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猫にひかれて異世界生活 みじかい尻尾  作者: PYON
第一話 聖剣士カルマと6人の仲間たち
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聖剣士カルマ12

「カルマ、奴らが動き出した」

 アイザックが闇の中から伝える。

 ついに、黒蠍がこの村に向かって進軍を開始したのだ。

 アイザックも黒蠍の首領を暗殺できないかやってみたらしい。

 ただ、革命団の幹部は全員なんらかの能力を持っているとのことだ。

 アイザックをしても、近寄ることはできなかったらしい。

 差し違える覚悟なら、幹部の首の一つくらいは取れるみたいだが、今回の目的はそうではない。

 村人たちを守ることが目的だ。

 それには、幹部ひとりくらいの首をとっても無駄だ。

 必要なのは情報だった。

 アイザックの諜報活動により、相手の大まかな形をつかむことができた。

 革命団の組織は謎に包まれている。

 やつらにとっても、組織のことは極秘なのだろう。

 共和国に知られてしまうと、対抗されてしまうこととなる。

 だからアイザックの情報は値千金なのだ。


 黒蠍革命団は首領と親衛隊、それから8つの部隊からなる。

 部隊は約100人だから、800人くらい、それに親衛隊だから1000人というのも間違いではない。

 部隊長は幹部であり、それぞれが能力を持っている。


 一番隊二番隊が親衛隊で、そのほかの6つの部隊が実働部隊。

 そして、今回密命を受けたのは五番隊。

 たぶん、こういうのは序列どおりだから、中でも普通くらいの強さだろう。


 まず、全員が攻めてくることはない。

 最初は百人を退ければいい。

 最高でもあと詰めの百人。

 やつらも油断しているだろう。

 これまで攻めてきた中でも小さな村だ。


 そして、アイザックは五番隊の隊長のことも調べている。

 それは相撲取りのような太った大男で、残忍な人間らしい。

 そういうタイプは先発隊には入らない。

 それなりに、勝算が見えてから出てくるはずだ。

 みた目はどうでも臆病な奴らなのだ。

 だから戦わない可能性もある。

 これが俺の見立てだ。

 アイザックに話すと、微笑みながら首を縦に振る。

 正解といったところか。


 村の正門のところだけは道を残しておく。

 そう、こうすることで相手のせめてくる方向が特定される。

 それに、一度に攻められるのは3人程度。

 あんまり密集すると、戦いにくい。

 それに対し、こちらは飛び道具でも狙いやすい。


 それに、この堀にはもう一つ仕掛けがある。

 それによって、より要塞はより強力なものとなっている。

 とにかく、この5番隊だけは退けよう。

 それくらいは可能だし、それにより相当な時間が稼げる。

 俺は5人の仲間を呼んで最後の作戦会議を行うのだった。


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