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猫にひかれて異世界生活 みじかい尻尾  作者: PYON
第一話 聖剣士カルマと6人の仲間たち
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エリル教修道士ベルツ08

 弱い!

 わての錫杖は突っ込んでくる敵をつぶします。

 振るたびにグシャと言う音とともに敵が飛びます。


「なんだ、あの化け物は」

 わしの前で敵は立ち止まります。

「弓だ」

「槍で突け!」

「魔導士を呼べ!」

 口々に対策を叫んでます。

 遠距離攻撃ですか。

 まあ、そういうのもありでしょう。

 島国ニャパンにそういうお話がありましたな。

 主君を守るためベンケイとかいう僧侶が自ら矢盾となって立ったまま往生していたって話でした。

 ほんまにおんなじ状況でんな。

 そやけど、わてはエリル教の僧侶でっせ。

 

 無数の弓が飛んできます。

 その弓はわての手前で止まります。

 そう、防御壁ですわ。

 エリル教の中でも最強といわれるわてにはなんてことありまへん。


 魔法もわてには効きまへん。

 あのメアリーとかいう女クラスの魔法ならわかりまへんけどな。

 あの女はえぐいっていうかおかしいですわ。


 さて、そろそろ本気だしますか。

 どんだけ時間を稼ぐかです。

 それには、ここはやばいと思わせることですわ。

 ここに化け物がいると思わせるんですわ。

 それは人の口を伝う間におおきくなります。

 簡単に攻められなくなるんです。

 兵士にしても命が惜しいですからな。

 腕に覚えのある者しか、挑まなくなります。


 わてはこっちから攻める。

 錫杖を振り回して、兵士たちをなぎ倒していきます。

 それも、できるだけ派手に。

 頭に当たった錫杖は、頭蓋骨を陥没させ、血と脳をまき散らします。

 ほんまはこういうの苦手なんですわ。

 わては本来虫も殺されへん性格なんですわ。

 

 返り血を浴びて笑うスキンヘッドの巨漢。

 怖いでっしゃろ。

 こういう演出も時には必要です。

 孤児院の子供たちには見せられまへんけどな。


 わては、錫杖を振り回して、敵を吹っ飛ばしていきます。

 いつのまにか、わての白い僧服は赤く染まっていました。

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