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【A blue sky under the umbrella】
ワガママなんて言えなくて
無視も出来ない。
辿れば中途半端なアタシ。
まるでお天気雨みたいね。
雨降りでも、お天気でもありたい。
考えれば考えるほど…
誤魔化せないココロの隙間。
埋めていくのは無いモノばかり。
願っても
ねだっても
手元に降ってはこない。
触ってみたくても
show windowみたいな窓が
アタシの目の前を遮る。
両手の指紋に隠れて
見たいモノは朧気に存在していた。
お散歩日和な青空に
ドキドキと揺れる水溜り。
新しい靴が無いのなら
裸足になって歩くことだって出来る。
でもね
アタシは傷付くのが怖いのよ。
きっとそう。
濡れて汚れてしまうかもしれない。
そんな思い込みに踊らされているだけ。
どんな姿になっても
戯れたい願望は変わらない。
それなら…
この距離と、
その瞬間を楽しんでしまえばいい。
後、もう少し。
アタシが変われば…
こんな有耶無耶な気持ちも
いつかは心地好くなるはず。
動き出すことが出来たなら。
その時は…
窓も、指紋も、
何にも気にしないで
泥だらけになりながら…
一緒にお散歩してくれる?