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猫にひかれて異世界生活 みじかい尻尾  作者: PYON
第一話 聖剣士カルマと6人の仲間たち
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剣士ケント12

 俺の剣はメルキドを捉える。

 兜を砕いてメルキドを地面にたたきつける。

 敵も俺の方向転換についてこれなかったようだ。

 地面に伸びるメルキドを見下ろす。

 頭蓋骨が砕けているかもしれないが、剣は兜を砕いただけだ。


 まわりは静まりかえる。

 そう、だれもメルキドが倒されると思っていなかったのだろう。

 さて…

 これからだが、もう俺の手首はいかれている。

 さっきの攻撃と今度の攻撃で剣を持ち上げることもできない。

 本来ならお手上げ。

 でも、兄貴の教えはひとつ、絶対にあきらめるな、だ。

 きついよな。

 とりあえず、はったりをきかせて、距離をとる。

 メルキドを倒した俺に向かってくるやつはいない。


 今は一度距離をとって、ベルツのところまで戻ることだ。

 ヒールをかけてもらったら、あと何人かは倒せるかもしれない。


 遠巻きに俺を牽制する兵士たち。

 後ろに飛ぶ。

 ここから高速で逃げる。

 それに兵士たちも気づいた。

 兵士たちは追いかけてくる。


 最初のはったりで距離を稼いだ。

 たぶん、追いつかれず戻れるはずだ。

 やつらに門を飛び越える力はない。

 ただ、中には足の速いのがいるみたいだ。

 俺との距離をどんどん詰めてくる。

 振り返って攻撃をするか。

 そうすれば、つぎつぎと追いついてくるだろう。

 痛めている手首では、多くの敵の相手はできない。

 追いつきそうな兵士は俺の足を狙ってくる。

 そう、俺の武器は跳躍。

 それを封じれば普通の剣士となる。


 ジャンプすれば、走るより遅くなる。

 しかし、足元の剣を避けるために跳ぶ。

 そして、振り向きざまに剣を振る。

 兵士を斬るが手首に痛みが走る。

 これは、やばい。

 

 とにかく、逃げるしかない。

 トリッキーな動きで相手の攻撃を避けて走る。

 もう門が見えてきた。

 よし後は跳ぶだけ。

 その時、首筋に冷たいものを感じる。


「悪いな。俺は4番隊隊長ウェルテル。

 透明の能力を持つものだ」

 いきなり背後に現れた敵はそのまま俺の喉笛をかききるのだった。



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