宝くじが当たると幼馴染みが増える
その日は朝から妙に外が騒がしかった。
「やあねぇ、工事でもしてるのかしら?」
ママがホットミルクの入ったカップを手に、悩ましそうに外を見た。
「それなら早く出た方がいいかな。行ってきます」
「行ってらっしゃい~」
玄関で靴を履き、爪先を地面に突きながらドアノブを回すと、ドンと誰かにぶつかった。
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
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「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
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「おはよう優くん!」
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「おはよう優くん!」
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「おはよう優くん!」
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「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「優くんどうなってんのこれ!?」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
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「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「おはよう優くん!」
「…………は?」
突如現れた人集りをかき分け道路に出るが、見渡す限り人だらけ。しかも同じ高校の制服を着た女子ばかりだ。
「ええっ!? どうなってんの!?」
塀の上に昇り、遠くを見ると、【幼馴染み最後尾】のプラカードを持った女子が居たが、どう見てもその列は町内を一周していそうなくらいに長かった。
しかも明らかに国籍不明だったり金髪だったりグレイだったりと、何が何だか分からない有様。
「優くん学校行こう♪」
「優くん学校行こう♪」
「優くん学校行こう♪」
「優くん学校行こう♪」
「優くん学校行こう♪」
「優くん学校行こう♪」
「優くん学校行こう♪」
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「優くん学校どころじゃないよコレ!!」
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「優くん学校行こう♪」
「ちょちょちょっ! 落ち着いて下さい!!」
まるで聖徳太子になったかの様な気分だが、先ずは現状を把握しよう。
「あらあら、この騒ぎはなぁに?」
ママが玄関を開け、一目驚いた。
家の庭にまで女子が溢れかえり、最早収拾不可に近い。
「あら、祐紀ちゃん。おはよう。今日はやけに多いわね」
「多いってレベルじゃないよ!! しかもどう見ても祐紀じゃなくない!?」
「そんなこと無いわよ。これだけ朝早くから優くんの為に迎えに来てくれたのよ? 全員幼馴染みの祐紀ちゃんと言っても過言じゃないわ」
「だめだ。このママは放っておこう」
「優くんはモテるのね。母さん嬉しいわ♪」
さて、平和ボケしたマイマザーは放っておき、こんな不思議な状況に陥った原因を思い浮かべようとしたが、どう考えてもアレしかない。
昨日当たった宝くじ。前後賞の前の部分で一千万円。コレだ。
「ママ」
「なぁに?」
「宝くじ当たったの、誰かに言った?」
と、あからさまにママの目が泳ぎ始めた。
「さあて、夜ご飯の支度をしないとね♪」
「言っちゃったの!? あれだけ口止めしたのにぃぃぃぃ!?!?!?!?」
「そんなに怖い顔しないで優くん!? ちょっ、ちょっとお隣の山田さんに口を滑らせただけよ……!?」
「それがダメなんだってば!! なんて言ったの!?」
「……十億当たったって……」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
たまらず過去一長い『はぁ!?』が出た。
マジでこのマッマ一回分からせないと身を滅ぼしかねんな!!
「なんで二つも0嘘ついたの!?」
「ごめんなさい! つい……!!」
ついなんだよ!! 酷いにも程がある!!
「まったく、しょうがない母親だ。けど誤解ならなんとかなりそうだね」
「許して優くん! お母さん出来心だったの!!」
「拡声器ある?」
「お爺ちゃんが安保反対運動に使ってたやつなら」
「だからそういう事は言わなくていいんだってば」
拡声器のスイッチを入れ、「あーあー」とテスト。
そして咳払いを一つした。
「みなさーん! すみません!! どうやらウチの母親が嘘を言ったみたいでして、十億はウソです! 正しくは前後賞の前部分のみの一千万円で御座います!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
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「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くん助けて! 流される……!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
「優くんのウソつきー!!」
約半数の女子達が、回れ右で帰って行く。
そして空いた隙間を詰めるように、後方に居た女子が押し寄せた。
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「こないだの100円返して優くん!」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
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「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
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「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
「私はお金じゃないからね!?」
だめだ、まだメッチャ居る。
しかも最後尾のプラカードがまだ見えない。いったいどれだけ噂が広まったんだか……。
仕方ない。あまり言いたくは無かったけれど……真実を述べるか。
「すみませーん!! しかも父親の家のローンと車を買ってあげて、もう残り100万円も無いんですー!!」
「優くんごめんね。ありがとう……」
育てて貰ったお礼なので、別に良いのだけれども、すぐに使ったと噂を広められてもそれはそれで良い気分がしない。
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「優くん私の分残してよ!!」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
「愛があればお金なんて要らないよね♪」
おー、大分減ったなぁ。
道路もスッキリとして、最後尾のプラカードも近くまで見える。
あ、本物の祐紀も見えるぞ。ハハ。
しかし、折角ここまで減らしたのだから、どうにか偽物全員に諦めてお引き取り頂きたい。
さて、どうしたものか……。
「すみませーん! 残りのお金は投資信託に回しまーす!」
さて、どうでるか……。
「何してんのよ!! お寿司をお腹いっぱい食べてステーキ頬張りながらデザートして食い倒れるわたしの計画をどうするつもり!?」
よりによって本物だけが凄まじい勢いでがっついてきた。飛沫をフルで飛ばしまくり、襟を掴みグイグイと揺さぶってくる。まるで野獣だ。
「ちょいちょいちょい!!」
本物にあるまじき暴動に、思わず家の中へ押し込めた。
「優くん!? 一円でも使ったら死刑にするわよ!!」
酷い幼馴染みが居たもんだ。
「さ、てと……じゃあ皆でたこ焼きでも食べましょうか?」
「うん♪」
「うん♪」
「うん♪」
「うん♪」
「うん♪」
「うん♪」
「うん♪」
「うん♪」
「うん♪」
「うん♪」
ぞろぞろと連れだって、駅前のたこ焼き屋へ。
「おっちゃん、全員に一つずつ」
「あいよ!」
その場でたこ焼きを頬張る。
じーっと一人一人観察し、一番たこ焼きの食べ方が綺麗だった子に話しかけて、二人きりでデートへ行った。