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猫にひかれて異世界生活 みじかい尻尾  作者: PYON
第一話 聖剣士カルマと6人の仲間たち
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吟遊詩人シキブ01

 わたしはシキブ。

 吟遊詩人だ。

 吟遊詩人っていうのはね。

 古今の英雄の物語を紡いでいく重要な仕事なんだ。

 ガットって楽器にのせて英雄たちの物語を唄う。

 わたしたちによって歴史は語られていく。

 

 わたしたちは歴史を語っていくだけではない。

 ただ、年表にそって説明するのではない。

 英雄たちが生きた時代を切り取って、自分の解釈を付け加える。

 この脚色の部分が、わたしの力の見せ所だ。

 歴史学者はわたしたちのことを正しい歴史を伝えていないと非難する。


 でも、そんなことどうでもいいじゃん。

 歴史っていうのはね。

 過去のことなんだよ。

 そこから何かを学べればいいの。


 だいたい書物なんて難しいもの、わたしにも読めないし。

 そもそも、それを編纂したのは、その時代の権力者。

 歴史っていうのは自分の都合いいように改ざんされるの。


 わたしたちは師匠について、古典を学ぶ。

 それを自分なりに解釈して唄う。

 それがスタート。

 

 でも、わたしたちはそれでは満足できない。

 いつしか、自分で新しい物語を唄おうとする。

 最近ではバーミリオン王国の神官アキヒロの物語なんかが有名だ。

 わたしもいつかそんな新しい英雄伝説を唄いたいと思っていた。

 それには旅をして、英雄を見つける必要がある。


 わたしも、英雄を探して旅するようになった。

 それには、冒険者とともに動くのがいい。

 わたしたちは戦う力も持っている。

 ただ、唄うだけでは生きられない。

 旅をするためには、戦うことも必要となる。

 わたしは傘を使った武術を極めることとなった。

 これも師匠から学んだことだ。

 それから、唄うというのは神と通じること。

 古来、歌は神に捧げられたのだ。

 だから吟遊詩人は魔術にも長けている。

 それで、わたしが使うようになったのはバリアの魔法。

 究極の魔法と言われる敵の攻撃を跳ね返せる魔法を使えるようになったのだ。


 その力は冒険者にも重宝された。

 わたしは歌だけでなく、冒険者としても有名になったのだ。

 そのため、一流の冒険者について旅をすることができるようになったのだ。


 そして、ついにわたしは、聖剣士カルマと出会ったのだった。

 

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