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彼女が超能力OLで、僕は全部支配されました  作者: バンディット
第七章 涼子♡本気になる(最終章)
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第7章-EP04 Project SONO-KATA

【陽光商事・地下三階 秘密区域・魔王翔太の覚醒】


トラップ地帯を抜けた二人は行き止まりの壁の前で途方に暮れていた。


涼子「ここまで来て行き止まりなんて……警備員の服部さんの情報ではこの先に隠し扉があるはずなのよね」


翔太(忍者スーツでやや汗だく)


「扉がみつからないと、これで終わりですか?俺ここまで命がけで来たのに……」


涼子(ニヤリと微笑んで一歩近づく)


「翔太くん、焦ってもしょうがないからちょっと一緒にここでリラックスしようか——私の目を見て♡」


翔太(ピクッと反応して後ずさり)


「え!? こんなところであのヤバいやつやるんですか!?今、誰もいないけど!?てかここ会社の地下ですよ!?」


涼子はテレキネシスでグイッと翔太の視線を自分に固定、次の瞬間、二人の視線はピトっとくっついて離れなくなる。翔太は涼子の瞳の中に入っていき、一方涼子も翔太の中に入ってくる感覚。


甘やかしリンク成立


(さらに涼子は翔太の心の中の”あの扉”を解放する)


——翔太の顔がみるみるうちに紅潮し、呼吸が荒くなり、


“魔王モード”覚醒!!と同時に翔太の独特の”脳内ホルモンの香り”が強力に放出され始める。


魔王・翔太「子猫ちゃん、君がこまっているのであれば僕は火の中でも飛び込む覚悟だよ」


その瞬間、なにもない壁の奥から


「認証完了。脳内ホルモン:S.Sasaki──鍵確認」


スゥ……と重厚な隠し扉が開く。


魔王・翔太「おやおや、これはどういうことだい?僕のホルモンがどうしたっていうんだ?」


涼子ニッコリ


「やっぱり、ソノカタシロのことを事前に調べてみてもしやと思ったのだけど。連れてきてよかったわ♡翔太くんがいなかったら、絶対開かなかったもの♡」


魔王・翔太ニンマリ


「僕の脳内ホルモンが、会社のセキュリティレベルに……僕も有名人になったもんだな。どうだい君にふさわしい男になっただろう、子猫ちゃん?」


涼子(ふと表情を曇らせて)「……でも、なんか許せないわね、ちょっと”翔太くん”を問い詰めたいのでオリジナルモードに戻ってくれる?」


——涼子は再び翔太の瞳を見つめ、翔太の”あの扉”を閉じる、魔王モード終了


===================

翔太「あれ、ごめんなさい!僕また恥ずかしいセリフ言ってましたー」


(ゴゴゴ…と涼子の圧がにじむ)


翔太(全力で後ずさり)


「えっ、なになに!?なんで怒ってるんですか!?今俺、開けた方なんですよね、褒めてくれるんですよね!?!?」


涼子(ツカツカ歩いてくる)


「あなたのホルモンの香り、会社に研究されてたってことよ?いったい誰が嗅いだのかしら♡」


翔太(震えながら)


「ひぃぃっ、たぶん以前会社でハニートラップ営業に巻き込まれた時にいろいろ検査されたんでそのデータです!!潔白です!!涼子先輩命です!!!」


——魔王モードで扉は開いたが、地獄の扉も同時に開いてしまった翔太であった……


===================

【地下三階・禁断の記録保管室】


翔太が開けた隠し扉の先にはさらに短い廊下があり、さらにその先に別のドアがあった。涼子が指先でそっとドアノブをなぞると、分厚い鉄扉がわずかに震え、低い音を響かせて静かに開いた。


その奥には、ひんやりとした空気とともに、まるで時間そのものが封じ込められていたかのような、無音の空間が広がっていた。


室内には照明すらなかったが、涼子が軽く指を動かすと、天井の非常灯がぼんやりと点灯した。


「うわ……なんか……理科準備室の10倍怖い……」


「静かにして、翔太くん。ここは“忘れられるように作られた場所”よ」


===================

【ソノカタシロの効能:翔太は涼子の供物!?】


金属製の書庫棚が並ぶ通路の奥、ガラスで仕切られたサーバールームのようなスペースが見えた。


その一角——


「Project SONO-KATA」とラベルが貼られたファイル群が、厚さ数十センチのボックスに収められていた。


涼子が手に取り、資料を繰る。


【ソノカタシロ・概要】

・読み:そのかたしろ("神の身代わり")

・分布:厚木の山奥、佐々木家の私有林にのみ自生

・見た目:白く儚げな花。日没直前のわずかな時間しか開かない。

・使用方法:乾燥させて煎じ薬に。外用薬にもなる(傷や火傷の治療など)

