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魔法師Mの物語  作者:
第二章 記憶喪失と兄妹関係
79/222

すべてが完璧とは限らない

ある休日の朝。今日はいつもとは違う空気に包まれていた。

 研究所内にある彼女の部屋にある人物がやってくる。


 コンコン

 「はーい!うわぁっ」とこけたのかそのあとにバタン!と大きな音が部屋の外に聞こえて

 来た。それからしばらくして、ガチャンと扉は開かれる。


 「おはようございますっ。早いですね」

 「おはよう。それより大丈夫?」

 「あっ、はい。ちょっとちらかってて足が滑って・・」

 えへへ。と苦笑いする彼女


 そう。今日は・・・・橋屋さんにとっての、まさしくデートの日だ。

 

 待ち合わせより早く来た橋屋さんは、力輝の支度が済むまで部屋の中で待たせてもらうことになった。外で待っていると行ったのだが、彼女が「そういうわけにはいきません」と無理やり部屋の中へと入れたのであった。


 「お待たせしました。じゃあ、行きましょうか」

 

 なんの準備をしていたのかは彼には分からなかったが、とりあえず彼女と一緒に部屋を出て出発した。

 


 一方その頃、雪村はというと公園で一人ベンチに座っていた。

 「まったく。なんなんだよ」

 

 というのも一時間前・・・

 いつものように研究所に向かう途中に、ある人から電話がかかって来た。

 

 「ん?・・・もしもし?」

 「おう。雪村か?今日暇?」

 電話の相手は夜見さんからだった。

 「暇も何も、これから研究所に行こうとしてたところで・・・」

 「よし。いまから○■公園に来てくれ」

 「えっ?どこですか、そこ」

 「えーっと。じゃあ、今から俺が道案内するから通話そのままな」

 めんどくさーと思いながらも夜見さんの言う通りに公園へとたどりついたというわけで

 ある。


 「って。あの人来ないじゃん・・・帰ろっかな」とベンチから倒した身体を置きあげて

 帰ろうとすると「雪村」と聞き覚えのある声が。


 「・・・工藤さん?」

 あれ?なにこれ??

 雪村は最初今起きている状況が理解できずにいた。

 

 「夜見から、お前が公園にいるからと連絡が来てな」

 「あの人・・何企んでるんですか?僕も、夜見先輩の電話で来たんですけど」

 「さぁな」

 「お待たせしました!」とそこへ、噂をすればと呼びたした本人のご到着。

 

 「先輩。呼び出しといて遅刻するなんてどうかしてると思いますけど」

 「ごめんごめん。ちょっといろいろあって」

 走って来たのかはぁ・・・はぁ・・・としている。

 

 「早く済ましてくれませんか?僕、研究所に行きたいんですけど」

 「えっと・・・」

 「夜見。ちょっと来い」

 「えっ?!」

 「雪村はそこにいろ」

 「えぇ~」

 

 夜見さんは工藤さんに連れて行かれて、雪村はまた一人になってしまいました。



 「なんだよ。僕また一人じゃん」と溜め息をついてまたベンチへと腰を下ろした。

 


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