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本当は善人、でも悪魔先輩に巻き込まれました!

「遊人、高三もうすぐ終わるってのに――」

「まだ、ちっとも大人っぽくなってないねぇ?」

 

――ふぅん。

この声。

わずかにまぶたを開けるだけで、

目の前の相手がわかる。

光が瞳孔に差し込む。

そんだけ。

それだけで、理解した。

 

「とぼけても無駄だよ?」

「それとも、結菜との 甘っっっっったるい 春夢に浸って、

まだ目覚めたくないとか?」

 

「デブ之助や悪魔陽翔の前ならまだしも~~?」

「私の前でそんな芝居しても、ム・ダ・だ・よ?」

「だって遊人、君って私にとって 透明 だからね?」

「隠し事なんて、できるわけないじゃん?」

 

「……もし後で パンツがビチャってたら」

「今回はもう洗ってあげないからね?」

 

「いや~でもなぁ、デブ之助や陽翔にさぁ~~」

「『遊人が寮で 初めて こんなことになって、

パンツも洗えない』ってバレたら……」

「いやもう 一生立ち直れない かもね?」

 

(はぁ!?!?)

(俺が何の夢見てたかまで

知ってるとか、ありえないだろ!?)

(いやいやいや! たとえ当たってても……

認めるわけないし!?)

(つーか、どうしろっつーんだよ!!??)

 

「私から見てもさぁ?」

「もう結菜と喧嘩なんかやめて、

ちゃんと勉強して、大学行って――」

「結菜にふさわしい いい男 になりなよ?」

「もう高三だよ?」

「いい加減、子供っぽいの卒業しな?」

 

(……いや、男らしさって言うなら、

先輩こそもっと男らしくないっすよ!?)

 

病室のベッドのそばに座る男。

身長175センチ前後。

すらりとした細身の体つき。

淡い金色の長髪が首元にかかる。

遊人と同じ髪型ながら、

きっちりと整えられた 品のあるスタイル。

当然、遊人のように前髪がボサボサ~~なんてことはない。

端正な瓜実顔。

わずかに吊り上がった涼しげな瞳。

中性的なジプシースタイルの花柄シャツ。

(淡い赤色の地に繊細な模様)

明るいカーキ色のワイドパンツをさらりと履きこなす。

そこに、柔らかく 怠惰な声 が乗る。

 

――ぱっと見、女と間違えられても不思議じゃない。



「しかし、君がまだ目を覚まさないのなら……」

「本当に 死んだ とみなすしかないね?」

「かわいそうに。」

 

――は?

いやいやいや、ちょっと待て。

お前それ、普通の先輩が後輩に言うセリフじゃないよな?

 

「いつも 気にしないフリ してるけどさぁ?」

「本当は 気になってるんじゃない?

自分の親がどんな人だったのか。

まだ生きてるのか。もし死んじゃったら――

それを知る機会も ゼロ になるよ?」

 

(……)

(……は?)

(……ちょ、待て待て待て待て!?)

(先輩の腹黒さ、ここまでヤバかったっけ!?)

(俺の親まで フリに使うとか、

マジで人間性どこ行った!?)

 

「しかもだよ?」

「君が 本当に死んじゃったら……」

「今日は 水曜日 だよねぇ?」

「午後になったら 君の親が残した荷物、

ゴミ収集車にポイ しちゃうよ?」

 

(……っ!!)

(や、やべぇ……こいつ……)

(普通の脅し文句じゃねぇ!!)

(もう何か ストーリーのラスボス じゃん!!)

(てか、俺が目を覚ましたくない理由……)

(……

(こいつと ガチ口論する勇気がないから じゃね!?)

(この人こそが 口論界の大魔王 だ……!!)

(しかも俺の 秘密 を知りすぎてる……)

(いやいやいや、殴っていい? 俺こいつ殴っていい?)

(いや、殴るにしても 死神の瞬歩 とか 螺旋丸 みたいな 一撃必殺技 使わなきゃダメじゃん!?)

(不意を突かないとマジで勝てねぇ!!)

(……いやでも今の俺、体力ゼロなんすけど!?)

 

「さてさてぇ?」

「君はこの 強くも逆らえない世界 にさよならを言うんだから……」

「結菜の代わりに―― 最後のキス してあげるよ?」

 

男は スッ と顔を近づける。

急接近。

距離、ゼロ。

唇、狙われた――!!

 

「も、もういいっ!!」

「薰先輩!! もう脅かさないでっ!!!」

 

遊人は ガバァッ!! と上半身を起こし、

血走った目 で哀願した。

その勢いに、隣にいた 看護師まで驚愕 した。

(……え、俺、いま看護師さんにも聞かれるレベルで 情けない声 出した!?)

