【Cold jam】
knock.knock.
大丈夫。
大丈夫だから。
そう何度も言ったのよ。
でもね。
でも…。
きつく足を折り曲げて
塞ぎこんでしまいたい。
なんて
小さくなったアタシは言うの。
ねぇ
どうしたら
アタシの底から湧き上がる
寂しさも怖さも
胸焼けした気持ちも
消えてくれるんだろう。
消えなくたっていい。
ただ変わって欲しいだけ。
引きずりながら生き過ぎて
自分で自分の首を絞めている。
強くなって
苦しくなって
でも懲りずに繰り返してしまうの。
自らが生み出してしまった
二酸化炭素ばかり吸い込んで
モウロウと見上げる蓋も
分厚いガラスも叩き割れない。
不透明に映る世界に
ちゃんと向き合えないの。
人の目を見られなくなったのは
いつからだろう。
カラダは口を開くことさえ
忘れようとしていた。
こんなアタシを心配してくれる
物好きな人達はいるのよ。
でもね
ワガママなアタシは
どうしようも出来ないことで
悩んで助けを求めてしまうの。
居場所が欲しいなんて言っても
自分自身で見失って壊して
捨てられて傷付いて泣くだけ。
自業自得なのよ。
色あせることも出来ないから
ホコリまみれのアタシは
安物でしかいられない。
色濃く染み出たモノが疼いても
持続性の無い人工的なビタミンに
頼ることしか出来ないんだよ。
せっかく出逢えたアノ人にも
見捨てられそうで怖いんだ。
嫌われるぐらいなら
全部夢であって欲しい。
そう身勝手に願う。
だって
信じられそうで信じられない。
甘えていいのかわからない。
その間から見出でたモノなんて
とても優しくて寂しいから。
夢見たように朧気に感じて
忘れられたらいいのに。
無数にばら撒かれたスイッチ。
どこで遭遇して
いつ押されてしまうのかなんて
無防備な自我には予測不可能。
背中を這う傷の痛みはアタシを笑う。
痛くて塞ぐこともできない。
傷のほうが強いなんて
何だか遊ばれている気分。
アタシの味は美味しい?
きっと
傷の痛みは最高なはず。