第六章 決戦 -Key and Mystery-(後編) ―2005年 日本国際博覧会―
物語の都合上、実際の出来事や文献等に載っていることと(かなり)異なります。
あらかじめご了承ください。
※第六章は前・中・後の三部になります※
ついに一行は塔にたどり着いた。
優斗は扉にある四つの鍵穴に鍵を差し込んだ。
すると、ゆっくりと扉が開いた。
「よし、中に入るぞ」
中は普通の建物のようだった。
「静かだな」
優斗がそう言うように、敵の本拠地なのに魔物が一切いない。
仕掛けがあるのかと慎重に進むが、それも特にない。
何も起こらず階段までたどり着けてしまった。
「どういうことだ?」
「一階にいないだけだったりして」
「それじゃあ階段を上ってみよう」
一行は二階へ。
しかし、そこにも魔物も仕掛けもなかった。
そのまま三階、四階、五階……と進んでいくが、やはり何もない。
「怪しすぎる。一体日浦さんは何を考えてるんだ?」
そしてついに一番上、三十階。しかし、勇子はいない。
「どこにいるんだ?」
「兄ちゃん、あそこに上に行ける階段があるよ」
「ということは屋上ね。行きましょ」
屋上に着くと、勇子がいた。
「まさか、本当にここまで来ちゃうなんてね」
「勇子、約束通りここまで来たわよ。もうこんなことやめなさい!」
「そうね、じゃあ最後の試練よ。いでよ、『レイヴネス』!」
勇子の掛け声の直後、地面が揺れだした。
「な、なんだ!?」
「地震!?」
「マスター、大変です! すぐ真下に巨大な魔物の反応が……!」
「下!?」
「残念、ちょっと違うわ。この塔がレイヴネスなのよ!」
「なんだって!?」
「最後の試練、それはこの魔物を倒す。そうじゃないとやめるにもやめられないの」
そういって、また飛行型の魔物に連れられて勇子はどこかに行こうとする。
「私は下で待ってるわ。もし倒せたら、素直に捕まる。それじゃ、頑張って」
勇子は下へと降りていった。
「おいおい、どうしろってんだ」
「魔物なら弱点があるはず。ノウェム、調べてくれ!」
「分かりました。……大きいので少し時間がかかります」
「とりあえず、中に入ってみましょう!」
階段を降りて三十階に入る。そこはさっきと違って、まるで生き物の中―食道や腸―みたいになっていた。さらに、触手がうようよしている。
「なにあれ気持ち悪い……」
「あれをなんとかしないと進めなさそうだな。ノウェムの解析が終わるまでここで待とう」
一行は一時待機。待ってる間、触手がこっちまで攻撃しにきたが、触手自体は大したことなく楽々撃破。しかし、倒しても数秒後には復活してしまう。
「なるほど。倒しながら進んでいかないといけないみたいだな」
「なに冷静に分析してんのよ!」
「優斗はいつもこんな感じだろ……。結衣ちゃんこそパニクりすぎ」
「う……」
「結衣姉ちゃん落ち着いて」
パニクる結衣とみんなで落ち着かせているうちに解析が済んだようだ。
「解析完了。弱点は十五階にある心臓、有効属性はなし。それに、そこらじゅうで触手や小型の魔物がうようよしています」
「三人じゃキツいな……。どこかに武器になるものはないか?」
「きいもってるよ~」
希衣がパックから出したのは鉛筆だった。
「気持ちは嬉しいけどそれは希衣が持ってて」
「はぁ、じゃあ三人で頑張りますか」
「すまないな」
「三人とも、頑張って!」
「よし、目指すは十五階! 行くぞ!」
おー、とみんなで言い、優斗を先頭に進んでいく。
優斗が進む先にいる敵を銃で、結衣が倒しきれなかった敵を鞭で、美咲が後ろや横から近づいてきた敵をスタンガンで倒していく。笹野と優子は子供たちのアマスマを借り、援護。希衣はがんばってついてきている。
