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猫にひかれて異世界生活 みじかい尻尾  作者: PYON
第二話 御子神蒼生の話
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御子神蒼生14

 弁護士?野田さん?

 もしかして、自己破産を頼んだところ。

 なんか不備でもあったのかな。

 でも、今更借金が残ってたって言われても。

 せっかく、再起できそうなのに。


「とにかく、大事な話なのです。

 お願いします。

 ドアを開けてください」


 ハナがドアのところに行って、こっちを見る。

 開けてあげてってことかな。

 ハナが言うんだから、開けようか。

 どうせ逃げるわけにも行かないだろうし。

 ぼくは鍵を回してドアを開ける。


「御子神蒼生さんですね。

 探すのに苦労しました。

 最近、住民票を移されましたよね。

 それでやっとここがわかったんです」

 柔和な感じの人だ。

 ハナも過剰には反応していない。

 家に入ってもらうことする。


「それで、自己破産の件でしょうか。

 でも、もう新しい生活をはじめてるんです。

 できれば、以前の借金はなかったことにしたいのです」


「ええ、自己破産は不備があって受理されませんでした。

 それを伝える前に御子神さんが姿を消されたのでそのままになってしまいました」


「すみません。

 お金と住むところがなくなったので、ホームレスをしていたんです」


「そうですか。

 それは大変でしたね」


「それで、自己破産は」


「受理されません」


「そうですか」

 ぼくは肩を落とす。


「しかし、心配することはありません。

 借金はすべて返済しました。

 受理されないというのは、御子神さんに財産があることがわかったからです」


「財産?もしかして母が」


「いえ、違います。

 蒼生さんの財産です」

 そう言って野田さんは微笑みくわしい説明をはじめるのだった。

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