(やっべ…… 終わった……)

(もう寮に帰れねぇ……)

 

「あらっ!」

「まだ生きてたの?」

「なんで ずっと返事しないの?」

 

「驚かせると言えばねぇ……」

「君が寮の部屋で

初めて濡れたパンツをそのままゴミ箱に捨てたときのニオイ。」

「死んだ魚 みたいで、本っ当に驚いたよ!! ぷっ!!」

 

(お前マジでやめろォォォォ!!!!!!)

 

先輩は 手で口を覆いながら、

まるで 頭に悪魔の角が生えたかのよう に いたずらっぽく笑った。

 

「せ、先輩っ!!!」

「降参ですっ!! 許してくださいっ!!!」

 

遊人が 必死に哀願する のを、看護師も聞いていた。

彼女は 「何も見ていません」 という顔をしながら、

そっと 病室を後にした。

(この人……)

(まるで 古代中国の兵法書 に書かれてる――)

『すごい人物は刀を使わずに人を殺すことができる』

(ってヤツじゃないか!?)

 

(……遊人を傷つけたのは 間違いなく中川薰。)

(だけど、この人はまるで 自分が被害者かのように振る舞い、

無実のフリまでできる……!!)

 

「後輩。」

「本当に驚いたのはね?」

「君が 私に許しを求めるために、

痛みを忘れてしまったこと だよ?」

 

薰は片目をゆっくり閉じ、

小さく舌を出しながら、

いたずらっぽく微笑んだ。

 

「うーん……そうだっ!」

「ああ、首がっ!!!」

 

その瞬間、遊人はようやく 首の痛みを思い出し、

同時に 苦悶の声を上げた。

上半身が バフッ とベッドへ沈み込む。

 

「ふふふ……」

「おとなしく 降参 して……」

「私にキスさせれば……」

「痛くないのに?」


「うう……」

「なんで昨日は 狼にキス されて、

今日はまた 先輩にキス されるの……?」

 

「――これが君の 運命 だよ、後輩。」

「はははっ!」

 

「……つーか、なんで先輩 だけ 来たんです?」

「慎之助、いや、と陽翔は?」

 

「見舞いの人数が制限されてるからねぇ?」

「結局、詩社のメンバーで 一番心配してたのは……」

「朝イチで 、君を見に来たこの 社長 だよっ!」

 

「先輩、タロットバスに 客がいなくて暇 なんじゃないですか?」

 

「おいおい、後輩?」

「君ってどうして 人の気持ちがわからないんだ!?」

「店を開けて、客が 一人も来なかったら、

僕は 飢え死に するんだよ!? し・ぬ・の!!」

 

バッ!!

中川薰は 「感動のあまり」

遊人の上半身を 強引に抱き寄せ、涙を装いながら――

実際是、頭に一発かまそうとしている。

 

「ぼ、僕の首が……!!」

「壊れそうだ……っ!!」

 

遊人の上半身は ぐったり と力を失った。

その時――

ふにゃっ

結菜が すっと目を覚まし、薰先輩の懐に飛び込んだ。

まるで、

「彼を許して! もう遊人を痛めつけないで!」

そう訴えかけるように――。

 

「……可哀想な子。」

「この 役立たず のそばにいて……

きっと 苦労した だろうねぇ?」

 

「君のことは昨晩、デブ之助 から聞いたよ。」

「遊人を 生かすために、君が助けなきゃ!」

 

薰は 優雅に 猫の頭を撫でながら言った。

 

「先輩……」

「結菜を生かすのは僕です。」

「だって僕は 人間 で、彼女は 猫 なんですから。」

「だから、大変なのは僕の方でしょ? 結菜じゃなくてさ。」

 

「君は本当に 口答え が好きだねぇ。」

「『僕が言う』 辛いのは結菜。

だから 『結菜』 なんだよ?」

「辛いのは君じゃない。」

「もし結菜が僕を 止めようとしなかったら、

君はもう この世にいなかった はずだ。」

 

そう言うと、薰は結菜を撫でながら、

遊人の首をベッドの反対側へグイッと押した。

 

「……っ!?」

 

遊人の目には 涙 が浮かび、

まるで 操り人形 のように 力なく頭を垂れ――

肩に 肉だけがくっついている かのような 絶望的な姿勢 になった。

 

その時――

 

サラ……

長い髪が腰まで流れ、しなやかな体つきをした 高校二年生の少女 が、

ゆったりとした足取り で近づいてきた。

 

「薰先輩だ!」

 

結菜の顔が パッと明るくなり、

次の瞬間には、

まるで 猫が飼い主に飛びつくように、

彼女の胸元に飛び込んでいた。

 