意外と順調に進み、二十九階、二十八階、二十七階……とどんどん下へ。
しかし、やはり簡単には進ませてくれなかった。
二十三階。階段の前にいたのは小型の玄武だった。
「ガーディアンか!」
「玄武そっくりね」
「でも一度本物を倒してるんだ! 勝てる!」
優斗と結衣はアマスマを一度返してもらい、戦えない三人の護衛を美咲に任せミニ玄武に挑む。
小型とは言え、普通の魔物よりはるかに強い。しかし、既に攻撃方法が分かっている二人には大したことなかった。
小型ということもあり簡単に結衣の鞭で捕まえることができた。そして、行動を封じている隙に優斗が本物と戦った時のように甲羅を割り、中に炎を放つ。
「ぎゃあああああ!」
「よっしゃ!」
ミニ玄武は消滅。
「次行くぞ!」
一行は下へ。
そして二十階。また階段の前にガーディアンがいた。
「ミニ朱雀か」
「火なんて消しちゃえ!」
しかし水を放つが纏ってる火は消えない。やはりあの技を誘発するしかないようだ。
しばらく戦ってるとついにあの技を使おうとしてきた。しかし、ターゲットは……
「希衣! 危ない!」
優斗が希衣に向かって飛び込む。それと技が放たれるのがほぼ同時だった。
「優斗!?」
しかし、優斗の方が少し早かった。すれすれで朱雀の技をかわす。
「大丈夫!?」
「俺のことはいいから今のうちに倒せ!」
「う、うん」
結衣は火の消えた朱雀に向かって水を放つ。
「ぎゃおおおおお!」
ミニ朱雀消滅。
「優斗、大丈夫?」
「ああ。希衣も大丈夫だな?」
「うん! ありがとうおにーちゃん」
「ふふ、どういたしまして。それじゃあ下に向かおう!」
また下へ向かう一行。しかし、簡単には心臓まで行かせてくれないようだ。
次は十七階。他と違って広めの部屋があると思ったら、多くの機械とミニ白虎がいた。
「また逆流させるのか……。めんどくさいな」
「じゃあ、またあたしがあいつの相手してるね!」
まるでペットと遊ぶような調子で美咲が言う。
「いいが……遊びじゃないんだからな?」
「わかってる!」
美咲はミニ白虎へと向かっていく。
「それじゃあ三人は安全なところで待っててください。結衣、土壁頼む」
「オッケー!」
優斗と結衣も機械のもとへ。
機械の扉を開けると、そこには本物と戦った時の三倍くらいのコードがあった。
「…………」
それを見て二人は絶句。しかし、やるしかない。
「……結衣、頑張ってくれ」
「……優斗も頑張って」
二人はそれ以上何も言わず各自の作業にうつる。
その頃美咲は白虎と戦って……いや、遊んでいた。
ミニ白虎は正直大きめの猫程度。確かに本物と同じように雷を纏っているため触れるのは無理だが、うまくやれば十分遊べる相手だ。
「ほら、取ってこーい!」
そう言って、美咲はアマスマから放った土球をミニ白虎に向けて放つ。それをもろ顔面で受けたミニ白虎は怒って吠えるがそれが意外と可愛い。
「あははは!」
美咲はもう笑っている。とても戦ってるとは思えない。
一方機械の方では、
「…………」
「…………」
無言で作業を続けていた。ある意味こっちの方が戦いらしい。
しばらくそんな状態が続いた。
しかし、美咲の方に動きがあった。
「あれ? 白虎が倒れた」
「は?」
「へ?」
美咲が言うようにミニ白虎は倒れていて、纏っていた雷も消えている。
「美咲ちゃん……何したの?」
「え? フツーに遊んでただけだよ」
「これだからうちでペット飼えないんだ……」
優斗が呆れた顔で言った。どうやら過去に何かあったようだ。
「とりあえず、これで先に進めるな。お母さ~ん、終わったよ~」
