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僕は牢屋の中にずっといる。

作者: 七瀬



僕は、この国の王様の息子だった、、、。

でも、王様は訳の分からない罪を背負わされて殺されてしまった。


王妃も王様の後を追って亡くなってしまう、、、。


だから僕は物心つく頃から、牢屋の中に居る。

僕の母親役として、、、【王家に仕えていたミラリー】が僕のお世話を

してくれていた。


『ねえ? ミラリー、、、何故僕は牢屋の中にいるの、、、?』

『クリスター! 貴方をここで守るためですよ~!』

『じゃ、どうして僕はここから出れないの、、、?』

『外は危険だからです! ワタシが貴方を守ります!』

『...僕、お外に出たいよ!』

『クリスター、ごめんなさいね! いつか、貴方をここから出してあげます!

必ず約束するわ!』

『ミラリー? 何故泣いているの、、、?』

『目にゴミが入ったのかしらね、、、?』



何時も、僕とミラリーは同じ会話をする、、、。

小さかった僕は、まだ何も分かっていなかったんだ!



何故僕が牢屋の中にずっと居るのか、、、?

僕の両親はどうなってしまったのか、、、?

僕の父親は何故? 王様じゃなくたってしまったのか、、、?

そして、何故僕を置いて二人は亡くなってしまったのか、、、?

僕のことをどう思っていたんだろう、、、?


聞きたい事は山ほどあるのに、、、お父さんもお母さんも、もういない!




でも僕も15歳になった頃、、、。

ハッキリとミラリーから、どうして僕が牢屋の中に居るのか聞く事が出来た!


『なあ、ミラリー! 本当の事を話してよ! もう僕も大人だ! しっかりと

何を聞かされても、受け止めるよ!』

『クリスター、貴方、、、。』

『お願いだよ! 本当の事を話して! 何があったの、、、?』



僕がそう言うと、、、?

ミラリーは、全部隠さず話してくれました。


僕のお父さん(王様)は、実の弟に騙されて、、、。

今では、おじさんが王様になりこの国を独裁国家にしてしまったらしい!



自分の都合のいい法律をつくり、自分のやりたい放題にしている。

この国は今にも潰れかけていると言うのに、吞気に遊びたい放題の王様。


王様の結婚相手も、町で見かけた女性を強引にお嫁さんにしたとか、、、?

その女性には好きな人がいて、その男性と結婚する予定だったのに強引に

二人の仲を裂き、王様はその女性と結婚したらしい!


二人の間には、1人娘がいる。

それはそれは綺麗な女性らしい、、、。


『リーラー! お前は、ワシが決めた男と明日、お見合いをしろ!』

『えぇ!? 突然なんですか、、、?』

『かなりのいい男だぞ! お前の旦那に丁度いい!』

『そんな事、いきなり言われても、、、まだ私は14歳ですよ!』

『何を言っているんだ! 女は若ければ若いほどいいだろう!』

『...お母様、助けてください!』

『ワシに歯向かう奴は誰でも許さん!!!』

『......』



僕はこの牢屋から出る事を決意する!

僕の代わりになる男の子を連れて来て、コッソリと入れ替わった。


『ミラリー、また直ぐに戻って来るから、それまで頑張って!』

『えぇ、信じていますよ! クリスター!』

『じゃ、行ってくる!』


そう言って、僕は外の世界へ。

初めて見る世界は、僕の脳を刺激した!


『なんて! 素晴らしいんだ!!!』


そんな時に、ふと目に着いたのが、、、リーラーだった、、、!

リーラーは、王様が決めた人に会いに行く途中で僕と出逢った。


『あのう? 君キミ! 道を聞きたいんだけど、、、? いいかな?』

『えぇ!? 貴方この辺じゃ見た事がない人ね!』

『...あぁ、まあ、聞きたいのは、、、王様が住んでいる場所だよ!』

『そこに見えるお城が王様のお城よ!』




『ありがとう、でも場所だけ聞きたかっただけだから、君は?』

『リーラーよ! 貴方は?』

『...僕はクリスだよ!』

『また、会えるかな?』

『あぁ、また会えるよ! またね!』

『またね!』



二人は会った瞬間、恋に落ちてしまった!!!



クリスターは、また牢屋がある場所に無事に帰る事が出来た、、、!


