表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫にひかれて異世界生活 みじかい尻尾  作者: PYON
第一話 聖剣士カルマと6人の仲間たち
4/118

聖剣士カルマ03

 俺はアキヒロを殺した後、闇の仕事を受けるのをやめた。

 ただ、それは闇の掟に反するらしい。

 闇の組織のことを知りすぎた俺に刺客が差し向けられることとなった。

 その一人がアイザックだ。

 組織の中でも、一二を争う実力者だ。

 短剣使いで刺す斬る投げる変幻自在の戦い方をする。

 

 ただ、殺気を感じたのは最初だけ。

 今は本気で殺そうとしているとは思えない。

 時々仕掛けてくるけど、簡単にはねのけられるし、失敗してもなぜか嬉しそうに笑うのだ。

 この間のガーゴイル討伐でも、俺の次にガーゴイルを倒したのがこいつだ。

 俺の背後を守ったりするのだ。

 アイザックに聞いてみると、お前を殺すのは俺だ、他のやつに殺させないとのことだ。

 こいつも意味のわからないことを言う。


「次の依頼もおれは付き合うぜ。

 じゃあな」


「ねえ、カルマ。

 ここ、空いてる?」

 アイザックが離れると、俺の向かいに一人の美人が座る。

 

 魔女メアリー。A級の冒険者だ。

 魔女の称号は女魔導士としては最上級のものだ。

 魔法にかけては人外の実力を持っているという証拠。

 恐れと尊敬をこめてそう呼ばれるのだ。


 こいつもなぜか俺に付きまとってくる。

 この間のガーゴイル討伐でも、俺の後方支援をしてくれたのだ。

 魔力が切れて倒れるまで戦ってくれたのだ。

 もしメアリーがいなければ危なかったかもしれないというくらいだったのだ。

 だから、すごく感謝はしている。

 しかし、少し苦手感もある。

 俺をからかっているのか、なぜか身体を寄せてくるのだ。


「カルマさん!だめです。

 この女を近づけては!

 もう、油断も隙もないんですから!」

 腰に手をあててメアリーをにらみつける少女はシキブ。

 吟遊詩人だ。

 こいつも俺に付きまとう一人だ。

 俺のサーガを歌わせてほしいとのことだが。

 俺の生き方なんてそんなに立派なものじゃない。


「なに?このチビは。

 いつもいつもじゃまするんだから。

 わたしに恨みでもあるの」

 メアリーは眉間にしわをよせる。


「わたしはカルマさんのマネージャーなんです。

 悪い虫がつかないようにしているだけです」

 シキブも負けずに言い返すのだった。 

 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