「みんな大丈夫そうね」
「ところで、こんなものを見つけたんだが」
そう言って笹野が見せたのはマシンガンだった。
「なんでそんなものが……」
「さっきから私と希衣ちゃんおいてどこにいってるのかと思えばそういうことね」
「ええ、何かないか探してました。これで優子さんも戦えますね」
「そうね。でも、もうすぐ十五階着いちゃうわ」
「まあ戦力が増えるのは嬉しいから別にいいんじゃないかな。じゃあお母さんもよろしく」
「はいは~い」
一行は十六階へ下りる。ここは他の普通の階と変わらない。
そしてついに十五階。
「やっと着いた……」
「長かった……」
「これで最後ね……」
「休むにはまだ早いみたいよ」
疲れている三人に追い打ちをかけるように、ミニ青龍が心臓部へ入る部屋の前にいた。
「やっぱりいる……」
「もう無理なんですけど」
「仕方ないわ。私がやる」
「お母さん!? 大丈夫なの?」
「ま、見てなさいって」
そう言うと優子はマシンガン片手にミニ青龍に向かっていく。
ミニ青龍は本物と同じように全く何も発せずに攻撃を仕掛けてきた。
「危ない!」
しかし、優子も何も発せずかわす。そして、
ドドドドドドドドドドドド……
「ぎゃおおおおお!」
マシンガンの音とミニ青龍の断末魔だけで戦闘は終了した。
「すげぇ……」
「なに、あれ……」
「いろいろ怖い……」
「おばさんかっこいい!」
三人が絶句、一人が絶賛。
「ま、ざっとこんなもんよ。さ、ぽかーんとしてないでさっさとこのデカブツ倒すわよ」
と、一人でとっとと部屋に入っていってしまう。
「ちょ、ちょっとまって!」
残されたみんなも慌てて追いかける。
そして、心臓部。
「こりゃすごいな」
そこにあったのは巨大な心臓。その大きさは五階分に相当する。
そして、人間の心臓と同じように何本かの管が壁に繋がっている。
「これを壊せばいいんだよな?」
「そうですね。それでこいつは倒れるはずです」
優斗は心臓に向けて銃を撃つ。しかし、全く何か起きた様子はない。
「丈夫だなぁ」
「じゃあアマスマでならどうかな?」
結衣がアマスマからいろんな属性の攻撃をしてみる。しかし、やはり大して効果ないようだ。
「これもだめかぁ……」
「HT-001、解析してみて」
「わかりました。…………解析完了。周りに強力なバリアを張っています。こちらからもそれと同じくらいの力を当てないと壊れないですね」
「強力な攻撃……」
数秒考える。
「あっ!」
優斗と結衣があることに気がついた。
「レインボーストーンって光っただけで魔物ひるませたよね?」
「ノウェムから取ったレインボーストーンってまだ少し残ってるよね?」
それを聞いた他のみんな(希衣除く)も気づいたようだ。
「確かにレインボーストーンなら少しの消費でものすごい力が出るな……」
「それならバリア壊せるんじゃない?」
「でも、力が強すぎてアマスマが壊れるかもしれないわ……」
優子の一言でみんなは沈黙する。今あるアマスマは三つ。もし一つでも壊してしまうと、この先何かあった時二個で対処しなければならない。
「……私の予備使ってください」
突然、結衣が言った。
「壊れるのは嫌だけど……、最後に大きなことを成し遂げられるなら本望です。それに、なかなか手に入らないレインボーストーンをセットできるんだし」
「結衣……」
「結衣ちゃん、本当にいいのね?」
「ええ。優斗、アマスマ返して。あとレインボーストーンも頂戴」
「はい」
結衣は、優斗から受け取ったアマスマにレインボーストーンと他の単色ストーンをセットする。
「出力最大……。よし、行くわよ!」
結衣は心臓に向けて攻撃を放つ。
ド――――ン!
