聖剣士カルマ42
アイザックが血を噴き出して倒れる。
あれほどの奴がやられるとは。
しかし、残っているのは総統エグゾダスだけ。
それ以外に強いオーラを感じない。
ただ、その能力はわからない。
さっきのヤクモやアイザックを倒した奴より強いのだろう。
村を救うにはこいつを倒すしかないのだ。
「おまえがエグゾダスか。
兵を引け、この村から手をひけ」
もういいだろう、この村を襲う理由はそんなにないはずだ。
俺もこれ以上戦う力は残っていない。
勝てる確率は果てしなくゼロに近い。
「ふざけるな。
お前を倒したらあの村は終わりだろう。
ここで引くと革命団は舐められることとなる。
おまえは完膚なきまでに叩きのめす。
「しかたない。
じゃあ、殺りあおうぜ」
俺は剣を構える。
残っているエグゾダスの部下たちが、こっちに向かってくる。
それを斬り伏せる。
こいつら程度なら、なんとか出来そうだ。
俺は次々と革命団の兵士を斬る。
「おまえら、やめろ!
お前らではこいつを倒すのは無理だ」
エグゾダスは手を上げて兵士を止める。
それと同時に何か呪文を唱える。
そのとたん、ヤクモが立ち上がり、つぎにアイザックが倒した男も立ち上がる。
生き返ったのか?
でも、その目は濁ったまま。
まるでゾンビ、っていうかゾンビだ。
ヤクモは剣を構える。
そして、剣を振ってくる。
速い、さっきより速い。
「そいつらはただのゾンビじゃない。
生きていた時よりも強くなっているのだ。
痛みや恐怖感を感じることも悩むこともない。
ただ、敵を殺すだけの機械なのだ」
エクゾダスは笑う。
これがこいつの能力か。
一度下がって考えようとする。
その間も、死んだはずの兵士が次々と立ち上がってくるのだった。