魔法道具
『グッドモーニングご主人様~!』
少し胸に重みを感じて目を覚まさすとやはり眼前にはビッグラビットフェイスがある。よかった。昨日の異世界突入のやり取りは夢じゃなかったんだ。俺本当に異世界に来たんだ!
「あぁ、おはよう。」
胸元を見るとキラキラと輝く糸に繋がれたホイッスルがかかっている。枕元には例の袋もあった。まさか...本当にこのサイズの袋にあれこれ詰め込んでいた量の道具が入っているのか?
袋に触れた瞬間、液晶ディスプレイが現れた。
「これは...?」
▶道具入れ
・アイテム
・キーアイテム
RPGでよく見かける無限に入る袋のようだ。
【アイテム数50】と書かれている辺り、
確かにかなりの数が入っている。
「あの女は何を入れてくれたのか、まずはそこから見ていくか。」
液晶ディスプレイは直接タップ又はコマンドで操作できるようだ 。まずはアイテムから
▶回復草×10
・魔力回復草×3
・普段着セット×3
・タオル×10
・水タンク(10/0ℓ)×3
・洗剤×2
・ラビットネイル×1
・魔法小袋×3
・手紙さん用魔魔法メモ(10枚)×2
・火打ち石×1
・木材×5
・布袋×1
・石ころ×6
「布袋と石ころ...?」
ヒビキがあっけに取られていると背後から手紙さんが出てきた。
『不明な宛先からのメッセージを受信。
《キリがいい数まで適当に詰めといた!テヘペロッ!》』
あの女も結構ざっくりした性格みたいだ。とりあえずいくつか気になるものを詳しく見てみる。
【魔法小袋】
戦闘で道具を所持&使用で使う。使い方は魔法袋とほぼ同じ。ただし盗難に注意。非売品。(無くならない)
【普段着セット】
上から下まで一式セット。使うと使用済みになるが、洗ってリサイクル可能。春秋用。
【ラビットネイル】
キュートなモッフ用。人間用より小さめなサイズ。非売品。
【手紙さん用魔法メモ】
特殊なので手紙さんにしか扱えない。非売品。
【木材】
よく燃える木とじっくり燃える木のセット。場合によるが大体一晩は燃える。詳しくはマニュアルへ。
【石ころ】
解説担当の私が言うのもなんですが、どう使うのでしょうか?
「道具袋にどう使うのかと聞かれましても...」
思わず声に出してしまったが、これで1つ学ぶことが出来た。
「あの女非売品寄越しすぎじゃねぇ!?」
イージーモードが嫌いなタイプのオタクは、手紙さんやマンゴーの予想の斜め上をツッコンだ。永遠と突っ込みが止まらなそうなヒビキを見て手紙さんが慌てて止めに入る。
『そ、それだけこの世界がイージーじゃないってことよ!』
「あ、そっか。」
あっさりと納得したヒビキを見て手紙さんとマンゴーは思った。
『『【石ころ】入れられたのにはキレないの...?』』
「キーアイテム見よっと!」
『『単純すぎない...?』』
ヒビキはあまりに興味深いものに出会うととその物事に一直線になるタイプのようだ。今のヒビキの脳内回路は抵抗のない直列繋ぎだ。
▶びいどろ玉(使用済み)
・キャンプマニュアル
・まぜーるくん
・ヒビキ‘Sホイッスル
・勇者バッジ
「は?」
1番下に変なものが見えた気がして目を擦ってみるが、視界からは消えなかった。
【勇者バッジ】
勇者の証。本来は武器と同時に与えられる。非売品。
「勇者バッジぃ!?」
盛大な驚きの効果音が流れそうな驚きっぷりのヒビキを見て、お供の二人は呆れ顔だ。
『今更気づいたのぉ~?わざわざ現世から呼んで目的なんてそれ以外に何かある?』
「い、いや...てっきり農民生活かと...ニート生活でもいいぐらいだよ!?まさかパーティー俺が作り上げなきゃいけないのかよ!」
『農民生活のために何でここまで豪華なのよ...』
「う、うん。(言われてみればそうか...)・・・てへっ☆」
『『はぁ...』』
冷や汗が止まらないヒビキを見つめる目はどれも冷ややかだった___