「やった!?」
しかし、あれだけの攻撃をしたのに空いたのは小さな穴一つ。
「そんな……」
「あの穴じゃ銃弾は入んないな……」
「ど、どうするの!?」
同じものを二回も放つことは出来ない。それに、再生されたら終わりだ。
「何か手は……」
すると、優斗はちょっと前のあるやりとりを思い出す。
『三人じゃキツいな……。どこかに武器になるものはないか?』
『きいもってるよ~』
希衣がパックから出したのは鉛筆だった。
『気持ちは嬉しいけどそれは希衣が持ってて』
「これだ!」
突然叫んだ優斗にみんなびっくり。
「な、なに!?」
「あの穴に攻撃出来る唯一の方法を思いついた。希衣、鉛筆くれないか?」
「いいよ~。まだいっぱいあるよ」
希衣はバックから鉛筆を出した。
「ちょっと優斗、正気!?」
「これ以外にあの穴から攻撃できるものはない! やるぞ!」
優斗は思いっきり鉛筆を穴に向けて投げる。
普通、そんな小さな穴に入るわけないのだが、
「よっしゃ!」
「入った……」
奇跡。
そして、
「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「うっるせー!」
どこから聞こえてくるのかレイヴネスが叫ぶ。
「マスター、早く脱出しないと……」
しかし、今だ続く魔物の断末魔のせいで聞こえてないようだ。
「仕方ないですね。ボリューム最大。マスター早く脱出しないと大変なことになりますよ!」
「あんたもうるさい! でも、そうね。早く脱出しましょう!」
結衣は他のみんなに身振り手振りで伝え、部屋の外に出る。状況を把握した他のみんなも部屋の外へ。
「早く外に出よう!」
一行は階段をどんどん降りていく。各階にはすでに触手も魔物もいなかった。多分、出現させる余力ももう残ってないのだろう。
十四階、十三階、十二階…………三階、二階、そして一階。
「よし、出口だ!」
一行はついに脱出。その直後、レイヴネスは崩れ落ち、消滅した。
「はあ、はあ……」
「みんな無事だね?」
「一、二、三.四.五.……あれ一人足りない!?」
「馬鹿。自分を入れろ」
「あ、そっか」
「ふふ、結衣は相変わらず馬鹿ね」
そこには勇子がいた。
「お母さん……って言うべきかな?」
「別にいいわ。……まさか、本当にここまでやっちゃうとはね」
「それはどーも。さ、もう終わりだ。観念してもらおうか」
「そうね……。もう終わりね……」
すると、突然みんなのすぐ近くに歪みが現れた。
「ようやく来れたな」
「みんなお待たせ」
「お父さん!?」
優斗と結衣が同時に叫ぶ。
歪みから現れたのは本城歩夢と東川大雅だった。
「勇子……」
「大雅さん、お久しぶりです」
「優子……」
「歩夢、久しぶり」
二つの再会。しかし、それぞれ心境は全く違うだろう。
「優斗、結衣ちゃん迷惑かけたね。それに笹野くんと美咲も」
「お父さん……」
「やっと来た」
「さて、とりあえず何があったか話してくれないか?」
優斗たちは本城博士と大雅さんに今までのことを全て話した。
「ふむ……」
「歩夢、どうする?」
「そうだな。大勢の前であんなことされてしまったから悪用される可能性もある。というより身内に悪用されてしまった。まあ、ある意味おかげで問題もわかった。やはりタイムスリップは人類が触れてはいけない領域だったか……」
その言葉を聞いて優斗は焦る。
「ちょっと! それじゃあ……」
「ああ、この研究は永久凍結だ。すまないな優斗」
「じゃあ俺はどうすればいいんだよ! 今までの勉強はなんだったんだよ!?」
「優斗!」
パーン!
