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猫にひかれて異世界生活 みじかい尻尾  作者: PYON
第一話 聖剣士カルマと6人の仲間たち
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烈火の魔女メアリー04

「おまえ、俺らの仲間にならないか。

 俺たちは義賊なんだ。

 権力とか金とかを持った悪人からしか奪わねえんだ。

 貴族なんてろくなもんじゃねえ。

 俺らから搾取して贅沢に暮らしてやがる。

 俺らはそんなやつらからしか取らねえんだ」

 盗賊の一人はカルマを懐柔しようとする。

 彼らもB級冒険者だ。

 剣を構えただけで、格の違いはわかったみたいだ。

 どうやってもカルマには敵わないと身体は理解しているのだ。


「わかんねえな。

 女子供をいたぶっているようにしか見えないな」

 カルマはそう言って、盗賊たちに近づいていく。 

 剣を肩に担いでゆっくりと歩く。

 盗賊たちはそのあゆみに合わせて下がる。


 ひとりの盗賊がわたしに剣を向ける。


「近づくな。こいつらを殺すぞ。

 俺たちを見逃せ。

 とりあえず剣を置け」

 そう言って私を抱えて剣を突き付ける。


「わかった」

 カルマは剣を投げ捨てる。

 

「よし、いい子だ。

 おまえら。この甘ちゃんを殺せ」

 2人の盗賊がカルマに近づく。

 そのまま、剣で斬りつける。

 そんな、わたしたちのために、この人まで。

 しかし、その剣撃はカルマに届かない。

 両側からカルマを刺した剣は、お互いを貫いている。

 カルマは両方の盗賊の手首を掴んでいる。

 そう、突かれる瞬間手首を掴んで盗賊を突き刺したのだ。

 盗賊は一人となる。


「お、おまえ、殺すぞ。

 本当にこの子供を殺すぞ」

 うろたえる盗賊の耳元で声がする。


「おせえよ。つまんねえな」

 そう、いつの間にかカルマは盗賊の後ろに移動していた。

 そして、盗賊の首が飛ぶ。

 わたしたちは助かったのだった。


 カルマはそのあとわたしたちが町につくまで、付き合ってくれた。

 わたしはわたしのヒーロー、カルマにべったりだった。

 そして、町が見えたところでカルマはいつの間にかいなくなっていた。


 

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