少女の額は 仄かに光を帯び、

瞳は 新月のように澄んで輝いている。

彼女の体は細身ではあるが、

それは単なる華奢さではない。

結菜や普通の女の子とは違い、

余分な肉など一切ない――

長い年月をかけて磨き上げられた、

力と美を兼ね備えたしなやかなライン がそこにあった。

 

「久しぶりですね、薰先輩!」

「最近タロットバスに行ってないけど……

私のこと、まだ覚えてますか?」

 

陽葵は 少し緊張しながらも、親しげに笑いかける。

 

「陵光楼の佐藤陽葵……久しぶりだね。」

 

中川薰は、微かに目を細め、優雅な口調で応じた。

 

「舞踊科の公演は 順調だった?」

「……まぁ、突然の出来事で、

いろいろと活動が 中断されてしまった けど……」

「本当に、どうしたらいいかわからないよね。」

 

彼女は落ち着いた口調ながらも、

内に秘めた感情が言葉の端々に滲んでいた。



________________________________________



遊人は、ようやく周囲を見渡す余裕を得た。

——いや、マジで地獄かよ。


昨夜の事件で被害を受けたのは、自分だけじゃなかった。


江雨学園の大礼堂。ざっとサッカー場の半分ほどの広さ。


そこに並ぶのは、びっしり配置された担架と即席の病床。


そして、そこを埋め尽くすのは——


「……クソッ。」


噛まれた痕が生々しい負傷者たちだった。

至る所に血の跡。

体に止血布を巻かれた人たちが、

痛みに顔を歪めながら横たわる。

鼻を突く消毒薬のツンとした臭い。

喉の奥を焼くような感覚。


——ギャァァァァァ!!!

突如、耳をつんざくような悲鳴。

「ダメだ!意識が……!」

「急げ!輸血が足りない!」

看護師や医者たちが絶え間なく走り回り、

光を反射する銀色の医療器具が次々と運ばれていく。

血袋が何袋も運び込まれ、意識を失う患者が続出する。


もし——もし昨夜、自分がこの場にいなかったら。

「……戦場じゃねぇか。」

生物爆弾か攻城砲で、一夜にして蹂躙された街。

その生々しさが、ここにはあった。


________________________________________



「あー、公演どころじゃないよ……。」


「?」


遊人が反応すると、陽葵が病床の方を指さした。


「うちの学科主任、パンダになったって知ってる?」


「は?」


なに言ってんだコイツ、って顔をしていると——


「しかも、昨夜スズメバチの大群に追われて……」


「……マジかよ。」

遊人が目を向けると——いた。

ガチでパンダ模様になった学科主任が。

いや、人間のままパンダカラーになった男が、

瀕死の顔で横たわっていた。

点滴スタンドが立てられているのが、

かろうじて人間らしさを保っている証拠。


「……笑っていいのか、同情すべきなのか、どっち?」

判断できねぇ……。


「でも、先輩が来てくれてよかったよ!」

陽葵がホッとしたように微笑む。


「さっき遊人先輩、夢の中で結菜を抱きしめて離さなかったんだよ?

 私が来ても、なっかなか解けなくて……。

まあ、擦り傷くらいだけど、消毒しといた方がいいよね。」

陽葵は、慰めるように結菜の毛並みに薬を塗りながら言った。


「……そういえば、遊人。」

ふと、薫が思い出したように口を開く。


「私が最初に君に渡した、大アルカナのカード……覚えてる?」


「カード?」

遊人はうっすら目を開けるが、すぐにまた瞼を閉じた。


「そんなもん、とっくに**油条ヨウティアオ**包むのに使ったわ。

覚えてねぇよ。」


「……そうか。」

薫は、意味深な笑みを浮かべる。


そして——スッと遊人の首筋に指を這わせた。

「試してみるといいよ?」

「は?」

「ああ、思い出した。

君が言ってるのは『クロウカード』みたいな、

やたら硬い紙のこと?」

「クロウカードじゃねぇ!

私の専門を尊重しろ、タロットカードだ!!」

薫は呆れたように言い放つ。


そして、一呼吸おいて目を閉じ——

ゆっくりと額を上げると——

「……自分の社員は、

自分で片付けるしかないようだね。」

まるで「天魔降伏」のシャカのように、

薫の手が遊人の頸動脈を狙って伸びる。

完全に成仏させる気じゃねぇか!!


「——あるよ!思い出した!」

遊人は突然ハッとしたように顔を上げた。


「君が卒業前に、

俺、結菜、慎之助、陽翔に一枚ずつくれたカードだろ?

