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刺客

取り敢えずあらぬ誤解を防ぐため雅には再度剣をしまったか確認をした。別に雅が勇者扱いされるのが嫌なのではなく、勇者と勘違いされて真っ先に雅が死ぬのは見るに堪えないからだ。それから...


「レタ〜村の外壁に変なの立ってない?」


『えっと...あっ!あの入口から真横の右側の角に弓を持ったゴブリンが!』


こういう時のレタレーダーはとっても便利。でも問題は村がまだ少し遠すぎてこちらからは目視しづらい。たしかによく見ればちょこっとゴブリンの角らしきものが見えているような気もする。


「なんか遠方射撃系のが使えるのは...」


少しわざとらしく周囲を見渡してみる。雅は素早いし、マンゴーは小さくて目立たない。だがそんな2人でも武器を持った状態で村に急接近した場合、次は村から敵扱いされてしまうかもしれない。どうやら俺の音符しかなさそうだ。


「ゴブリンの近くに兵隊とかいる?」


『農夫らしき人物が数名、クワのようなものを所持。』


「はい決定、アイツ撃ち落とすわ」


「ホントに!?こっちから撃ったら村の壁を破壊しない?」


「ノープロブレムだ!そこは被害を最少にするから安心してくれ!」


なぁに、農家のおっちゃんおばちゃんを舐めてはいけない。弓兵ゴブリンなんて縛り付けて文字通りの【袋叩き】にするだろう。ゴブリンさんには【撲殺】という非常に苦しい亡くなり方をして頂くかもしれないがこちらもさっき射抜かれたんだからどっこいどっこいだ。


届くか分からないが一か八かの試みなのだが、そもそも四分音符だと遅いし威力が高すぎるのでここは『小さく短い=速くて威力の低い弾』と考え、別の音符を試してみる。


「【16分音符】!」


超極小のエネルギー弾がものすごい速さで飛び出した。『ヒュン!』と音を立てたと思えば村の外壁に小さく穴を空ける。


『的中。ゴブリン足場から落下』


「『うえーい』」


マンゴーとハイタッチする横では雅が信じられないと言うように村のゴブリンのいたとする場所を凝視している。どうやら足場が悪かったらしく、思わぬ後方からの衝撃に落ちてしまったようだ。きっと今頃村の中では...


「なんだぁ?...あーっ!ゴブリンじゃないか!」


「弓なんか持ってアタシらの村に何するつもりだい!」


というような軽い騒動になっているだろう。ここから歩いて行けばちょうどその騒動も終わりそうな気がするので一同は移動を開始した。


~一同到着~

「あーっ!勇者様だ!シャーレ村にようこそ!」


例のごとく青年がこちらを指さしている。こんどはしっかり自分が指さされていることを確認しながら門の前に立つとまえと同じように村人は1列に並んでいる。だがそれらの顔は喜怒哀楽...とまでは言わずともみな【同じ顔】はしていなかった。


さっきまで喧嘩していて若干ぶすっとしていたり涙目だったりする者、勇者という言葉に半信半疑で疑い深い目をしている者、心底どうでもいいという顔をしている者、そんな顔がチラホラと目に付く。


「あら、失礼ですがあれは...?」


少し演技地味てはいるが、雅が農民と思しき老夫婦_とってきの笑顔で応じてくれそうな人を瞬時に選び出しあの畑の傍に放り出されている肉塊について尋ねた。


「ひっ...」


どう見てもさっきのゴブリンだ。結構無残な姿にされているが雅も一応確認を入れる程度で理解しているだろう。


「あぁ、あれゴブリンですよォ...」


「は、はぁ...なるほど...」


適当に相槌のような了解のような微妙な頷きを返したあと、笑顔で一礼してこちらへ歩いてきた。俺と目線が合った瞬間、一瞬だけ洞窟潜入したような鋭い目付きで一言


「あの色のゴブリン、魔法使えないわよ。」


「えっ...」


衝撃的な一言に立ち尽くす。まぁどれも一瞬の出来事ではあったのだが。


一体だれが俺たちを殺そうとしているのか?


謎は、深まるばかり___


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