・民間伝承:「神の代わりに痛みを引き受ける草」「使うたびに神への借りが溜まる」など、畏怖の念をもって扱われていた


【ソノカタシロ・成分分析結果】

・「成分:セロトニン誘導体/オキシトシン増幅因子/内因性ドーパミン代謝酵素活性調整物質……」

・「投与群における精神安定傾向・感情依存性の変化」

・「交感神経抑制と視覚刺激への共感反応強化」


読み進めるうちに、涼子の表情が徐々に変わっていく。


彼女の中の“専門家”が、瞬時に意味を読み解いていた。


「……これ、脳の報酬系そのものを“可塑化かそか”させる……?」


翔太が横から覗き込む。


「な、なんか難しいこと書いてあるけど……これって、つまり?」


涼子はファイルをパタンと閉じ、翔太に向き直った。


「これはね、ソノカタシロの成分を摂取した人間は、一定の“感情刺激”に対して共鳴しやすくなるっていう研究結果よ。特に幼少期の摂取はその傾向が特に顕著になるみたい」


「え、それって……?」


「もっと言えば——私のホルモン操作やテレキネシスに、身体が自然に同調しやすくなる状態を作り出してたってこと」


翔太の目がまんまるになる。


「え、つまり僕……ずっと“先輩となじめるように調整済み”だったってこと!?」


「……そうね……民間伝承的には、超常または異能の者への”供物”になりやすい脳構造になるってことかしら」


涼子はゆっくりと視線を伏せ、口元にわずかに苦笑を浮かべた。


「これが“副作用”……っていうには、あまりに都合が良すぎるけど。でも、翔太くんが初めから私の力に怯えずに共感してくれたのも、普通の人には耐えられない強力なホルモン操作をしても平気なのも……この草のせいだったのかもしれないって、思うと……少しだけ悔しい」


===================

【翔太の深い迷言】


翔太はしばらく黙っていたが、やがてそっと涼子の手を握った。


「……先輩。それってもし僕がワカメの産地の宮城県出身で毎日ワカメを食べて育った。そして僕が40歳になったときに先輩は僕が禿げていないのは実は毎日食べてたワカメのせいだったかもしれないって悩むんですか?」


「……え?翔太くんが禿げたら許さないけど、禿げてなかった場合にワカメを食べたせいだったからって悔しくは……ないわね」


「だったら、それと同じでいいじゃないですか。確か英語の格言でもあったでしょ、You are what…ええとなんだっけ?」


涼子の瞳が、ふっと揺れた。


「……You are what you eat. 翔太くんの言う通りね。ソノカタシロはもうあなたやYUMIの一部、いいえ、そのものになっているのね。翔太くんはすごい深い英語のフレーズ知っていたのね……」


「僕の英会話も無駄じゃなかったでしょw」


「……ありがとう、翔太くん。あなたが私をありのままで受け入れてくれたように、私もあなたのありのままが大好きよ♡……そして……明日からは絶対ワカメを欠かさないわ♡」


「ソノカタシロとワカメの飲み合わせが安全か確かめてからにしましょうね(汗)」


「ふふ、莫迦♡……私ね、昔は感情なんて、ただの神経伝達物質の作用だと思ってた。でもいまは——あなたと向き合ってると、ホルモンもソノカタシロも、ぜんぶ“奇跡”の一部に思えるの」


今、涼子が翔太に対して感じた感情は、数年前に彼女が医学部で脳神経科学を研究していた頃、自分の感情を“脳内ホルモンの組成式”で片付けていたあの頃の自分とはまったく違う感覚だった。


===================

【陽光商事の闇】


そして涼子はもう一度ファイルを開き、深く資料を読み込む。


そこにはProject SONO-KATAについてさらに恐ろしい記述が続いていた——

挿絵(By みてみん)

【Objective of the Project SONO-KATA(Project SONO-KATAの目的)】

・戦場における兵士の精神安定化、敵性認識抑制、行動命令への従順化への応用研究

・国際法に抵触しない「感情制御物質」としてのプロトタイプ開発


「……これは……完全に、軍事転用前提……!」


その他にも涼子と翔太は陽光商事の闇の部分に関する資料を次々と発見する。


サプライチェーンにおける人権侵害・労働問題

・強制労働・児童労働の黙認/関与:

・紛争地域の鉱山で採掘された鉱物を、児童労働や劣悪な環境下での強制労働によって得られたものと知りながら調達し、電子機器メーカーなどに供給している。

・劣悪な労働環境の放置:

・海外の子会社や協力工場で、安全基準が満たされない環境での作業、不当な長時間労働、低賃金、セクハラ・パワハラの蔓延などを放置している。


環境破壊・汚染の隠蔽/加担

・有害物質の不法投棄・排水:

・工場や開発現場から、基準値を超える有害物質を不法に排水したり、廃棄物を処理せずに埋め立てたりしている。

・現地の法規制が緩い国で、意図的に環境負荷の高い事業を展開し、その結果として深刻な環境汚染を引き起こしている。

・森林破壊・生態系破壊への関与:

・パーム油の生産のために広大な熱帯雨林を伐採する事業に、資金供給や流通で深く関与している。


===================

【涼子の決意】


涼子は立ち上がった。


その目には、もうさっきまでの女スパイ風コスプレの余裕はない。


あるのは、佐々木家の未来と会社を守るための戦略家としての目。


「翔太くん、決めたわ。——私たち、このままじゃ終われない」


翔太は思わず姿勢を正す。


「な、なにをする気ですか先輩……?」


涼子はにっこり笑った。


「……翔太くんを、社長にするわ♡」


「ええぇぇぇぇええええええ!?僕、絶対ムリって言いましたよねー!」


「翔太くんの私の一番好きなところは私の性格なんでしょー♡だからもう止まらないのわかるわよね♪ で、私は翔太くんの秘書、内助の功であなたをサポートよ♡」


「ひぃぃぃぃぃいいいいいい!!」


「愛する翔太くんのためだもの、あなたの『妻』の本気を見せてあげるわ♡」

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