最終章 すべて終わって・・・ -2179年-
物語の都合上、実際の出来事や文献等に載っていることと(かなり)異なります。
あらかじめご了承ください。
戻ってきた四人を待っていたのは……
「撃破おめでとう! そして、ありがとう!」
パパパーン
研究所のみんなの喜びの声とクラッカーだった。
「うわっ、びっくりした~」
「よくやったな。これで過去の魔物は全部消滅した」
「そうなの?」
「どういう理由だかわからないが反応がなくなった。ま、もちろん発生原因の違う現代の魔物はまだ残ってるがな」
「そっか」
「あの爆弾を改良すればいいんじゃないの?」
「完全にウイルスだけに効果があるものを作れたらどれだけ楽か」
「だよね……」
「ところでお父さん、新しい研究って何するの?」
「魔物の研究」
「そんなのどこでもやってるじゃん」
「ただの研究じゃないぞ。共存方法の研究だ」
「マジっすか」
「ああ。研究所のみんなはそれで同意してくれた。すごくないか? 魔物を普通の動物と同じようにペットとして飼えたら」
「確かに……。面白そうだしな。よし、研究内容はそれで決まりだな!」
「頑張ってね」
「ところで、アバンドロスのせいで言いそこねた最後の片付けなきゃならないことなんだが」
「ああ、そういえば何か言いかけてましたね」
「ちょっと言いにくいんだが……。あれから既に八ヶ月経っている。もうすぐ2179年も終わりだ。そこで、残り三ヶ月で三人には今年の勉強をしてもらわなければならない。優斗はいいとして、美咲と結衣ちゃんがんばって。もしものときは優斗をいくらでも使っていいからな」
「…………」
その夜、家に帰ると沢山の宿題が机に積まれていた……。
〈Narrator Part〉
お久しぶりです。なぜ出てこなかったかというと、仕事をサボっていたわけではなく、流れを止めない方がいいかなぁ~って思ったからです。えっ、思ったからってことはサボってたのと同じ? そんなの気にしない。
さて、いかがでしたか? 時空を超えた物語は。
一行が帰ってきたあとのお話を少ししましょう。
この後、日浦勇子は逮捕されますが、本城博士たちのおかげで釈放。今では研究所で働いています。
そして、気になる結衣と美咲は優斗のおかげでなんとかクリア。無事、優斗と結衣は高校卒業、美咲は中学卒業できました。
その後、研究所は博物館となり、現在新しい研究所で、本城・東川・日浦家共同で魔物との共存についての研究を始めました。
それでは最後になります。約束どおりお教えしましょう。
私の名前はノウェム。そう、あのノウェムです。
タイムマシンの計画の永久凍結、要するにタイムスリップをすることがなくなったことにより不要となった私はマスター―結衣さん―に気に入られ、必要のない機能を省き新しく普通の携帯型機械として生まれ変わり、マスターに使ってもらいました。
そして、マスターも優斗さんも成長し、私は本城博士の提案で旅の記録を映像と言葉で紹介するという仕事をもらいました。
ついにお別れの時間です。
長い時間お付き合いありがとうございました。
それでは皆さん、また会う日まで。
語り手のノウェムでした。
どうも、kumihaです。
ついに最終章!といってもおまけみたいな感じですけどね。
本当はエピローグにしてもよかったのですが、まだあと一つ明かしてないことがあります。
では、ヒント。
〈Narrator Part〉があるのはなんででしょう?
察しのいい人はもう気づいたかも。
話したいことはたくさんありますが、それは次回、エピローグで。