回は、“超・強力回復薬”という物を作るから」

「はあ、分かりました」


 よく分かっていないようだけれど、リフェは頷く。

 とはいえ初心者だから仕方がない。

 でも、これからは覚えてもらわないとねと私は思う。


 それから必要な材料を鍋に入れてぐつぐつ煮る。と、


「マリナ様は何処でこんなものを?」

「本で勉強したの」


 リフェにそう答えながら、心の中で私は、本当は“聖女”として引き継いだ“知識”もあるのだけれどねと呟いたのだった。


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