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怪力悪役令嬢は冒険者になりたい!  作者: タハノア
駆け出し冒険者編

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043-ポーターのお仕事

 今日の稼ぎの目標金額は、一泊二食付きの宿に泊まれる50ラド!現在の所持金は5ラドで全然足りません。午前中を無駄に過ごした私は、ギルドの受付嬢に相談してみることにしました。


「なにか良い仕事はありませんか?」

「そうですね……ポーターはどうでしょうか?」

「ポーターですか」


 ポーターってたしか荷物を運ぶ人よね?船の荷降ろしや馬車への荷積みに配送それに冒険者パーティの荷物持ちに商人部隊と……確かいろいろ種類があったわね……。


「個人的なおすすめはコレですね」

 そう言うとカウンターから立ち上がり掲示板から一枚依頼書を剥がすと私へ手渡した。


ーーーーー

種別:ポーター

依頼主:宿屋「うさぎ亭」のペトラ

報酬:50ラド

対象:大木箱

数量:2個

場所:食料品市場

納入場所:宿屋「うさぎ亭」

期限:日没前まで

注意事項:緊急!時間厳守!

ーーーーー


「どうですか?普通の方なら2往復するか荷車を持ち込まないといけませんが、あなたでしたらきっと一度で運べるでしょう。それに定宿も決まっていないとのことなので、依頼者が宿屋のこの仕事はおすすめです?」

「そうね……宿も見れるしちょうどいいかも!これでお願いします」

「かしこまりました。ではギルドカードに登録いたします」

 

 ギルドカードを受付嬢に渡すと彼女は依頼書と重ねて魔力を流しギルドカードへと登録しました。いつもカウンターの向こう側で見えなかったけどこうやって登録してたのね。


「では依頼主にギルドカードを提示して依頼開始してください。無事に仕事が終わりましたら依頼完了の確認をお願いします」

「ありがとうございます。それでは行ってまいりますわ」

「行ってらっしゃいませ」


 私はギルドを出ると食料品市場へ急ぐ。昨夜のひもじさを思い出すと今日の宿が確保できそうで嬉しくなり「荷物を運ぶだけでご飯とベッド~」と鼻歌交じりで足取りも軽やかになる。


 食料品市場の隣には荷物置き場があり市場に雇われた衛兵が警備していた。昼過ぎになりほとんど荷物はなくなっていた。なので縦に積まれた大きな2つの木箱はよく目立つ。その影からキョロキョロしながら女の子が出てくるのが目に入った。


 年は私よりも少し下かしら?髪は茶色のポニーテイルで少し丸顔で可愛らしい、白いブラウスに茶色いスカートそして緑のエプロンにはウサギの刺繍が見えた。きっと依頼主だろう「ちょっとよろしいかしら」と声を掛ける。


「はっはい!わたくしのような者に何かご用でしょうか!」


 この巻き髪では恐縮されるのも仕方がありませんね……。


「こんにちは、ギルドで依頼を受けたマルレと申します」

「え?うそ!冒険者の方ですか?」


 やはりこの髪だとそうなりますわね……。母に魔法で固定された髪を指でグリグリ回す。手を離すとすぐに元の髪型に戻った。気を取り直して対応を続ける。


「はい、こんな髪ですが冒険者をしています。あなたが依頼主のペトラさんですか?」

「はい!あ……この木箱なんですか運べます?」


 女性が来るとは思っていなかったのか不安な表情を浮かべている。また驚く顔が見れるかと思うとちょっと楽しくなる。


「フフフ!私こう見えても力持ちですのよ!」


 近くにあった縦に積まれた2つの大木箱をそのままヒョイッと持ち上げ、彼女の周りを一周してそっと木箱を下ろした。すると彼女は手をたたきながら飛び跳ねて「すごーい!」と称賛してくれました。


 驚きっぷりに満足した私は「では依頼開始お願いします」とギルドカードを差し出した。依頼主に触れてもらい魔力を流してもらうとギルドカードから「依頼開始」と聞こえてきた。


「では宿まで案内をお願いしますわ」

「分かりました。こちらです!」


 木箱を2段重ねで持ち上げて彼女の後についていく。


「すごいですね本当に冒険者さんなんですね!貴族のご令嬢かと思いました」

「褒め言葉として受け取っておきますわ」

「だって髪もすっごくきれいで美人なんだもん!」


 あら美人ですって!みなさんお聞きになりまして?[お綺麗ですね]や[お美しい]と違ってなんだかすごく嬉しいですわ~。


「ありがとう。あなたも可愛らしいですよ」

「えへへ、ありがとう!」


 彼女は軽々と荷物を持つ私をまじまじと見る。


「それにしても軽そうに持ってますよね!私なんか持ち上がりもしなかったのに」

「私は身体強化の特性がありますのよ」


 流魔血は門外不出の力なので、効果が似ている身体強化の特性だと誤魔化すのがいいとファーダに教えてもらっていた。


「そうなんだ~。あっ!あそこが私の宿です」


 宿屋うさぎ亭、古いがよく手入れされている建物は長年宿をやっていると想像できる。入口の前にいるふくよかな女性は二人を見つけると「おかえり」と声をかける。ペトラの母親でしょうか?


「ただいま!食料品持ってきたよ」

「あら~2つも一度に?すごいわね~」

「コレぐらいどうってことないですわ」

「マルレさんはね身体強化の特性があるんだって!」

「へぇ!そりゃすごいわね~。すぐ冒険者ランク上がりそうね!」


 木箱をゆっくりと下ろし「これお願いします」ギルドカードを提示する。「わかりました」とペトラはギルドカードに触れると「依頼完了」と声がした。


「ありがとうございます」

「お疲れ様でした!」


 そうだ宿のこと聞かなくちゃね!この宿は外から見た感じも良さそうだし女将さんと娘さんも優しそうだしお金が足りればここに宿泊したいですわね。


「あの、ここに宿泊したいのですが空きはありますか?」

「あら!宿が決まってないのかい?うちは個室一泊2食付きで50ラドだよ!」


 やった!値段も相場だしちょうどよかったわ!ギルドの受付嬢さんありがとう!


「今夜一泊お願いします!」

「はいよ!じゃあ夕食時に来ておくれよ」

「やったー!マルレさんうちに泊まるんだ~」

「よろしくお願いします」


 宿の予約も取れたしギルドに戻って報酬を貰いに行きましょう。日はまだ傾いていないのでまだ時間ありそうです。ギルドに戻ったらもうひと仕事しようかしら?


おはよう!マルレですわ!

クエストにこだわっていましたけど自由に魔物を倒しても良いみたいですね。

次回「狩りへ行こう!」お楽しみに

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