「……っ……」
優斗の頬を叩いたのは……結衣だった。
「なんてこというのよ! 優斗は、時空間移動以外の勉強だってできるじゃん! 数学、物理、化学、生物、英語、国語、歴史、地理、政治……。なんだって出来る! それに対してあたしみたいに運動しかできない人は進める道は限られてる! それに、あなたが研究してくれないとあたしの役割が……」
「?」
「あ、う……。え~と……」
折角いいこと言っていたのに最後の言葉で全て崩れさった。
まだ、告白のことは二人だけの秘密だったのだ。
「……とりあえずっ! あなたはなんでも出来るんだから一つの道を潰されたくらいでグチグチ言ってんじゃないわよ!」
「…………」
優斗は結衣に言われて黙り込む。
「優斗、私と一緒に新しいことに挑戦しないか?」
「……?」
本城博士が優斗に言った。
「私と優子、あと大雅たちと研究所のみんなと一緒に誰もやってない新しいことを研究しよう!」
「でも、でも……」
「あ~もう! だからいつまでグチグチ言ってんのよ! あんた新しいことに挑戦するの好きじゃない!」
「…………そうだな、そうだったな。時空間移動のことに夢中になりすぎて、すっかり忘れてた。お父さん、わかった。新しい研究をしよう!」
「よ~し、それでこそ俺の息子だ! それじゃあ現代に帰ろう!」
本城博士たちが出てきた歪みから順に現代に戻る。
そして、残るは本城博士、優子、勇子だけとなった。
「二人ともすまなかったな。利用するようなことをしてしまって」
「もう気にしてないから」
「しかし、私のせいでこんなことになってしまったんだ」
「頭をあげてください。私も、こんなことしてしまってすいません」
「二人とも、謝罪しあっててもなにも進まないわよ」
謝罪しあう二人に優子が割って入る。
「そ、そうだな。勇子さん。多分現代に戻ったら逮捕されるだろう」
「それはわかってます。あんなことしてしまったんだから」
「けど、これには私にも責任がある。だから、私の方から釈明したいと思う」
「えっ……」
「もちろん、事故の公表もする。約束する」
「……わかりました。お願いします」
話し終えた三人も現代に戻った。
ようやく全てが済んだ。
……ように思えた。
しかし、まだ一つだけ残っている……。
2179年。時空研究所。
「やっと帰ってこれた~!」
「長かったわね」
ようやく一行は現代に戻ってこれた。
「さて、とりあえず全て片付けよう。まず、希衣ちゃんをどうするかだが……」
結衣が答える。
「年は離れちゃったけど、妹に変わりはありません。うちでまた一緒に暮らします。いいよね、お父さん」
「そうだな。お母さんにはあとで話しておこう」
「じゃあ次だ。優斗、結衣ちゃん。隠してることがあるね?」
そう言われて二人は慌てる。
「えっ、そんなことは……」
「と、特にないですよ……」
「全くわかりやすいわね。私の予想だと雪山で遭難した時かしらね」
「そうそう。兄ちゃんと結衣姉ちゃん、あのあとから少しおかしかったもん」
「さ、自分たちの口から言いなよ」
みんなに言われ、もう隠すに隠せない。
「はぁ、もう少し待ってよ……」
「でも、もともと帰ってきたら言おうと思ってたからいいわ」
「うん、そうだね。俺たち交際します!」
パチパチパチパチ
周りから大きな拍手が起こる。
「おめでと~」
「お似合いのカップルだよ~」
「はは、ありがとうございます!」
「よし、それじゃああとは……」
本城博士が次にいこうとしたその時、
ブーブーブー
「た、大変です!」
「ノウェム、どうしたの?」
「2012年にレイヴネスを超える強大な魔物の反応が……」
「な、なんだって!?」
「そんなもの放っておいたら大変なことになる! 優斗、美咲、結衣ちゃん行ってきてくれないか?」
「私も行くわ。子供たちだけに無理させたくないもの」
「優子……」
「大丈夫、絶対帰ってくるから」
「そうか、じゃあ少しだけ待っててくれ。HT-001をアップグレードする」
「それじゃ、今のうちに休んどくか」
「そうだね。ところで、いつ出発するの?」
「明日の正午にまたここに来てくれ」
「わかりました。じゃあ結衣、一旦帰ろうか」
「うん」
お久しぶり(?)です。kumihaです。
徹夜の反動による爆睡とパソコンの買い替えのせいでしばらく(っていっても二日ほどですが)投稿できませんでした。
続きを待っていたみなさん、どうもすいません。
さて、物語は一応完結です。
後は決着のついてない過去の魔物との最終決戦。
史上最強のバトル・・・ってほどではないかもしれませんが、ついに決着つけます。
そして、もうひとつ明かしていないことがあります。まあ、明かしてないって言っても少しヒントを出せばすぐわかってしまうかも知れませんが。
では、続きをお楽しみに。
感想はいつでもお待ちしています。
次回作につなげるために良い点でも悪い点でもいいので気軽にどうぞ。
また、疑問等ありましたら感想の方にお書きください。
可能な限りお答えします。