表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法師Mの物語  作者:
第二章 記憶喪失と兄妹関係
86/222

楽しい遊園地デートだったのに・・・・

お昼を食べた後、二人は「ワールドミステリーツアー」へ。


 (解説)

 ここでは、世界のさまざまな事件をお客様自身で体験することができます。

 ぜひ楽しんでいってくださいね!


 

 「ようこそ。ワールドミステリーツアーへ。二名様こちらへどうぞ」

 係のお姉さんの指示で部屋の中へと入った。


 「暗いな。どうなってるんだこれ?」

 「あっ、でもあそこにいけば明るいですよ。いってみましょ」と明るい場所まで歩いて近づいてみると・・・


 「わぁ~すごい~」

 そこには綺麗な町の姿が。

 「(幻想魔法か?)」←橋屋

 

 あたりは夜だが、街頭と建物の明かりでとても夜とは思えない。現代であってもこれほどまで明るくはない。橋屋さんが周りを見渡す。


 「ツアーっていうよりも、タイムスリップだな」

 すると、「きゃああああああーー!????」と女性の悲鳴が。


 「なにっ?」

 「力輝、ここにいろ!俺が戻ってくるまで絶対動くな!」

 「橋屋さん!?」

 

 橋屋さんは彼女を残して悲鳴があがったと思われる方へ全速力で走って行った。

 ぎりぎり人が通れる細い道を見つけ、そこを覗くと一人の男が女性を押し倒している姿が。


 「なにをしている!離れろ!!」

 それに気づいた男は橋屋さんに気づき、襲いかかろうとする。

 

 「(こっちくる!?)」と思いきや、男は橋屋さんの上を軽々と飛び越えて着地し逃走した。


 「あの野郎っ、待て!?」

 橋屋さんはすぐさま男の後を追うが、途中で見失ってしまう。

 「くそぉ・・・」

 

 しばらくして、橋屋さんは彼女の元へと戻ってきた。

 「橋屋さん!大丈夫ですか?」

 「あぁ。・・・逃げられた」

 「えっ?どういうことですか?」

 「実は」

 「君たち、そこでなにしてるんだね?」とそこへ一人の男が二人に声を掛ける。

 

 「子供がこんな時間まで出歩いたら危ないぞ。早く家に帰りなさい」

 「あっ、はい・・」

 

 とその時だった。


 「きゃああー!???」とまた悲鳴があがった。

 「まさか。また被害者が出たのか?」と警官は二人を放置して急いで入って行ってしまう。そのあとにぐらああーと風景が変わる。


 「なに!?」

 「なんだ?」と橋屋さんは力輝と離れないように腕に引き寄せる。

 

 すると突然、パリンと何かが割れる音がした。その瞬間、あたりの景色は真っ暗と化してシーンと静まりかえった。

 「(割れる音・・・まさかっ!?)」←力輝

 

 そのまさかの事態があちこちと起きた。


 ガッシャーン!!!!!!!!!!!!!!!

 

 「うわぁ!?」

 「なんだこれ!?」

 「なになに?なんかのイベント!?」

 「こんなの聞いたことねぇぞ!?」

 

 客は黒き怪物が現れて混乱していた。

 それを見た工藤さん達は「やはり来て正解だったな」と戦闘態勢に早くも取り掛かる。

 「夜見、援護しろ。田原は警察・研究所等に連絡して大至急応援を要請しろ」

 「了解!」×2

 

 「雪村、頼むぞ」

 「了解」

 

 と、外も大変なことになっているがこちらも大変なことになっていた。


 ガシャン、ガシャン、ガシャン

 黒き怪物は力輝たちめがけて攻撃をしかけてくる。

 

 バンッ、バンッ、バンッ!!!!(橋屋による射撃)

 だが、ガードが固すぎる。


 「くそっ!」

 俺の力じゃだめなのか?!と橋屋さんが葛藤していると力輝が横から射撃する。

 バンバン!!!

 

 銃弾は黒き怪物のガードに命中した瞬間、電気がびりびりっと走る。

 「今です!」


 バンッバンッ!!!!!(橋屋による射撃)

 すると先ほどとはくらべものにならないくらいに大ダメージ。


 「やった!」×2

 だが・・・命中した部分が段々と元に戻り始める。

 

 「そんなっ!?」

 「もう一発!」

 橋屋さんが銃口を向けた瞬間、怪物の瞬間移動により橋屋さんは吹っ飛ばされる。

 

 「橋屋さん!?」

 バシッ!!

 「きゃあっ!??」

 力輝自身も怪物により思いっきり飛ばされてしまう。


 「・・・くっ・・・・橋屋さん・・・」

 怪物は力輝の方へとやってくる。やはり狙いは力輝らしい。

 逃げようにも逃げられない状況だ。どうすれば・・・・


 怪物は力輝に手を伸ばし始めた次の瞬間、「バシッ!!」と鋭い何かが怪物の腕に直撃し、スパッと切れた。


 「っ!?・・・」

 でもまた再生してしまう。そう思っていた。

 だが、「(あれ?再生・・・しない・・・あれ?)」

 

 「真っ暗で何も見えないけど、どうなってんの?ここは」

 聞き覚えのある声がどんどんと近づいているのが分かった。だが起き上がれることができず、顔もよく見えない。


 「体温で人がいるのは分かるけどさ。・・・せめてなんか明かりぐらいつけてほしい」とぶつぶつと呟いている彼に容赦なく怪物は襲いかかる。


 「ん?」

 自分に襲いかかる物体を発見すると彼の手の平に大きな氷を作ってそれを怪物

 めがけて雪合戦をするかのように投げる。命中する間に凍りは鋭い棘となり怪物に突き刺さって行く。

 その棘が刺さった部分からどんどんと凍りついていき、とうとう全身冷凍になって動かなくなっていった。

 

 動かなくなった怪物に彼はゆっくり近づくと・・・

 「とどめ」と怪物の中心部分に一発力いっぱい「バシッ!!!」と殴る。

 

 すると冷凍された怪物はビシビシっとヒビが入り、次第には粉々となったのでありました。


  

 「あぁ~痛い痛い。殴るんじゃなかった」とふぅふぅ~と右手に息を吹きかけながら彼女の元へ。


 

 「生きてる?」

 「・・・なんとか」

 「そっ。よかったね、死んでなくて」

 

 

 そのあとは、病院で手当てを受けるために遊園地を後にした。

 工藤さん達は警察と協力の下、事件は公にせずイベントによる誤作動ということになりました。

 こうして、遊園地デートは終わってしまいましたとさ。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