亜人関連
亜人
他の動物種の器官を有していたり、通常の人間であれば有り得ない特異な体質を有した人種の総称。
その名の由来は、人類最古の宗教において、「生まれ持った罪や汚れにより、人間になり切れなかった者」と規定されたことによる。
とはいえ、決して人間に大した劣った存在であるという訳ではなく、人間を超えた魔道的・身体的スペックを有する亜人種も多く存在する。
ただし、総じて生殖能力が低く、その絶対数は全ての亜人種を足しても人間の総数の2割にも満たないと言われている。絶滅が危惧され、あるいはすでに絶滅した亜人種も少なくない。
人間や異なる亜人種で性行為は可能であるが、子供を成すことは極めて稀。
狼人
狼の耳と尻尾が特徴。森林地帯における狩猟を主な糧とする亜人種。
人寄りの外見を持つ者と、狼寄りの外見を持つ者がいるが、どのような理由で分化するかは判明していない。
人間からは理解できないほどに進化した聴覚・嗅覚を有し、胃腸も強靭。筋肉の質も高く、見た目によらない怪力を誇る者も少なくない。また、体温が総じて高め。
親しい相手へのコミュニケーションとして、尻尾の触り合いや、互いの素肌を舐め合うといった独特の文化が存在する。
フォーゼルハウト帝国の領土に接した狼人の小国ルヴィリスでその多くが暮らしていたが、“人獣”の襲撃により国民のほぼ全てが殺害されたと言われてる。
森人
尖った耳が特徴。森林地帯において、菜食中心とした採取生活を営む亜人種。
総じて線が細く、膂力には劣るが、スタミナは優れている傾向にある。
非常に優れた視力を有することで知られ、人間には補足不能な波長までも視認することが可能。
全体的に感覚が鋭く、特に耳は非常に敏感である。
世界全土に広く分布し、国家のような大規模な集合体は存在しない。
夢人
美しい女性だけの、特異な亜人種。
一人につき一人の子しか成せないという特徴から、希少亜人種の一つに数えられ、将来的な絶滅が確実視されている。
他者の夢に入り込むという魔道的特性を有し、強い感情から得られるエネルギーを食事とする。
男性に対する淫夢が最も効率的であるとされ、食事をさせてもらう以上は可能な限り至福の時間を与えることが相手への礼儀とされることから、夢人は総じて夜伽の経験が豊富で床上手である。
ただし、現実の肉体の貞操観念は極めて強く、心に決めた男性以外には触れることすら忌避する。
亜人種では珍しく、あらゆる人種と子を成せるが、生まれてくるのは必ず夢人となる。
豚人
豚の顔を持つ、大柄な亜人種。
醜悪とも称される容姿から偏見を持たれがちであるが、温厚な農耕民族である。
同じ菜食文化を持つ森人とは良好な関係の集落が多く、人種を超えて結ばれる者もいる。
生活環境を腕力に任せて切り開いた歴史的土壌から、あまり学問が普及していない集落が多く、識字率も非常に低い。だが決して知能が低い訳ではない。現在では、知的な文明的生活を取り入れている集落も見かけられるようになっている。
緑人
身体から植物の蔦のようなものを生やすことができる、緑の髪や目を持つ亜人種。
光合成によってエネルギーを得ることができ、多湿な環境であれば何もせずとも何年も生きていけることから、皮肉をこめて「森の貴族」と称されることもある。
植物から特定の波長を読み取り、“対話”することが可能。
爬人
爬虫類のような鱗に覆われた硬い身体を持つ。
総じて頑強な肉体を持ち、腕力も強い。
魚人
下半身が魚のような形状になっている亜人種。
水中でも呼吸することが可能だが地上での環境適応性が低く、乾燥状態に非常に弱い。
鳥人
両腕の部分が翼のようになっている亜人種。
鳥ほど器用には無理だが、飛行することが可能。
総じて痩躯で、身体が軽い。
血人
血を吸うことで自らの滋養とする特性を持つ亜人種。
人間との外見的な相違は極めて少なく、牙が発達しているぐらいである。
長寿であるが、同族同士の仲が険悪なケースが多く、その総数は減り続けて希少亜人種と認定された。
竜人
最強の亜人種と称される、希少亜人種。
他の亜人種とは次元の異なる肉体的強度を誇る、長寿人種。その肉体的な強さのみで第三位階の魔道師に匹敵すると言われている。
ただし、その絶対数は極めて少なく、絶滅が危惧されている。