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猫にひかれて異世界生活 みじかい尻尾  作者: PYON
第一話 聖剣士カルマと6人の仲間たち
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聖剣士カルマ11

 とりあえず、俺の作戦では村人たちにも武器を持ってもらう。

 ただ逃げるだけでは、だめだ。

 盗賊という輩は弱い者には滅法強い。

 戦う姿勢をとるものには、腰がひけるものがほとんどだ。

 つまり弱い者いじめのプロだということだ。


 あれだけの規模の盗賊団だ。

 中には実力者もいるだろう。

 そういうやつらは俺たちが相手をする。

 そうすれば即惨殺なんてことはないだろう。

 

 それから、いちばんまずいのは村人が人質にとられること。

 その場合は見捨てるしかない。

 そこは村長やマルテに言い含めておく。

 ドラマであるように、人質をとられて武器を捨てる。

 そういうのは、こういった人の命の安い世界ではありえない。

 相手の言うことを聞いたところで、人質も結局は殺されてしまう。

 自分の命は自分で守ること、最低限守らなくてはならない決まりだ。

 

「わかりました。

 わたしたちも戦います。

 いいな。皆の者」


 村人たちは、俺の作戦に同意する。

 それではさっそく作戦にかかる。

 そう、一刻も早い方がいい。


 とりあえず、柵の設置と塹壕を掘ることを指示する。

 できるかぎり、相手を分散させる必要がある。

 一気に攻め込めないようにするのだ。

 

 それから、馬車から武器を下す。

 刀や斧もあるが、基本的に槍とボーガン中心だ。

 

 塹壕づくりはメアリーとベルツに指揮を任せる。

 メアリーの魔法で穴を掘り、それを利用して堀にしていくということになる。

 そして、戦闘訓練は俺とケントの仕事だ。

 アイザックはここに着くなり、どこかに行ってしまった。

 たぶん、諜報活動というやつだろう。

 シキブは作戦参謀となった。

 吟遊詩人は知識が豊富であり、歴史にもくわしい。

 俺の作戦にいろいろな肉付けをしてくれるのだ。

 それから、彼女には役目がある。

 

 女と子供たちには、短剣の使い方を教える。

 そう、油断した相手には、こういうのが有効。

 武器を持っていないと思えば、相手は油断する。

 簡単に斬り殺さない。

 そして、近づいてきたところを頸動脈を斬る。

 もしくは心臓を刺すのだ。

 心臓を刺すときは刃を横にして入れる。

 そういったことを、レクチャーする。

 そして、木を相手に練習させる。


 俺たちの準備は、足りないながらも、着々と進んでいくのだった。


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