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【empty feather】
空っぽの羽。
それが満たされて飛べるのは
何時なんだろう。
目の前にある当たり前は
当たり前なんかじゃなくて
奇跡のように存在していて
偶然のようであって必然だった。
繰り返しは同じ。
でも一秒とサヨナラしたら
もう違うモノ。
ねぇ
少しでもいいから
アタシのことを考えてみて?
キミにとってどんな存在?
アタシは必要かしら?
溶け出した感情は停まらない。
どうしようかアタフタしてる。
だから
溶け出した感情は逃げていく。
ドロドロと両手から。
集まって欲しいのに
アタシの話は聞かないの。
耳を塞いで
ゲラゲラと笑っているわ。
ワガママでも大事な感情。
アタシの部品を
それぞれいっぱい抱えている。
全部揃ったら
空っぽの羽に詰め込んで
飛ぶ準備をしましょ?
空っぽだけど
また新しい羽だって貰える。
誰にだって綺麗な羽はあるはず。
見えないから気づけないだけよ。
感じたいのなら
その羽をアタシが描いてあげる。
もう描いているかもしれない。
まずはアタシを見つけて。
並べられた羽の中に
欲しいと思うモノがあったなら
それはキミの羽なのよ。