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【play a game】
たった1枚の壁。
それは薄っぺらな存在。
そんなモノ。
でもね。
今のアタシは触れることさえしない。
そんなアタシはもっと薄っぺらな存在。
きっとそう。
神様との話し合いは平行線。
傍観者の彼は呆れていたわ。
だって。
ワガママの繰り返しだから。
彼の溜め息に当たるアタシは
切ない風邪を引くばかり。
お互い結論は出ているの。
ほらね。
自己満足な時間だけが過ぎていく。
振っても
振っても
音さえしない。
突然の雨はただの意地悪。
ベタベタに困らせたいだけよ。
あれもこれも。
もう限界だから。
きっと一斉に壊れてしまう。
そんな気がしてならないの。
でもね。
それも楽しみかもしれない。
また彼と新しいゲームが出来るから。
何もかも始まれる。