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相談


その数日後、俺と霞が別れたということは学校中にひろまっていた。

一体どこから情報が流れているんだか……


教室に入るなり亮が話しかけてくる。


「おい祐二!お前、瀬戸先輩と別れたって本当か!?」


「あぁ、本当だよ」


亮はあんぐりと口を開け、しばらくすると俺を睨んできた。


「なんでだよ?あんないい女、そういるもんじゃないぞ!」


「さわぐな。つーかうるさい」


「まさか、お前からフッたとか言うんじゃないだろうな?」


「……むこうからだよ」


それを聞いた亮はわざとらしく溜息をつく。


「つまり原因はお前にあるってことか。まぁどんなにモテても恋愛は人並みってか」


「知るかそんなこと。俺は普通に付き合ってただけだ」


そう言うとその話を終わらせ、俺は席につくと目を閉じた。

別れた原因は俺にある、そう言われたことがなぜか腹が立った。

たしかに原因は俺にあるだろう。

しかし、色々考えていると霞にも原因があるんじゃないか?と思うようになる。

付き合ってすぐにしたエッチ。

普通なら時間をかけて好き同士になってからする行為なのではないか?

そう考えるとさらにイライラしてくる。

……やめだ。考えるだけイライラするだけだ。

それならすっぱりと忘れて楽になったほうがいいか。



その日をさかいに、減少していた女の子からのアプローチがまた復活してきた。

女の子からの視線、昼食のお誘い、下駄箱の手紙。

そして告白してくる女の子もいた。


以前の俺なら付き合ってと言われれば「はいよろこんで」と返事していた。

しかし、霞との交際が頭から離れずまたあんなことになるんだったら、と思うようになり告白されてもごめんなさいと拒否するようになった。


いくら付き合ったところで俺が好きにならないかぎりは必ず霞と同じ結果になるだろうと思う。

彼女がほしいという願いが今では悩みの種になっていた。



どうすればいいかわからなくなってきた俺は誰かに相談することを決めた。

こういうときはやっぱり男友達に話すべきなんだろうと思い、俺は亮に話をすることにした。

亮はクラスの中でもかっこいいほうで、今までも女の子と付き合った回数は多いと聞く。

それなら相談する相手としては大丈夫だろう。


放課後、相談したいことがあると言い、一緒に帰る約束をすると俺と亮は喫茶店に入りコーヒーを二つ注文する。


「んで、相談って?」


「えっと、女の子のことを好きになるってどういうことなのかな?」


「はぁ?お前、モテすぎて頭腐ったか?」


「腐るか!俺としては真面目な質問なんだよ!」


亮はコーヒーをすすりながらしばらく考えて答えた。


「そりゃ人それぞれなんだろうけどさ、俺の考えで言えば一緒にいることとか話しているときとかが楽しくて、相手のことを思うとドキドキしてくる感じがするとか……」


「そんなことはわかってるんだよ。だけど、そう思っていても好きって感情がわからない。実際、俺が瀬戸先輩と付き合ったときそういう感じはいつもあった。だけど楽しいから、ドキドキするからって好きなのかって言われるとわからないんだ」


「う~ん、お前にしてみれば難しい問題なのかもな」


「どういうことだ?」


「お前の基準からしてみれば、楽しいからとかドキドキするからっていうことが好きだと言う事ではない。つまり、それ以上のことを感じたときに好きって思えるようになるんじゃないか?」


「それ以上ってどんなことだよ?」


「それは俺にはわからないって。その答えはお前自身が見つけ出さないといけないんじゃないか?」


たしかに、亮の言っていることは正しい。他人からいくら聞いたところでそう感じたときに好きにならなかったら意味がない。


「先がまったく見えない答えを探さなくちゃいけない、ってか」


「そういうことだな。まぁお前ならすぐに答えがでるだろう」


「その根拠は?」


「あのなぁ、あれだけモテていれば女の子との接点に関しては問題ないんだ。どんどん接して仲良くなって、そうやってるうちに答えって見つかるもんだろ。そう考えればすぐに見つかるかなって」


「なるほど。まぁ俺がうまく接していければ、の話だな」


正直、いくらアプローチがあってもいまだに慣れない俺は女の子との接し方がぎこちない。

普通に接しればいいと頭でわかっていても、実行に移すことは簡単ではない。


「とにかく!そんなうらやましい悩みかかえてるくらいなら何人とでも付き合って答えをだせばいいだろ?」


「なにがうらやましいんだ。それに、何人とでもって俺は相手を傷つけたくないんだよ」


「そういう考えは一理あるけど、早々に答えを見つけたいなら手段を選ぶなよ」


「選ぶさ。俺は俺のやり方でちゃんと答えを見つけてみせるさ」


俺と亮は喫茶店を出るとそのまま帰宅した。別れる前に亮に「相談乗ってくれてありがとな」と言うと「きもちわりぃ!感謝なんていらねぇって。他にも相談したいことあればいつでもこいよ」とうれしいことを言ってくれた。

やはり、「持つべきものは友達」だ。




更新が遅くなり申し訳ないです。たぶん2・3日に1回更新ペースになります。

理由はこの後の話の流れとしてどうしようか悩んでいるのです。

色々とパターンを考えているのですが、正直全部書きたい……

がんばることができれば……書いてみようと思います。


こんなヘタな自分が書いたものを読んで下さっているみなさまに感謝します。

そしてこれからもがんばって書きますのでどうぞよろしくお願いします。

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