【LAPPING GIRL】
愉快に描くスキャリーさんは
大きな絆創膏飛ばしてる。
夢を魅せるスズキさんも
今宵は魔法を唱えてる。
アタシには、そんな力なんてないよ。
ねぇ…
気がつけばアノ日から三時間。
音無し顔したキミはしゃがれて乱れていく。
誰かが唸ればミンナ起きてしまうから。
隠しても丸見えなのよ。
だから…
このまま御伽話でいさせてよ。
キミが言うから信じられそうで…
キミが居たから叶えられそうだった。
ただ、それだけ。
あぁ。
あのボールペンは失敗だったのね。
ちっとも好くないのよ。
どうしたら
あの黒さへ迷い込めるだろう。
どうしたら
あの白さを見つけられるのかな。
火傷した唇はジワジワと何かを求めている。
また覗いてみたい好奇心。
探し人は
遠い…遠い…近くにいる。
現れた三日月紳士は言っていた。
並べられた言葉と見えた世界がリンクする。
不都合なことはそこら中に。
色々と溢れ過ぎた今に
アタシのココロは消化不良。
ちょっとずつフェードアウトすれば大丈夫。
空いた隙間には
スポンジでも詰め込んでおけばいいんだよ。
きっとね
空っぽな気持ちも満たされて。
湧き出る苦しさも寂しさも…
何だって吸い込んでくれるから。
かさ張った存在異義も
暗中模索な存在意義も
ありのまま。
圧縮してラッピングしてしまえばいい。
そう…。
いつか巡り会えた誰かが…
こんなアタシを丸ごと受け取ってくれたなら。
それで幸せなのだから。