表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
NoraGirl  作者: anzy_n
97/106

【 3/4 】




もうすぐ雨が降るよ。


そう誰かが言ったから


高い。高い。


上を見上げていたんだ。


もう何を見ているのかわからなくなるぐらい。


ずっと遠くを見つめていたのに


何の一滴も降りはしない。



嘘を吐かれた。



そう思う偏屈なアタシの足元には


バラバラと。


いくつも仮面があった。


いくつも。いくつも。


使い捨ての仮面は地ベタに転がって


欠けた角砂糖のように。


粉々になって端から消えていく。



あぁ。


今日も転がっている。



そう言いたくなったって。


アタシの口元も外側も重なりあって。


タマネギみたいに分厚くなっていたよ。


何枚も。何枚も。


泣かないように丁寧に剥がしていたら


言いたいことも届かないまま消えていく。


こんなアタシは


深い。深い。


どっかに埋めてしまえばいいんだ。


異臭を放った美味しい実がなるのだろうか。


それとも


何の香りもしない華美な造花が咲いてしまうのかな。


なんて


そんな事ばかりが飛んでいる四分の三時間目。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