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怪力悪役令嬢は冒険者になりたい!  作者: タハノア
王立魔法学園編 1年生
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009-春休暇の始まり

 修了式が終わり、無事一年生を終えました。1年生の勉強は基礎が主だったので、勉強は楽勝! 順位は、1位王子、2位アリッサ、3位が私でした。


 前世の知識がまったく役に立たない歴史だけは苦戦した。ですが、学力試験で親友3人でトップ独占する快挙! 度々行われる勉強会は大変に有意義でした。勉強会がなかったら、きっと歴史は落第点でしたよ。


 寮への帰り道をいつもの3人で歩く。


「2年生からは、魔法の実技と体力訓練、それに交流イベントが始まるぞ」


 王子が教えてくれた。


 魔法の実技ですか……。以前試したときは全くできなかったから不安だな……。


「魔法の実技ですか……。不安しかないですわ」

「マルレちゃんは、魔力高そうだし大丈夫よ」

「そうかしらねえ」


 そうね魔力だけは高いのよね、魔法実技は大丈夫かしら?


「交流イベントも楽しみ!」

「そうだな、どんな事をするのだろうな?」

「お茶会とかじゃないの? 私って堅苦しいのが苦手なのよね」

「私の婚約者となったのだ。慣れてもらわなくては困る」

「親が勝手に決めた婚約なんて、私は納得していないですわ! そもそもどうしてそんな話になったんですか!」


 まったくどうなってるのかしら、詳しく聞き出して速いうちに解消してもらわないと! 追放計画に支障が出ますわ!


「マルレ嬢なら家柄も十分だ。それに一緒にいるから虫よけに、ちょうど良いってことだろう」

 こんの! 馬鹿王子! 人のことを殺虫剤扱いしやがって! 一言いってやるわ!


 一言いってやろうと思っていたら、私より先にアリッサが怒った。


「虫よけはひどいです!」


 自分より怒ってる人がいると、急に冷静になってしまうのは、なぜかしら?


「これは失言だったな。申し訳ない」

「いいわよ別に、私だって虫よけになるから」


 ははは……虫なんて、もともと来ませんけどね。男子生徒に話しかけられた、ことなんてないし……。あれ? ほとんど女子も……この二人いがいと、まともに話した記憶がない?


 これは、まずくないかしら? 悪役令嬢ってなんか取り巻きとか、派閥のイメージだけど? 2年生からは、交流を広げたほうがいいのかしら?


「王子は、マルレちゃんといないときは、女の子に囲まれて大変ですもんね」


 え? 囲まれてる? 私は、ぼっちなのに?


「へぇーそうなんですの……それは良かったですね!」

「よくなんかない! 興味ない子が寄ってきても迷惑なだけだよ」


 何を焦ってるのかしら……? あーっ! わかりました王子はアリッサ狙いですね!


 そうなれば、まず王子とアリッサをくっつける。それから目立つ嫌がらせをして婚約破棄からの追放! これだわ!


 でも……アリッサに嫌がらせとか無理だし……うーん?


「マルレちゃん? どうしたのボーッとして?」

「ちょっと考え事……」


 ん? 王子はなんで私の顔をまじまじと見てるんだろ? 計画がばれてしまったかしら?


 そんな事を考えていたら寮についてしまったわ。この件はあとにして、さっさと荷物をおいて訓練場にいかなきゃ!


「二人は、休暇中にどうするのだ? 私は城に帰ることになるが」

「私は寮に居残りです。食費も浮くからね! マルレちゃんは?」

「私も残るわ。家にいても退屈ですもの、アリッサが居るならこちらの方が楽しいですわ」

「お姉さま……」


 お姉さま? 何を言ってるのかしらこの子は?


「二人は残るのか、では会えるのは休み明けだな」

「そうなりますわね」

「ですね~」


「あっ! 家の者に休暇中は帰らない、って連絡するのを忘れてましたわ! 迎えが来てるかも! 私はここで失礼しますわ!」

「ははは! マルレ嬢はどこか抜けているところがあるよな」

「うるさいわね! あなたが婚約とかいい出すから忘れてたのよ!」

(かばん)が邪魔になるなら部屋に持っていっておきますよ」

「ありがとうアリッサちゃん。ではこれお願い」


 カバンを渡すと急いで迎えが来ているはずの停留所に急ぐ! まずいわ完全に忘れてた!


「婚約の件で怒っています! 私は休暇中に友達と寮で過ごします!」


 そう伝えろと迎えの馬車を返しました。お父様に報告する執事のことを考えると、少しかわいそうな事をしたかな? と思いましたけど訓練には変えられませんわ。


 訓練着と模擬剣は騎士団が用意してくれる、とのことなので手ぶらで訓練場に向かいます。楽しみだわ! いったいどんな訓練をするのかしら?


 訓練場に着くとラーバル様が迎えに出てくれていました。さっそく着替えて訓練開始です。


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