いつもと違う朝
翌日、教室で会った朝倉に「朝倉、おはよう」とあいさつをする。
しかし返事がない……言っておくけど屍じゃないよ。
朝倉は俺のほうをちらっと見ると不機嫌そうな顔になる。
俺、なんかしたっけ?なんにもしてないよね?
「朝倉、なんか機嫌悪い……?」
おそるおそる聞いてみたが返事はない。
「なんか俺機嫌悪くなるようなことした?」
「……した」
つまりYESってことか。昨日の買い物でなにかあったか……?
「もしかして、喫茶店でケーキのイチゴ食っちゃったことか?」
「ちがうわよ~!昨日お願いしたでしょ~」
お願い?お願いって……もしかして。
「名前で呼べってあれか?」
「昨日言ったのに、朝から朝倉なんて呼ばれたら機嫌悪くもなるでしょ!」
機嫌悪くなるかはわからんが。
「名前で呼んでくれるって言ったのに……」
チョットマテ。なぜ目をウルませて俺を見る。
「いや、教室とかだと恥ずかしくない……?」
「呼んでくれないんだ……」
ちょ、なんか泣きそうなんですけど!それはまずいって!
「あ~もう!わかったよ!呼べばいいんだろ」
「じゃあ言ってみてよ……」
ぐっ……この周りに人がいる教室で!?
さすがにそれは。あ~めちゃくちゃ泣きそう。もしここで泣かれたら周りから強烈な批判を浴びるだろう。さすがに回避したい!
「ま、麻衣……」
一瞬にして泣き顔から笑顔に。そしてやっと「おはよう」の返事。
朝から疲れる……
「おはようございます。麻衣ちゃんに、祐二さん」
「おはよう、美鈴ちゃん」
「おはよう、柊」
ってやっぱり……速攻で泣きそうです。
「名前で、呼んでくれないんですね……うっ、うぇ」
「美鈴!おはよう!」
危険領域一歩手前。なんとか泣かずにすんだか。
それにしてもこいつら、こんなことで泣きそうになるって……
つーか、周りからの視線が痛い。
男からの視線は「なに馴れ馴れしく名前呼んでるんだよ!」という感じ。
女からは「なんで名前で呼んでるのよ!」みたいな……
俺は悪くない!いや、悪いのか?どうなんだ?
その後、佐藤もとい、奈美も教室に来てさっきのパターン。
3倍疲れた……
旅行まであと1週間。
楽しみでもあり、不安でもある。
麻衣、美鈴、奈美の3人が積極的になってきたから。
向こうは俺のことを好きでいる。それは願いが叶っているから。
しかし、俺から見たら3人はまだ友達。
たしかに3人とも魅力的なのは間違いない。
好きという答えを考える前、つまり霞と付き合っていなければ3人のうちだれかと付き合っていただろう。
まぁ付き合ったとしても結果は同じになったと思うが。
今の俺は誰とも付き合うことはない。
答えを見つけられるまでは……
告白されて拒否することは相手を傷つけてしまう。
だが、告白を受けて付き合って、霞のときと同じになってしまったらもっと相手を傷つけることになる。
それだけは2度としてはいけない。
相手を傷つけてまで自分の願いを叶えたいとは思わない。
あれだけ願ったことが悩みの種になるとは……
モテるって結構大変なんだな。
クラスのイケメン君達を尊敬するよ。
いや、俺が不器用なだけか……
もっと柔軟に対応できればいいんだろうけど、性格だからなぁ。
まぁ、俺は俺なりに答えを見つければいいか。
その答えが後悔しないものであれば、どんなことでも受け入れる。
それが俺の出した答えなのだから……
考えついたことをバシバシ書いていってるので、文章がおかしい……?
さすが素人、と笑って見逃してやって下さい(。・ω・。)