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勇者界の闇

「次の新しい仲間ってあの村長の娘だろうか?」


いくらロリコンであろうとも、実は(ヒビキはロリコンではないが)モノホンロリータのお世話なんてコミュ障代表としては是非ともさせて頂きたくはない。幼女の一言が勇者の心を抉るというシーンをこれまで何度も目にしてきた。


『安心しなさい。多分違うわよ』


そう言ったのはレタ。コイツもどこから情報を受け取っているよかは知らないが一応機械的な演算で言ったことが高確率で当たる部類だろう。これがホントのフラグメーカー。


『ヒビキなら『イメージと違う!』って驚きそうね。とまで言っておくわ』


・・・・・


結局村の中に変なものはいなかったため、気候の変化も村長の娘の操りも何者かによるものであろうが、村人達は手がかりの得ようがないので迷宮入りしそうだった。そこで我々勇者の出番というわけだ。


取り敢えずレタに出してもらった次に行くべき場所へ移動を開始した。


幸いにもレタナビの次の目的地は比較的近くで、俺が焼かれそうになった砂漠の近くだった。ビーチ暮らしとはシャレオツな人ではないか。


「(...)」


「ん?どうした雅?」


「いや...新しい味方さんが来るのって馴染めるか少し不安で...」


そういえば確かにこの先1人見知らぬ人を加えての旅になる。そもそもへっぽこ勇者としては味方が加わることは何より頼もしいことだ。が、もしギスギスしてしまえばテンションや活気は最悪だろう。


しかしながら人としてどうだろうかというような仲間が加わって内部崩壊したような物語を見聞きしたことは無い。何百という勇者がそれ以上の数の味方を順にパーティーに加えているのだ。どこか1組2組は犬猿の仲になりそうなものだがそれを聞かない。


そう考えてみると急に勇者の旅はそれなりにブラックな気がしてきた。


暴走するサイコパス、酒癖の悪い魔法使いのねーさん、中二こじらせ型働かないアーチャー等、ありそでなさそなギリギリのキーパーソンというものは意外と存在しそうで恐ろしい。


そんな中喧嘩が起きないということはよそ様のストーリーの裏では味方が味方にへこへこしているということではなかろうか。もしそんなのがパーティーに加われば俺の胃袋は即穴が開くだろう。


そもそも雅もかなりクセはある方だと思われる(言わないけど)。少なくとも毒ボールへの耐性突出しているし、行動力も強すぎる程にある。そんな所にオタクの俺の驚くような人物が入ってくるのだ。一歩間違えたら内部崩壊しかねない、ある意味運とコミュ力が必要になるストーリーイベントといえよう。


あの焼砂ビーチが近いということは何かが引き金でまた太陽が照りつけて焼砂化するかもしれないし、その味方も案外病んでたり操られたりして突然殺しにかかってくる___みたいなシュチュも有り得なくないというか、かなり有り得る。


やはり物語は確実に進んだ分、ボスタルのよりも複雑で、一筋縄ではいかなくなってきたようだ。


・・・・・


「あの...追加で部隊を送り込まないでよろしいのでしょうか...ゴブリン隊は全滅しましたが...」


「なんだ、ではお前が1人ノコノコと勇者を殺しに行くというのか?」


玉座の横には背の低い手下と思われるものがいる。が、シルエットからして明らかに人ではないのは確かだ


「いえいえ!滅相もございません...が、このまま迎え入れるような段取りでもよろしいのかと思いまして...」


「なぁ、あのボスタル地方の大猿が死んだ理由は分かるか?」


「勇者を舐めすぎたからでしょうか...?」


「そうだ。洞窟からさっさと逃げ出せばよかったのに。しかも現にあの数のゴブリンを圧倒的に不利な立ち位置から殲滅したのだから、真っ向勝負をすればそれなりの実力があることは間違いないだろうね。ならね...周りから遠回しに崩していけばいいの♥」


王女は手元のワイングラスの残り1口をグイッと飲み干した。





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