特進という壁にぶちあたり、そしてDVDの内容把握ミスでどうしたらいいのかわからないヘタレ
部屋に入って、力輝はさっそく自分の部屋で勉強する。
「小テストってどのあたりなの?」
「えっと・・・ここですね」と教科書に付せんしてあるところを橋屋さんに見せる。
すると橋屋さんは「えっ・・・」と驚き、教科書をぺらぺらとめくり始めた。
力輝は彼の行動を見て、どうしたんだろう?と心配する。
「大変だね。特進って」
「はっ、はい・・・」
橋屋さんは、レベルの違いを圧倒的に見せられたのでありました。
数分後。
「おまたせしました」
「あれ?もういいの?」
「はい。大丈夫です。これでばっちりだと思います」
「そっ、そっか・・・」
さきほどのことが頭によぎる。さすが工藤さんだな・・・。
彼女は記憶を失った後も、こうやって予習と復習することで現在の成績を保っている。
それに曖昧ではあるが彼女はそうやらないといけないと、どことなく思っているらしく、やらないと落ち着かない。
「じゃあ、DVD見ましょう」
「あっ、うん」
橋屋さんはDVDをセットして再生ボタンを押す。
「あっ、これ。友達が言ってた恋愛もののやつだ」
「えっ!?」
橋屋さんは思わずびっくりする。DVDの内容を読んでいなかったのか、すぐさま
DVDを確認する。
「あっ、始まりますよ。どんなんだろうな」
「(すぐ追いかけたから内容まで確認してなかった・・・くそぉ。田原のやつ)」
見るのやめようと言っても今更だと思い、橋屋さんはあきらめてみることになった。