 持ち歩くように言われてたけど……

ほら、ベッドのそばのあのバッグにあるはず!」

勢いよく指さしながら、必死に訴える。


「カードはまだあるから、

急いで俺の葬式をしないでくれよ!!」

薫は無言で、そのバッグを手に取った。


昨夜の騒ぎで、中の荷物は埃と砂まみれ。

だが——奇跡的に、どれも無傷だった。

ただ、一つを除いて。


手のひらサイズの大アルカナのカード。

それだけが——

まるで自らの意思を持っていたかのように、

パキリと二つに割れていた。


「……このカードは、『月』だね。」

陽葵が、カードを覗き込んで呟く。


「君も少しは分かるんだね。」

薫は微かに微笑みながら、割れたカードをじっと見つめた。


その時——

横から、一人の男子高校生が歩いてきた。

深い茶色の韓国風の短髪。

薫とほぼ同じ背丈。

肩幅が広く、細身ながらも洗練された品のある雰囲気。

そして——毅然とした二重の瞳。

白く整った顔立ちは、

どこか冷たくも、

美しさを感じさせる。

彼は静かに歩み寄ると、

佐藤陽葵の右肩に手を置き、挨拶した。


「本当に不幸だね。……彼女が、君の言ってた後輩かい?」

男は、ただ陽葵と猫を見に来たつもりだった。

だが——

水色の猫を一瞥しただけで、すぐに薫に目を向ける。

その表情は落ち着いていて、どこか整いすぎているほど。

そして、困惑したように視線を投げかけた。


「……あなたは?」

薫は男を見ると、割れた月のカードをそっとしまう。

「私は工藤 白、執明楼の高校二年生です。」


「校内バンド『深海白紅』のボーカル……」

遊人は、薫に向かって小声で囁いた。


「——もちろん知ってるよ。」

薫は息を潜めるように、静かに答える。


その声は、二人だけにしか聞こえないほど小さかった。

「白、この猫をもう少し検査したいんだ……。」

陽葵は、小さな声でそう言った。


「今、獣医が全然足りなくて……

結菜が脳震盪とか起こしてないか心配で……。」

声は少しアニメ声になり、顔も真っ赤になっていた。


「大丈夫だよ。」

白は軽く言い放つ。

「問題ないと思うし、

どうせ監兵楼の連中は勉強しなくてもいいんだから、

時間がある奴らに任せればいい。」

「忘れないでね——僕たちはみんな忙しいんだよ。」


陽葵が話し終わる前に、白はすでに歩き去っていた。


「……うん、ごめんね。」

陽葵は申し訳なさそうに両手を合わせる。

「後で総務部に電話して、

結菜の海外の母親に連絡できるかどうか確認するよ。」

「白とご飯を食べた後、

夕方に先輩か遊人に電話するから……いい?」

「いつでも弁当や猫缶を持って来られるよ。」

そう言うと、陽葵はすぐに白の後を追っていった。


「……執明楼の人間と話すと、たとえ数秒でも不快になる。」

遊人はぼそっと呟く。

「今日一日中、気分が悪くなりそうだ……。」


薫は無言で、

自分のキャンバスバッグからビーフバーガー、

牛乳、猫缶を取り出した。

そして、ベッドの横のハンドルを回し、

遊人の病床の上半分をゆっくり持ち上げる。

「……ほら、食べやすいようにしておいたよ。」

 


さらっと言いながら、バーガーの包み紙を開いて、

遊人の前に差し出す。

その動作はどこか気だるげで、

まるで「ついでにやってやった」かのよう。

だけど——

その手つきは妙に手慣れていて、どこか優雅だった。


「こんなことが起きて……

慎之助と陽翔の家も、大丈夫なのか心配だ。」

遊人は深く息を吐く。


「事態がどんどんヤバくなってる気がする……。

まさか、俺たちもただ座ってるだけで、

そのうち動物になったりしないよな?」

薫は口元に手を当て、くすっと笑う。


薫は軽く首を傾けると、

遊人の視線をからかうように受け止めながら、

指先でテーブルをコツコツと叩いた。

「慎之助と陽翔の家は、まだ大丈夫。

先に自分のことを心配したら?」

「とはいえ、チャンスがあれば、

きっと本人たちが君に話すはずさ。」

「だから今は、しっかり怪我を治して——また話そう。」


そう言いながら、

薫は赤いパーカーのフードをすっぽりとかぶる。

そのまま、マスクをつけて、視線を少し落とした。

「……先輩、寒いの?」

「いや。」


薫はゆっくり顔を傾け、目元を優しく細める。

——まるで、夜空に浮かぶ月のように。

彼がこのまま街を歩けば、

きっと女子大生と間違われるだろう。

無造作に落ちた前髪の隙間から、

薫の双眸がちらりと覗く。


その時——

遊人の腕の中に戻っていた結菜が、小さく鳴いた。

「……?」

遊人が視線を向けると——

二つの病床の距離先。

一人の女性が、こちらに向かって歩いてくるのが見えた。

その背後には——

彼女より頭一つ高い、約180センチの大柄な男が、

静かに付き従っていた。

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