聖剣士カルマ33
翌朝、部屋から出ると、とんでもないことになっていた。
俺のあとから、目をこすりながらミーニャが出てきたのだ。
それをみんなに目撃されることとなった。
部屋から出たら会議室兼食堂だったのだ。
「カルマくん、まさか、そんな趣味だったなんて…
だからわたしになびかなかったのね」
メアリーがショックを受ける。
「兄貴、それはだめっすよ。
犯罪っす」
ケントもショックを受けているようだ。
「カルマさんのサーガからは、この趣味は省かせていただきます。
どんな英雄にも、いろいろ不都合な点はあるって聞いています。
でも、それなら、わたしも守備範囲じゃないですか。
わたしはカルマさんなら大歓迎ですよ」
シキブも顔を赤くしながら顔を伏せる。
「まあ、人にはいろいろありまんがな。
カルマはんも人間ってことや。
ロリコンでもよろしおまっしゃろ」
ベルツのフォローになってないフォロー。
「いや、違う。
これは、違うんだ」
弁解する俺、でも何を言っても無駄なことは分っている。
「ここだけの話にしてね。
村の人にばれたら大変だから。
カルマさんがロリコンだなんてね」
メアリーのきつい一言がつきささる。
なんで、猫ニャンは幼女姿で出てくるんだ。
話がややこしくなってしまうだろ。
「ごはんにゃん。
お腹が空いたにゃん」
ミーニャは後ろで手を組んで朝食をせがむ。
まあ、ゆっくりと誤解を解こう。
とりあえずごはんでも食べて。
俺は椅子にすわる。
朝ごはんは焼き魚とパンか。
しかし、俺は日本人だし、ごはんが食べたいな。
あと味噌汁と納豆とか、純和食の朝食がなつかしい。
俺は手を重ねる。いただきますとは言わないけど、ごはんには手を合わせてしまう。
日本人の性だな。
「おさかなにゃん。おさかなおいしいニャン」
その時、猫ニャン幼女が俺の膝に飛び乗るのだった。
みんなの蔑むような視線が俺に突き刺さるのだった。