第6章-EP22 涼子の親友Yumi、衝撃の正体(パート2)
【真弓の思い出話】
——バーベキューコーナーでの真弓、涼子そして翔太の会話は続く。
真弓「涼子とはあたしがメルボルンにワーホリで滞在してるときに出会ったんだよねー。涼子は医大を卒業後の語学留学中。思い出すなー、メルボルンのシェアハウスのあたしの部屋でよくグチを聞かされたよねー」
涼子「Yumi、翔太くんの前でやめてよ……」
真弓「涼子の超能力のせいで彼氏と長続きしないってさー、みんな気味悪がって逃げていくか涼子の能力を利用しようとするってー。まあしょうがないよねー、涼子は好きな人にはすべてをぶつけるタイプだから能力を隠したままってわけにはいかないもんねー」
涼子「だから何でも話せるYumiがいてくれてほんとに救われたのよ♡Yumiちゃんはマジで神だっわ♡」
真弓「そんでさー、あたしがMarkと付き合い出して結婚とかの話になったらさー、”Yumiは私から逃げるのか、そんなの許さない!”とか言いだしてさー、能力使ってあの手この手でいりいろやって来るんだよねー」
涼子「うふふ♡懐かしい思い出ね♡」
翔太「姉ちゃん、よく無事だったね……」(翔太ガクブル)
真弓「いやいや大変だったんだけどー、涼子はお母さんの予言で28歳の時に運命の人と会えるんでしょう!って説得してさー、なんとか納得させたんだよねー。まあありていに言えば先送りにしたんだけどさーw」
涼子「うん♡やっぱりYumiちゃんは大正解だったのよ♡」
真弓「いやさあー、まさか先送りにした先が弟の翔太だったとは……こりゃ運命ってあるんだねー(笑)まいったまいったw」
涼子「翔太くんが私の夫でYumiが私の義姉。つまり両方私のものになったってこと。やっぱりこうなる運命だったのね♡」
翔太(お姉ちゃん……先送りって……)
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【Markと蓮(Ren)登場】
——ここでYumiの夫のMarkが、息子の蓮(Ren)を連れて3人に加わってくる。
Mark「Hey Ryoko, it's been a long time! 'n Shota, fahkin' nice ta meet ya my brothah-in-law! Let's barbie anyway? Fahkin' bloody oath mate.」
(※訳:涼子、久しぶり!それと翔太、義理の弟になるんだな、よろしく!とりあえずバーベキューしようぜ、マジでいい天気だしな!)
翔太「えっと……は、はい!Nice to meet you too… sir!」(なぜか敬語)
Yumi「うちのマーク、オーストラリア訛りが強くてごめんね〜。でも慣れると意外と可愛いよ♡」
Ren「……」
Markの足元にいた小さな男の子——Renが、じーっと翔太を見つめている。そして、ぽてぽてと歩み寄ると……
ぎゅっ。
翔太の足にしがみついた。
翔太「えっ……!?Renくん……??」
Ren「しょーた!」
涼子「……あら♡Renくん、翔太くんのこと気に入っちゃったのね♡」
翔太はしばし固まっていたが、次第に笑顔になり、Renの頭をそっと撫でた。
翔太「Renくん、ありがとうね。なんか、すごくうれしいよ」
涼子もRenの横にしゃがみ込んで、優しく腕を伸ばした。
涼子「Renくん、抱っこしてもいい?」
Renは小さくうなずき、涼子の腕にすっぽりと収まる。
涼子「きゃっ♡軽くて、あったかい……なにこの天使……♡」
真弓「おっ、涼子が完全に母性スイッチ入ったね〜」
翔太(先輩の“カワイイモード”が暴走しそうで怖い……)
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【甲府ワイナリーでのBBQ開始】
Mark「Aight, everyone ready? 'Cause we got some real Aussie treats today! Kangaroo and croc, straight from the outback!」
翔太「か、カンガルーと……ワニ!?」
Yumi「そうそう、マークがどうしても“日本の家族にも本場のバーベキューを味わってもらいたい”って言ってね。オーストラリアから冷凍して持ってきたの」
翔太「……検疫どうやって通ったんだろ……」
Mark「Shota, try this mate! Kangaroo's lean, high protein, good for ya!」
(※訳:翔太、これ食べてみなよ!カンガルー肉は脂肪が少なくて高タンパク、体にいいぞ!)
翔太「は、はい……じゃあ、いただきます……(恐る恐る)」
——パクリ。
翔太「……あれ、美味しい……?」
真弓「でしょ?クセになってくるんだよね〜。でもワニ肉はちょっと野生味あるから覚悟してね(笑)」
涼子「翔太くん♡お肉大好きでしょ、私の分食べてもいいのよ?ふふっ」
翔太「いや、先輩の分は先輩がちゃんと……って、もう焼いてる!?早っ!」
Yumi「はーい、こっちはキッズ用にハンバーグ焼いてるから安心して〜!」
Ren「わーい!おにくー!」
翔太(……なんか、ほんとに家族って感じだな……)
——
涼子からの結婚式のお誘い
涼子「ねえYumiちゃん、それでね……実は、秋に東京で結婚式を挙げるの♡」
真弓「おおっ、ついに正式な式ね!?いいじゃんいいじゃん、で、呼んでくれるの?♡」
翔太「もちろん!姉ちゃんと姉ちゃんの家族は出席必須」
涼子「MarkもRenくんも一緒にね♡場所は明治神宮なの、ちょっと厳かな雰囲気だけど、私たちらしく楽しくやる予定よ♡」
真弓「え〜明治神宮とか、あたしたちが浮かないようにドレスちゃんとしないとじゃん〜(笑)」
Mark「Bloody 'ell, a Shinto wedding? Count me in, mate! I’ll wear somethin’ nice, I promise!」
Ren「けっこんしきいくー!」
涼子「ふふっ♡ありがとう、すっごく楽しみにしてるね!」
——温泉宿へと続く!