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誰にもバレずに人類の頂点になりました  作者: 足森悠里
第一章
10/15

5層ダンジョンボス

カルムが、重圧そうな扉を開く。

そこには……………



何もなく、とてもつもなく広いフロアがあった。


………………ひろっ。これって質量保存の法則だっけ?完璧に無視しちゃってるよ。俺たちの学校入っちゃうんじゃない?ってことは、どんだけボス大きいんだよ……………


そして俺は、入ったときから抱いていた違和感に気づいた



肝心のボスがいない。何処にいるんだよ、全く、世話がやけるぜ!

おっと、そんな事を思っている場合じゃないな


俺は、冷静にこのフロアを見渡してみる。このフロアは円状で、上が吹き抜けになっていた


……………………………上?まさか

気付いたときは、もう遅かった



上から巨大なオークが降ってきた



いきなりのことで、皆呆気にとられていた。ちなみに俺もその中の一人だった

そうこうしている間に、オークがその巨体を揺らして着地した

フロアが、空気が、震えた


「…………………………フシュュュルルル」


明らかに戦闘モードに入っていた


「全員、戦闘配置につけ!」


カルムがハッとしたように指示を出す


…………………………が、


「ちょっとびっくりしたが、ただのブタじゃねえか」

「さっさと片付けてやるよ」

「ぶっ殺してブタの丸焼きにしてやんよ」


皆、戦闘配置を無視していた

自分が倒すとでしゃばっていた

すげえな、お前たち。死ぬ恐怖がないのかよ


「ウヅキ!早く戻れ!!」


「やだね!!」


早速、卯月がオークに向かっていった。

卯月の職業は、戦士だ。勇者には及ばないが、知識が落ちるかわりに体力と攻撃力が向上する


「ひゃっはあああああ!!!」


卯月が剣を振り回して、オークに突進する。オークは、自分の持っていた長い槍で迎え撃つ



……………………先に攻撃が入ったのは、卯月だった



「横凪ぎいぃ!縦凪ぎいぃ!」


卯月が、太ったオークの腹に斬撃を叩き込む

オークは、明らかにダメージを受けていた


「よ、よし俺たちも!!」

「いくぜぇぇ!!」


調子を上げてきた皆は、一気に集中放火を食らわせた


そして………………


「ぐるぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


オークは断末魔を挙げ、淡い光に包まれながら、消えた


……………………………………………………………………………


「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」


卯月が叫び声を挙げ、フロアは一気に歓喜に包まれた


「やったな!卯月!!」

「らくしょーだっつーの」

「これ、余裕でいけるんじゃね?」


すると、卯月の前に真っ赤な胸当てが表れた


「それは、ダンジョンボスに一番ダメージを与えた者にだけ与えられる装備だ。また、倒した経験値はフロアにいる者全員に与えられる」


なるほど、そうなるのか


卯月はかっこいい胸当てを入手できて、満更でない様子だった


「それより、お前たち!!勝手な行動をするとは何事だ!!死にたいのか!!」


「ああん、なんだよ。勝ったじゃねえか」

「そうそう、てゆうかカルムは何やったんだよ。扉を開けただけじゃねぇか」

「扉開けたから自分の役目は終わりなんですかぁぁ??」


カルムがどんどん可哀想になってくる。いい加減止めておけよ。腕が切り飛ばされるぞ


「っ、一時この場所で休憩をとる」


あれ、カルムさん堪えちゃった


「ハイハイ、分かりましたよ。カルムさんの言う通り」

「「アッはははははは!!」」


こうして、初のダンジョンボスは、誰も欠けることなく俺たちの圧勝で幕を閉じた


本当に圧勝だった



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