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誰にもバレずに人類の頂点になりました  作者: 足森悠里
第一章
8/15

約束=死亡フラグ


ついに、魔王討伐の日がやって来た

俺たちは訓練を重ねて、一人一人が強靭な兵士となった

周りを見てみると、興奮状態になっている者や、不安そうにしている者がいた


俺は、後者の人間だった


今まで味わうことのなかった本当の死への恐怖。

そして、死と隣り合わせの状況なのに、魔王を討伐することに興奮していた周りの奴らが、死への恐怖を感じていなかった周りの奴らが、



俺は怖かった



「全員揃ったな。これより、今回の魔王討伐の作戦を発表する‼」


いよいよ始まる。俺達の生死を懸けた作戦が



「今回の作戦は、三列編成で遂行する!」



カルム曰く、


最前列に攻撃に特化した勇者や戦士を配置し、魔物を倒す。

中列に援護として、魔法使いや治癒者が配置され、

後列に後方の魔物の討伐として、俺たちのような戦闘に向かない奴らが配置される。


という作戦だそうだ


つまり俺たちはいわゆる、援護の援護ってやつだ


「世界滅亡まで時間はあるが、今回の作戦で魔王を討伐する‼」


俺たちだってできたらそうしたい。だが、生き残れるかとても不安だ。全く情報がないのだから。やべ、足が震えてきた


「これまでの訓練ご苦労であった!お前たちに敬意を表する‼」


敬意なんていらねぇよ。なにがご苦労だよ。上から目線しやがって



「では、出発する‼」



俺たちは三編成をさらに三分割して、馬車でダンジョンの入り口まで移動する。一や卯月は最前列、二見は中列、俺と神無は後列だ。馬車では神無の希望があって、俺は神無と同じ馬車に乗った。



_______________________________________



「七河、ごめんね。勝手に決めちゃって」

「別に気にしてねぇよ」


正直ありがたいくらいだ。今まで友達が少ないことに苦はなかったが、今回のことがきっかけで、周りの奴らはお互いの親密度が上がっていた。馬車の中でひっそりしているのは、正直つらいと思っていたからな



「七河はさ、異世界に来たことどう思う?」

「最悪だよ。理不尽な事が多すぎる。少しは個人の意見を尊重しろ」


「元の世界に帰ったら、どうしたい?」

「アニメを見る。俺の中身はアニメでできているからな」

「七河らしいね」



「……………………私もね、異世界に来たことを最悪だと思ってたけど、異世界に来て良かったと思っているよ」


マジっすか。神無さん。ナゼナンディスカ!!オンデオレノキモチヲウラギッタンディスカ!!



「……七河のお陰で希望が持てたからかな」


………………ああ、あの事か


「本当にありがとう。七河」

「そんなに感謝するなよ、照れちゃうだろ」



俺は、恥ずかしさを悟られないように



「じゃあ、俺、元の世界に戻ったら水無さんのお見舞いに行ってやるよ」



と言ってしまった



………………………やべ、死亡フラグ立てちゃった。マジでシャレになんねぇぞ、これ。死亡フラグの折り方なんて知らねぇよ。すいません、今の無しでお願いしまs



「分かった。約束だよ」

「………………ああ」


………………まあいっか


俺は、目の前の彼女の笑顔を見て、そう思った


死亡フラグを立てちゃいました。

次話からいよいよ戦闘シーンになります。

まあ、頑張ります。

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