『ごめんね、遅くなった! さあ変わろう!』

『クリスター、無事でよかったわ!』

『外は、どうだったの、、、?』

『初めて見る世界で興奮したよ! それと可愛い女の子と仲良くなった!』

『可愛い女の子? どんな子なの?』

『可愛らしい女の子だったよ! 確か、、、名前はリーラーだよ!』

『クリスター! あの子はダメよ!』

『どうしたの、、、? 急に、』

『ごめんなさい! それよりもっと聞かせて!』

『...ううん。』



『お母様! 今日ここで見慣れない男の子と会ったの! 素敵な男の子でね!』

『リーラー! お父さまの決めた人とは会ったの、、、?』

『あぁ、途中で会うのやめたわ!』

『...あぁ~なんてことを、お父さまから怒られるわよ!』

『別にそれでもいいわ! 私は私の好きな人と結婚するから!』

『貴女ときたら、わたしと違って強いのね!』

『お母様が、お父さまの言い成りだもの! どうしてなの、、、?』

『あの人が、この国の王様だからよ! だからわたしは逆らえない!!!』

『......可哀想なお母様、』

『貴女には、わたしのようになって欲しくないわ!』

『...お母様、』



クリスターは、ミラリーの協力でこの国の王様に、お父さん(元王様)の

仇を取るために、自分が王様になる事を心に決める!!!


『この国を、おじさんになんか任せておけない! 僕が王様になるよ!』

『えぇ! 貴方にはその資格があるわ! 元々この国の王様は貴方のお父さま

だったのだからね、、、!』

『ミラリー! これからもっと大変な事になるかもしれないけど、、、?

僕に着いてきてくれるかい?』

『もちろんよ! クリスター!』




一か月前から作戦を練って実行に移す。

遂に命がけで、クリスターは牢屋から出る事を決めた!


監修の目を盗み、見事に抜け出した!

そして、抜け出した足で、、、王様の居る城へ。




そこには、、、リーラーがいた!


『どうしてここに、、、!?』

『私はこの国の王様の1人娘のリーラーなのよ!』

『えぇ!? 嘘だろう? 僕は元この国の王様の息子だ!』

『...そんな!? じゃ、貴方とは血縁関係なの、、、?』

『そうなる、でもそれだけじゃない! 僕はこの国の王様を殺しに来た!』

『...お父さまを、』

『あぁ、あの男は僕のお父さんを殺して、自分が王様になったんだ!』

『そんな、、、!? クリスターお父さまを殺すのだけはやめて!』

『...それは約束できないよ!』

『......』



クリスターは王様の居る部屋にそっと忍び込んだ!

そして王様の背後から【グサッ】と長い剣で刺した。


『...おおお前は、』

『クリスターだ! 元王様の1人息子だ!』

『フフッ、まさか!? 兄上の息子に刺されるとは、、、。』

『リーラーがアンタを殺すなと言ったから、急所は外しておいた!』

『...リーラーが、』

『この国の王様は僕がなる!』

『バカな! お前のような小僧にこの国の王様が勤まるか!?』

『それはやってみないと分からない! でもアンタじゃこの国を救えや

しない! そんなの自分がよく分かってるだろう!』

『...生意気な若増だな! まあいい! 好きにしろ!』

『あぁ、』



クリスターはミラリーの力もあり、この国の王様になる事ができました。

今までの時間を取り戻すように、この国も賑やかでみんながワイワイ出来る

心優しくて若い王様のお陰です。



その頃...。

元王様は、クリスターが入っていた牢屋の中に居た、、、。


ただクリスターは、元王様を出来るだけ自由に出来る時間もつくり

自分の時のように、独り寂しい孤独な牢屋の中ではなく、、、。


面会も許していました。

リーラーは、毎日元王様に会いに行っている。


『お父さま! 元気にしていましたか、、、?』

『あぁ、毎日ワシに会いに来てくれてありがとう!』

『あなた、変わったわね!』

『今まで済まない! お前には酷いことしてきた、』

『もういいのよ! 昔の話よ!』

『済まない!』

『お父さまは、謝ってばかりだわ!』

『アハハ、そうだな!』

『ううん。』



少しずつ、いろんな事が変わって来ていた。

そして、クリスターとリーラーは付き合いだしました。


『リーラー! リーラーのお父さんの事、、、。』

『もういいのよ! 私は今のお父さまの方が好きだわ! それに貴方の

せいじゃないでしょ!』

『...うん、もっとこの国はイイ国になるよ! そしたら僕と結婚して

くれないか、、、?』

『...えぇ、いいわ!』

『ありがとうリーラー!』



二人はとっても仲がいい!

何より、この国がクリスターが王様になって大きく変わりました。

今は、みんなが幸せです。




最後までお読みいただきありがとうございます。

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