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魔法師Mの物語  作者:
第二章 記憶喪失と兄妹関係
96/222

中身をしっかり確認しましょう!

「次の作戦は順調か?」

  「はい。もうそろそろ完了するかと思われます」

  「今度はしくじるなよ。そうでないとお前の命は保障しないからな」

  「分かっております。今度こそ必ず例のものを手に入れてみせます」


  

  「お腹すいた。なんか作って」

  BlackHumanを見た後に雪村が言うので、力輝は台所へと向かった。

  材料の確認のために冷蔵庫の中身を見ておきたいとのことだ。


  残り1つのDVDを手に取って内容を見る。

  「また恋愛もの」

  女子ってなんでこんなに恋愛ものが好きなんだろう?と思う雪村であった。

  

  すると力輝が台所から戻ってきた。

  「オムライスかチャーハンならできそうだけど、なにがいい?」

  「チャーハンでいい」

  「分かった。じゃあテレビでも見て待ってて」

  DVD一人で見ちゃだめだよ。と言って台所へと戻って行った。

  「はいはい」と軽い返事をしたものの、今の時間帯はニュースしかなくつまらない。そのためさっき聞いたばかりの彼女の忠告を無視してDVDを見ようとパカッと開けた時だった。

  

  「ん?・・・っ!?」

  彼は中身とDVDのケースを確認した。

  そしてそれは明らかに別物だと分かった。しかしそれだけの問題では済まされなかった。

  

  「(なんだよこれ・・・中身違うじゃん。それにこれっ、いったいなんてもの入れてるんだよっ!?)」

  

 世の中には年齢制限されているものが存在する。

 映画・ゲーム・アニメ等。その理由は教育上よろしくないからである。

 (例)血や人が惨殺される瞬間などを描いた作品は15歳以上(R-15)とかで表記。

  

  ちなみにこのDVDの中身にはR-18と表記されており・・・雪村・力輝は見てはいけないものなのである。

 

 「おまたせ~」と力輝がチャーハンを持ってやってきた。

 おなかがすいたのでパクパク食べる雪村。

 

 「ごちそうさま」

 「じゃあさっそく・・・「それ見ちゃダメ」

 「えっ?どうして?」

 「・・・中身が違うんだよ。ほら、タイトルも違うでしょ」と取りあげて中を見せる。

 「あっ、本当だ。美咲さん間違って入れちゃったんだね」と言いがらなぜかDVDを入れようとする力輝を止める。

 

 「なにしてるの?」

 「いや、どんなのか見てみようかなって」

 「それはダメ。っていうか中身違う時点で見るのやめるでしょ?」

 「でも見てみたい。なんか恋愛っぽいし」

 「貸して!」

 「えっ、ちょっと!」

 力輝から無理やりDVDを奪ってケースに入れる。

 「これは僕達にはまだ早い・・というか、見ちゃいけないものなの」

 「そんなの見なきゃわからないじゃん!」と雪村の手から取り返そうとする力輝。

 

 それに抵抗する雪村。

 「しつこいなっ!」

 

 ガチャン

 「お前ら、何してるんだ?廊下まで聞えているぞ」

 「工藤さん!」×2

 「いったいなにをもめているんだ?」

 「工藤さん・・・これの中身見てください」

 「中身?」

 

 パカッ

 「・・・これは」

 「彼女が田原先輩に借りているDVDです。間違えて入れたんだと思います」

 「なるほど。分かった・・・力輝、これ借りるぞ」

 「あっ、はい・・・」

 

 バタンっ

 

 「・・・・結局見られなかった」

 「もう!工藤さんにまた怒られたじゃん」

 「だって見たかったんだもん・・・」

 分からなかったとはいえ、これ以上責めても仕方ないかと思った雪村は

 「また借りればいいでしょ?」

 次は田原先輩も間違えないと思うし。と彼女にいうと「うん」としょんぼりした状態で返事をした。

 

 「じゃあ、僕は帰るからね。誰も入れんなよ?」

 「うん。じゃあまた明日ね」


 その頃、工藤さんは

 「田原、これはなんなんだ?」

 「工藤さん・・これは、その・・・単なる入れ間違いで・・・その、わざとじゃないんです!」

 「貸すならちゃんと確認しろ!17と16歳に見られたらどうするつもりだったんだ!」

 「ひぃぃっ!?ごっ、ごめんなさい!!」

 

 きっちり怒られていましたとさ。

 

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