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魔法師Mの物語  作者:
第二章 記憶喪失と兄妹関係
93/222

知らない方が良いこともあるけど、鈍感なのにもほどがあるよ

「つまり事故なんだな?」←工藤

 「はい・・・」×2


 雪村が倒れた後、工藤さん達に連絡して彼を医務室へと連れて行った。

 

 「心配ない。魔法力を使い切って気を失っただけだ」←工藤

 「そうですか・・・よかった」←力輝

 「にしても、雪村もタイミング悪いよな~」←夜見

 

 「・・・雪村」

 力輝は雪村がこのまま目が覚めなかったらどうしようかと考えていた。

 目が覚めたらどうなるのか、とも。

 

 「力輝・・・大丈夫だ。驚いて気が動転しただけだと思うから」

 「でも」

 「恭也、お前もなんか言ってやれよ」

 「いや俺は・・・」

 バタン!!

 

 「雪村、大丈夫!?」←美咲

 「田原うるさいぞ」←工藤

 「すみません。雪村大丈夫なんですか?」

 「あぁ。魔法力を使い切って気を失っただけだ」←工藤

 「そうですか。すみません・・・私が余計なことしたから」←美咲

 「確かにそうだが・・・雪村も冷静に二人の話を聞いていればこんなことにはならなかったんだ」←工藤

 「でも状況があれじゃあな~~」←夜見

 「夜見」←工藤

 「すみません?」←夜見

 「えっ、どういうこと???」←美咲

 

 「っ・・・うるさいな」←雪村

 「雪村っ!?」

 雪村が目を覚まして、ゆっくりと起き上がった。

 

 「雪村、大丈夫?」

 「・・・」

 「ごめんなさい、私・・・」

 「・・・なんで謝るの?」

 「えっ?怒ってないの?」

 怒っているのかと力輝は思い込んでいたので、聞いてみる。すると雪村は


 「なんであんたに怒らないといけないの?」と言うと怒っていないかのように思えた…が。


 「それより…橋屋先輩はどこ?」

 だがその瞬間工藤さん以外の全員が彼の言葉に背筋がゾクッとする。

 「待て雪村。あれは事故だったんだ。それは二人に確認した」←工藤

 「事故?」

 「本当だ。DVDを観終わって立ち上がろうとしたら、リモコン踏んずけて転んで…それをお前に見られただけなんだ」←橋屋

 「じゃあ・・・なにもしてないの?」←雪村

 「なにもしてない!なにもしてない!」←橋屋

 橋屋さんの言葉を聞いて力輝の方へと顔を向ける。

 

 「なにもされてないよ」と聞くと・・・

 「・・・そう」

 

 「雪村、具合はどうだ?」←工藤

 「問題ありません。ご迷惑かけてすみませんでした」←雪村

 「三人にけががなくて良かったよ。でも、もうこんなのはごめんだぞ」←工藤

 「はい」←雪村

 

 こうして和解したのですが・・・

 

 「あの時僕がいなかったらあんたどうするつもりだったの?」

 工藤さんが美咲さん・夜見さん・橋屋さんの三人を連れて行ったあと、雪村は

 力輝に言う。

 

 「ごめんなさい」

 やっぱり怒っていたらしい。

 「ごめんで済んだら警察はいらないの。本当にあんたはバカなんだから」

 雪村の言葉が胸に突き刺さる。でもたえなきゃ

 

 「下ばっか向かないの。ブサイクが余計ブサイクに見えるよ」

 「っ!?ブサイクってひどい!」

 「本当のことでしょ?本当に・・・こんなののどこがいいんだろうね」

 「???」

 

 雪村の言っていることが理解できない力輝は「なんのこと?」と聞くと「別に、なんでもないよ」とごまかされてしまった。

 

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